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福原愛さん、結婚後も見せつけた「驚異の語学力」方言まで完璧……
中国でも大人気の福原愛さんは、幼い頃、中国東北地方の遼寧省で卓球の練習をしたため、中国語の東北弁をネイティブレベルで話せます。その後、台湾に嫁ぎ、現地では「台湾腔(台湾弁)」と「東北弁」のどちらが強くなるのかが、関心を集めていました。12月8日、北京市内のイベントに出席した福原さん。そこで披露したのは、ファンの想像を超える語学力でした。
12月8日、北京で「中日青年友好使者沙龍=日中友好を担う青年たちのサロン」が開催され、福原さんも参加しました。
現在は台湾に定住している福原さん。台湾での生活ぶりを紹介しました。
福原さんによると、家では東北弁を話しますが、義理のお母さんも、夫である江宏傑さんも分からないそうです。
ある日、炊飯器のご飯が炊きあがったので、福原さんは江さんに、「ご飯をKuai一Kuai」と言いました。Kuai(クアイ)は東北弁の「(水やご飯)を掬う」という意味です。しかし、江さんには通じず、結局愛ちゃんが「クアイ」という動作の手本を見せ、やっと意思疎通ができたそうです。
一連の出来事を福原さんは、観客向けに中国語で丁寧に説明。その中で、江さんの台湾弁もそっくりの口調で再現し、会場にいた観客の笑いを誘いました。
福原さんの話しぶりが撮影された動画がSNSにアップロードされると、中国版ツイッターの微博でさっそく評判に。
「福原愛東北話台湾腔自如切換」(愛ちゃんの東北弁と台湾弁の切り替えがうまい)というタイトルで人気になり、1.2億ビューを集め、コメントの投稿数も1.7万になりました。
「愛ちゃんは東北弁と台湾弁をどうやってこんなに上手くなったのかな? 私は東北出身で台湾弁を話すと、わざとらしいと言われました……」
「まるで台湾に嫁いだ東北人のお嫁さんだ! ファンになっちゃった」
「愛ちゃんが結婚して、標準語も柔らかくなったね」
「愛ちゃんは本当に可愛い(ハート)。2005年に一緒に舞台に上がったこともあるが、愛ちゃんの標準語は私よりも流暢で、本当に驚きました(涙)。」
「愛ちゃんの話はうまいし、語学にも天才的で、トーク番組向きですね」
中国のSNSでは、福原さんの堪能な中国語は「武勇伝」として伝わってます。
有名なものの一つは、2010年に福原さんがイギリスで試合後に取材を受けた様子です。
イギリスの記者が、日本人の福原さんにインタビューしようとしました。しかし互いに言葉が通じません。福原さんは中国語でも取材対応ができるレベルなので、中国語が分かるアメリカ人が連れてこられました。
しかし、そのアメリカ人の通訳は急きょ見つかった人だったため、中国語がそれほど上手ではありませんでした。中国語ネイティブの人が聞くと、「かなりちんぷんかんぷん」な訳をしてしまったため、結局、福原さんが臨機応変に対応して乗り切ったというものでした。
中国版ツイッターの微博では、ハッシュタグ付きで、 #福原爱(愛ちゃん)、#跟福原爱学东北话(愛ちゃんと一緒に東北弁を勉強しよう)なども流行っています。
「#福原爱」は5.1億のビューと22.9万のコメント投稿で、「#跟福原爱学东北话」は4500万以上のビューと2万以上のコメントを集まています。
中国では、学校で教えられる標準語(普通話)が一般的に使われます。
地域によって方言があり、標準語と通じるものと、通じないものがあります。例えば、東北地方で話されている東北弁(東北方言)は、標準語とかなり近いですが、独特な言葉使いや発音があります。一方、標準語と通じない方言として、広東語、上海語などが挙げられます。
台湾腔(台湾弁)は台湾地域で話されている言葉で、基本は標準的な中国語と同じですが、口調が柔らかく、イントネーションが違う場合があります。英語にたとえると、標準的な中国語はBritish Englishだとするならば、台湾弁はAmerican Englishになります。
さらに、台湾では台湾語(台語)があり、それは中国福建省の方言である「閩南語」とほぼ同じです。こちらも標準語と通じないほど発音が違います。
福原さんの場合、日常生活で無意識に話す東北弁と、周りの人が話す台湾弁の間で、「通訳」が時々必要で、言葉を切り替えないと会話が難しい生活になっています。
この状態について福原さんは「中間にいて、ふわふわな状態」だと、笑いながら話しました。
この発言には、微博で「ふわふわしないで、私たちは東北人を派遣し、愛ちゃんの東北弁を連れ戻さないと……」という投稿も見られました。
中国のネット上では、同じ「東北弁」ネタで名前が挙がるのが世界的人気を誇るピアニスト朗朗(ラン・ラン)さんの妻、ジーナ・アリスさんです。
ジーナさんはドイツ出身で、現在、東北弁を勉強中のため、東北弁がうまい「外国人」としてよく挙げられます。福原さんも自身の中国版ツイッター微博のアカウントで、ジーナさん関連の動画にコメントし、転送したことがあります。
ジーナさんの「刺激」で、「台湾弁」に傾きつつある福原さんから東北弁を聞く機会が増えるかもしれません。
福原さんが本当に強いのは「台湾弁」か「東北弁」か、論争はまだまだ続きそうです。
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