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「秩序ある無秩序」というカラクリ! 歯車が回って機械花が咲く動画
歯車がかみ合って「機械花」が咲きます。
歯車がかみ合って「機械花」が咲きます――。そんなカラクリ「秩序ある無秩序」がツイッター上で注目を集めています。作者は4年前、時計に時間を書かせる「書き時計」で話題になった鈴木完吾さんです。制作の経緯を聞きました。
秩序ある無秩序を作りました。
— K.$uzuki (@BellTreeNursing) February 17, 2020
知人から歯車がかみ合う例え話を聞いて作ろうと思い付きました。ほとんどの歯車を傾けていますが、全ての歯車はかみ合い5つの機械花が開閉します。 pic.twitter.com/Vh2Fage4km
今月17日、鈴木さんがツイッターでこんなつぶやきを投稿しました。
添付されている動画に映っているのは、いくつもの歯車がタテ・ヨコ・ナナメに複雑に組み合わさったカラクリ「秩序ある無秩序」。
手前にあるハンドルを回すと歯車が次々と動き始めて、5つの「機械花」の花びらが開いたり閉じたりを繰り返します。
このツイートに対して、「天才ですか?」「これに秩序ある無秩序って名付けるセンスが好き」といったコメントが寄せられ、リツイートは7万、いいねは26万を超えています。
鈴木さんは、設計の仕事の傍らカラクリ作品を制作している26歳。
東北芸術工科大学でプロダクトデザインを専攻していた4年前、卒業制作として作った「書き時計」が話題に。
木製のパーツを400個以上組み合わせて作ったもので、カラクリ時計のように1分ごとに「時計に時間を書かせる」という仕掛けでした。
俺の卒業制作
— K.$uzuki (@BellTreeNursing) February 7, 2016
書き時計 pic.twitter.com/NSBi45Lj77
知人との会話の中で出た「歯車がかみ合うためにはいろいろな条件が必要だけど、全てが正しくそろっている必要はない」という話を具現化。
設計当初から「秩序ある無秩序」という言葉を意識しながら、一見、無秩序にも見える構造体の歯車がかみ合った時に、一つの秩序を感じられる作品にしました。
「効率よりも見た目重視の設計をしました。そのため、バラバラに見える歯車が機能するように設計するのが大変でした。組み立ても非常に困難でした」
設計段階では傾いた部品同士をつなぐ点に、切削では歯が傘状に向いている歯車「傘歯車」の加工に苦労。組み立て時は設計データを参考にしながら、その都度順番を考慮しながら作業したそうです。
ネジやスペーサーなどは既製品ですが、全体を構成する歯車やフレーム、機械花は自身で設計から加工まで行っています。
「この部分が気に入っているというのはあまりなくて、動かした時に全ての花が各々のタイミングで開閉するのがとても好きです」
話題になったことについては、こう話します。
「『書き時計』を制作した時にも感じられたような、アナログ機械の面白さの共感ができたのかなと思っています。今回については、そのタイトルや構造から様々な考察も見られ、『社会の歯車』という言葉と織り交ぜたようなコメントも見られて、非常に面白く感じます」
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