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中国人を驚かせた「タピオカ水餃子」 SNSで巻き起こった「論争」

イチゴ味のタピオカを載せた「のっかっちゃったストロベリーアタック」=2019年8月7日、名古屋市中区
イチゴ味のタピオカを載せた「のっかっちゃったストロベリーアタック」=2019年8月7日、名古屋市中区 出典: 朝日新聞社

目次

最近、中国版ツイッター微博(weibo)では、日本のニュースがよく話題になります。「#日本人がタピオカで水餃子を作った」は3.2億ビューを記録。駅なかのカプセルオフィスや大阪府庁「パソコン強制終了」なども注目されました。日本のトレンドが中国のSNSに上がるのはなぜか? そこには日本への好感度アップという理由がありました。

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タピオカミルクティーを楽しむ女性たち=2009年6月19日、東京都渋谷区、土屋亮撮影
タピオカミルクティーを楽しむ女性たち=2009年6月19日、東京都渋谷区、土屋亮撮影 出典: 朝日新聞

「タピオカ水餃子を食べてみたい」

11月29日、中国版ツイッター微博では、「#日本人用奶茶珍珠包饺子」(日本人がタピオカで水餃子を作った)がホットな話題のランキングに入り、3.2億ビューを超えました。コメントの投稿数も2.7万に。「日本人がタピオカの水餃子を作ったことは予想外だ!!!!!!」と紹介されました。

フォロワー数70万人を超えるアカウント「我都笑傻了」(笑いすぎてバカになった)というアカウントが「タピオカ水餃子」情報を発信し、「水餃子」のほか、「タピオカ麻婆豆腐」「タピオカパン」の写真も同時に掲載されました。

「我都笑傻了」の投稿は、4600以上シェアされ、11000件を超えるコメント、そして12万近くの「いいね」が集まりました。

「このようなレシピは想像つきません。ハハハ」
「タピオカがかわいそうなのか、ミルクティーがかわいそうなのか、ちょっと判断がつきません」
「日本人はタピオカミルクティーの中毒者だ……」
「わたし…食べてみたいと思う」
「感心しちゃいました。日本人は本当にタピオカミルクティーが好きですね」

台湾茶とタピオカ専門店のアッサムを使った台湾ミルクティー=2019年4月30日
台湾茶とタピオカ専門店のアッサムを使った台湾ミルクティー=2019年4月30日 出典: 朝日新聞

タピオカだけではない 日本の話題がSNSでどんどん増える…

もともと中国でも人気の「タピオカ」以外にも、テレビ番組『世界の果てまでイッテQ』で紹介された青海省のチャカ塩湖は現地でも注目され、ビューも3億を超えました。

一方、中国と全く関係ない日本の話題も、人気です。

「日本に駅なかのカプセルオフィスが現れた」というニュースは、8000万近くのビューがありました。そして大阪府庁の「パソコン強制終了」は1.5億。さらに日本の農場が、虫を寄りつけさせないために、ウシを「シマウマ」に変身させたことも話題になり、1.8億のビューを集めました。

シマウマ「ウシ」の話題には、薬を塗るより、実験でシマウマ模様(色)の効果を証明するやり方に対して、「日本人らしい」という反応が多く見られました。

「パソコン強制終了」は、中国でも関心を集める「働き方改革」への問題意識が現れました。「残業せず、定時にパソコンを強制終了」を決めた大阪府庁に対し、「夢だったが、日本で実現された」「(中国)全国にも普及させるべき」など絶賛の声が相次ぎました。一方、駅なかのカプセルオフィスに対しては、「お金を払うまで仕事をする」ことを不思議に思う声もありました。

台湾・金門島の観光地で売られている毛沢東ミルクティー=2018年8月16日、西本秀撮影
台湾・金門島の観光地で売られている毛沢東ミルクティー=2018年8月16日、西本秀撮影 出典: 朝日新聞

日本への高い関心度 理由には史上最高の対日好感度?

SNSで日本関連の話題がどんどんトレンド入りしている背景には、日本へ高い関心があります。

中国版ツイッター微博には、「日本情報ステーション」(フォロワー165万)、「日本零君 」(395万)、「林萍在日本」(530万)、「小野妹子学吐槽」(1971万)などフォロワー数が多いアカウントが、日本についての情報を発信しています。

フォロワー数の多さからも、ニーズの高さが見て取れます。

中国人の旅行先トップは日本で、実際に観光し、日本人と接したことで、日本への関心がさらに高まっているようです。

2018年の「第14回日中共同世論調査」では、中国人の日本に対する好感度が大幅に改善したことが示されました。

調査結果によると、中国人で日本に「良い」印象を持っているのは42.2%に達し、調査が開始して以来、はじめての4割台になりました。

一方、日本側は相変わらず9割近くが中国の印象を「悪い」と見ている結果も出ています。

SNSの発展により、相手の等身大の姿が見えたり、顔の見えるコミュニケーションが増えたりしたことが、少なくとも中国側の意識の変化を促しているようです。日本側も、既存のステレオタイプにとらわれずに、幅広い情報源をチェックし、新しい時代の中国、とくに若者の姿に目を向けてみれば、新しい発見につながるかもしれません。

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