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ネットの話題

天才か!卒業制作「書き時計」に驚嘆の声 時計に時間を書かせる発想

山形市にある芸術系大学の学生が作った「書き時計」が、ネット上で話題になっています。

「書き時計」と作者の鈴木完吾さん
「書き時計」と作者の鈴木完吾さん 出典: 東北芸術工科大学提供

目次

 山形市にある芸術系大学の学生が作った「書き時計」が、ネット上で話題になっています。木製のパーツを400個以上組み合わせて作ったもので、からくり時計のように1分ごとに「時計に時間を書かせる」仕組みです。7日に動画付きでツイッターに投稿されると、半日ほどでリツイートと「いいね」が10万を超えました。できるまでに、どんな苦労があったのか? 作者に聞きました。

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たった16秒の動画


 ツイッターに投稿された16秒の動画。時計の中央には、マグネット式のお絵かきボードとみられるパーツがあり、「06:19」と書かれています。

 はじめのうちは下の木製パーツだけが動いていますが、他が一斉に動き始めるとボードが傾いて数字が消え、その上に「06:20」と新しい数字が書き込まれます。



 「時計に時間を書かせる」という発想を、大がかりに手間をかけて実現させたこの作品。江戸時代に生まれ「からくり儀右衛門」と呼ばれた田中久重の「再来では」との声も上がっています。

「情熱がスゴイ」
「発想と努力のお化け」
「100万円くらいで売れる」
「これ腕時計サイズにならんかな」
「チェック大変そう」

作者に聞きました


 この作品を制作したのは、山形市にある東北芸術工科大学のプロダクトデザイン学科4年生、鈴木完吾さん(22)です。卒業制作としてつくったこの作品について話を聞きました。

 ――書き時計を作ろうと思ったきっかけは

 「『人間がやったら単純なことでも、機械がやったら大変なこと』を機械にさせてみようと思ったのがきっかけです。普段何げなく書いている字を書くという行為が、機械の場合はどうなんだろうって」

 ――完成までどれくらいかかりましたか

 「実はこの作品、未完成なんです。あと1~2週間あれば完成すると思うんですが……。明日9日からの卒業制作展には出品します。そのかわり、私が隣でつきっきりでメンテナンスします」

 ――いつ思いついたんですか

 「思いついたのは昨年の4月です。それから半年ほど実験や検証をして、10月くらいから本格的な制作が始まりました。毎日学校が開いている朝8時から夜9時まで作ってました」

ネットでの反響について


 ――苦労した点は

 「字を書く部分の設計ですね。4つの数字をタイミングを合わせて書かせる点です。407の木製パーツすべてを手作業で切り出したのも大変でした。計算上は合っていても、木なのでゆがみが出ますから」

 ――ネットでの反応がとても大きいです

 「本当にびっくりしています。友達に『卒業制作にこんなの作ってるよ』って知らせるつもりで投稿した動画だったので」

 ――自分もつくってみたいという人にメッセージを

 「地道にやれば、いつかは完成します。大変な分だけ、出来上がった時の達成感は上がると思います。そして、大事なことは『疲れたら寝ましょう』ということですね」

 ◇ ◇ ◇

 「書き時計」は、東北芸術工科大学プロダクトデザイン学科の卒業制作展に出品されます。展覧会は9日から14日まで、時間は10時から17時までとなっています。

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