連載
#34 どうぶつ同好会
マンボウ飼育員、驚きのスキル 個体見分けてエサやり動画が「素敵」
飼育員さんに「スルースキル高め」
わらわらと集まってくるマンボウに、飼育員の方が手際よくエサを与える動画がツイッターで話題です。エサの量を管理しているため、1匹ずつ口元にエサを運びますが、横入りしてくるマンボウも。それをさっとあしらう飼育員さんに「素敵」とコメントが集まっています。一体どうやってマンボウを見分けているのか、水族館に聞きました。
マンボウは1匹ずつ食べるえさの量が決まっていて、きちんとトレーに準備されています。わらわらと集まってくるマンボウたちの顔を見分けながらエサを与えるのは、飼育員の腕の見せ所です。 pic.twitter.com/Auj2PHF4SU
— アクアワールド茨城県大洗水族館 (@aw_oarai) April 2, 2020
動画ではエサを与える様子を紹介。用意したエサを1匹ずつマンボウの口元に近づけていくのですが、エサを狙って横から別のマンボウが入ってきます。それを飼育員さんは華麗にあしらい、マンボウのエサやりを続けます。
投稿には、「スルースキル高め」「スルーの仕方が素敵」というコメントともに、「どうやって見分けているの?」「見分けながらエサやるのはすごい」など驚きのリプライが寄せられています。ツイートは4万回以上リツイートされ、13万件以上の「いいね」が集まっています。
アクアワールド茨城県大洗水族館では4月4日現在、7匹のマンボウを飼育しています。同館でマンボウを担当する飼育員の方によると、エサはエビ、カキ、アジをミンチにしてゼラチンと水を加えて、冷やして固めたものを与えているそうです。
ツイッターで注目が集まった、それぞれの個体の見分け方については、「体サイズや体表についている傷などを見て、個体識別しています」。
エサの量を管理するのは、消化不良の防止や健康のため。1匹あたりのミンチの量は、目安として体重の0.3~1.5%程度。体型などを見ながら個体ごとに調整しているそうです。
一方で、1回のエサやりで飽食状態(お腹がいっぱいの状態)になるようにはしていないため、どの個体も与えればもっと食べるのだといいます。
「小型の個体の方が、大型個体に比べて、水槽内で小回りがきくため、何度もエサをねだりにやってきます」
ツイートが話題になっていることについて、投稿した担当者は「多くの方の反応にスタッフ一同驚いています」。
同館は新型コロナウイルスの感染拡大の防止のために、3月2日から生き物とふれあえる「タッチングプール」などのエリアを閉鎖し、一部プログラムも中止しています。当初3月31日までとしていた対応期間も、4月30日まで延長しました。
担当者はSNSでの発信について、「現在の状況では、水族館に来られない方も多いので、少しでも雰囲気を感じていただければよいかと思いました」とコメントしています。
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