連載
#33 どうぶつ同好会
会いにいけない動物、家でも楽しめる方法 ライブカメラが「窓」に
複数台設置、カメラアングルが変えられる施設も…!

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、不要不急の外出自粛が続いています。せっかくの休みなのに、どこにも行けない……そんなときに提案したいのが、水族館や動物園が提供しているライブカメラです。臨時休館していても、ライブカメラはそのまま提供している施設もあり、遠方でなかなか足を運ぶのは難しそうな場所でも、リアルタイムで元気な動物たちの姿を見ることができます。SNSでは「癒やされる」と紹介する投稿や、ライブカメラが外部とつながる「デジタルの窓」の役割になっているという声も。週末を前に、さまざまなライブカメラをご紹介します。
ペンギンがたまらない、サンシャイン水族館
サンシャイン水族館(東京都豊島区)は3月3日から臨時休業していますが、「アシカたちの砂浜」「草原のペンギン」「クマノミ水槽」の3つのライブカメラはサイトやYouTubeから見ることができます。
いつも生き物たちが画面の中で姿を現してくれる訳ではありませんが、タイミングによってはエサを食べている様子や、飼育員の方が掃除している姿も見れるかもしれません。記者が見たときには、「クマノミ水槽」でカラフルな魚たちを見ることができ、「草原のペンギン」でてちてちと歩くペンギンはいつまででも眺めていられました。
また、サンシャイン水族館では今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、インスタグラムでもライブ配信を開始。こちらは不定期開催となりますが、飼育員の方が生き物の説明するなどの発信をしています。詳しくは同館のサイトやTwitterアカウント(@Sunshine_Aqua)をご確認ください。
サンシャイン水族館のライブカメラ一覧:https://sunshinecity.jp/aquarium/livecamera/
ホッキョクグマに癒やされる…日本平動物園
静岡市立日本平動物園(静岡市駿河区)では、3月末まで園内で行われるイベントを中止し、4月1日から一部イベントを再開しています。同園が提供するライブカメラでは、8時~17時までYouTubeでホッキョクグマの様子を見ることができます。
静岡市立日本平動物園のサイト:https://www.nhdzoo.jp/livecam/
複数台カメラがありがたい、地獄谷野猿公苑
このため、特定のアングルでサルが見つからなくても、待っていれば別の場所で発見できるかもしれない、探すワクワク感もあります。運が良ければ、気持ちよさそうに温泉に浸かるサルたちを見ることができるかも知れません。

地獄谷野猿公苑のライブカメラページ:http://www.jigokudani-yaenkoen.co.jp/livecam2/video.php
エサの時間の目安もわかる、西山動物園

西山動物園のライブカメラページ:https://www.city.sabae.fukui.jp/kurashi_tetsuduki/doro_kasen_koen/nishiyamadobutsuen/panda-raibu.html
カメラのアングルまで操作できる! 五月山動物園
五月山動物園(大阪府池田市)は4月7日まで休園が予定されています。こちらのライブカメラのすごいところは、ウォンバットの展示エリアの周囲に、なんと5台のカメラを設置。しかも、視聴者がカメラのアングルを操作できるというもの(21時~翌朝6時までは閲覧のみ)。ただし、こちらも1台のカメラへの同時アクセスは30人までで、操作できるのも一度に1人のみ。希望者が他にもいる場合は、操作に30秒の制限時間が設けられます。
アングルが変えられることで、動くウォンバットを追いかけて観察することができます。モフモフのウォンバットがもぐもぐ食べる姿のかわいいこと……。
五月山緑地管理センターの担当者も「桜を見たり、飼育員の様子を観察したり、いろいろな使い方をされているようです」。記者も、東京から遠く離れた大阪の桜をゆっくり眺めることができました。
五月山動物園ライブカメラ「ウォンバットてれび」:http://www.wombat-tv.com/

宮島水族館(広島県廿日市市)のスナメリや、対馬野生生物保護センター(長崎県対馬市)のツシマヤマネコなど、貴重な生き物たちをライブカメラで観察することができる施設は他にもあります。ライブカメラを見られる時間や同時利用数などに制限がある場合もありますので、各施設のサイトをご確認ください。
新型コロナウイルスの影響で、全国のさまざまな動物園・水族館が閉園・閉館し、営業が縮小されていますが、変わらず生き物たちはそこで暮らし、職員の方々が世話をしています。通常通りの営業に戻ることを願いながら、できる限りの発信をされています。
私たちも暗いニュースが続く中、家で過ごす時間が長くなると、外の世界とのつながりを感じられず、ゆううつになってしまうこともあるかもしれません。いつ画面の中にやってくるかわからない動物たちですが、生き物の気配を感じながら、のんびり過ごすだけでも、心にゆとりが持てる気がします。みなさんにとって家での時間が、少しでも健やかなものになりますように。