小山コータローの「妄想サブスク」

最近、インターネットを開くたび目にするようになりましたね。僕も海賊らしく、眼帯越しに見たり、望遠鏡越しにみたりしていました。
正直、この「サブスク」という字面を初めてみた時から「美味しそうだな・・・」という感想しか出てきませんでした。
人間、いつの時代も食に対する探究心を忘れることはありません。僕もこれまで、拾い食いを中心に色々な食感のものを食べてきました。
「サクサク」「シャリシャリ」「トロトロ」
「カリカリ」
どうですか?僕はこの音を聞いただけでヨダレと冷や汗が止まりません。
しかし、人間には「慣れ」という恐ろしい習慣があります。どんなに幸せな瞬間も、慣れて仕舞えば日常生活に紛れてしまうのです。例えば、誕生日に友達がサプライズでフラッシュモブをやってくれると嬉しいですが、毎日毎日朝から晩までフラッシュモブをやられると「政府が絡んでいるの?」と不安になってしまうのと全く同じです。
そこで必要になるのが「新しい刺激」です。
食感に新しい刺激を与えてくれたのがそう「サブスク」です。テレビ、ラジオ、YouTube、色々な媒体から聴こえてきます・・・。
「ウワッ美味しい・・・このコロッケ、外はカリカリ、中はサブスクですね」
「へぇこのコロッケ、作ってから2時間も経ってるのにまだサブスクサブスクいってますね」
「サブスクッジュワッ・・・このコロッケが癖になる」
いかがでしょうか。音よりも、ここへきて急にコロッケブームが訪れたことへの違和感が拭いきれませんね。
しかしこの流れは誰にも止められず、カリカリ梅がサブスク梅になり、ガリガリ君がサブスク君になり、ポッキーがスックーになるのです。
いずれ合コンで行われたスックーゲームで付き合うカップルが出てくるかもしれませんが、僕はスックーゲームみたいないやらしいゲームは絶対に認めません。
男なら、花札博打で女性陣から食事代をむしりとるくらいのことをしてほしいものですね。
おっとすいませんカリカリしてしまいました。申し訳ございません。
これからもカリカリ食感のことをよろしくお願い致します。
<こやま・こーたろー>
漫画家。「違和感」を作風とし、漫画家のSNS「コミチ」やTwitterで毎日4コマ漫画を発信中。前後関係を無視したセリフや、突拍子もない理不尽な展開が得意。Twitterアカウントは@MG_kotaro。
おまけ
4コマ漫画のみ納品後、小山コータローさんと担当編集(野口)とのやりとり
野口
小山コータロー
野口
小山コータロー
野口
小山コータロー
野口
※今回もちゃんと締め切りを守ってくれました