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連載

#35 コミチ漫画コラボ

外国人と「心のお隣さん」になるためには…漫画で描く最初のステップ

英語が通じないお客さんから渡された「メモ」、7人の英会話講師から聞いた母国の話など、身近な場所で起こる「国際交流」を描く漫画。

コミチ×withnewsコラボ企画「#ミライのお隣さん」
コミチ×withnewsコラボ企画「#ミライのお隣さん」
駅やオフィス、大学やコンビニ……日本で暮らす外国出身の方を、さまざまな場所で当たり前のように見かけるようになりました。身近にいるのに、外国人にまつわるニュースや話題はなんだか縁遠い……。マンガのSNSを運営する「コミチ」とのコラボ企画として、「#ミライのお隣さん」をテーマにマンガを募集。英語が通じないお客さんから渡された「メモ」、7人の英会話講師から聞いた母国の話など、身近な場所で起こる「国際交流」を描いた作品が集まりました。大賞・入賞に決まった5作品を、withnews編集部の寸評と共にご紹介します。
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【大賞】「お隣さんはすぐそこに」ちえむ(Chiem)著

「会社で英語が必要になった」「近所に住む外国人がゴミの日を守ってくれない」……周囲から聞く「外国人」にまつわる話題を、「他人事」と思っていた主人公。ところが、アルバイト先のコンビニで、外国人が働き始めたことで、心境に変化が起こっていきます。

日本の常識が、他の国にとっては当たり前ではありません。しかし、海外の情報がいつでも身近にある訳でもありません。わからないからこそ、間にある「違い」を見ると、何だか大きな課題に直面しているように感じがちです。でも、目の前にいる人と関わり合うことから始めてみよう。そんな風に優しく背中を押してくれる作品です。

※大賞のちえむ(Chiem)さんのインタビューは、14日(木)にwithnewsにて配信する予定です。

【入賞】「伝えたいことは…」さく兵衛著

観光地近くにあるスイーツ店で、英語が通じない人の接客することになった筆者のさく兵衛さん。お互い戸惑う中、お客さんから「ぶたをたべられません」というメモを差し出され、相手の意図をつかみます。

漫画のような、言葉が分からない外国人への接客やコミュニケーションは、私たちの暮らす社会で「日常」になってきています。さく兵衛さんの最後のコマを読んだ時、改めて自分にできることは何だろうと考えました。

【入賞】「ジョンさん」tamemoto著

一緒に働いているのは、ブラジルからやってきたエンジニアのジョンさん。背が高くて驚いたけど、どんなときも「いいよ」と言ってくれる優しい人です。作者の経験を元にした漫画で、ゆるいタッチの絵に癒やされます。

外国人の受け入れに慣れていない会社にとって、制度や書類を調べるのも一苦労だと思います。しかし、日本で働くことに魅力を感じている人がいるというのはうれしいですよね。さまざまな国の人と身近な隣人として関われることも、かけがえのない機会になるでしょう。そんな日常を想って、「いいなあ」とつぶやく作者にほっこりしました。

【入賞】「7人のティーチャー 」伊吹 天花著

英会話を教えてくれた7カ国からの先生との交流を描きます。母国で受けた新人研修がジャングルのサバイバル生活だった人、「お金が大好き」と無邪気に語る人、災害の備えとして宝石を身に着けている人。違いを肌で知り、感じたことは……。

日本人から見ると「とんでも」に映る外国人のエピソードを、ただ笑うのではなく、誰も否定せず描いていたのが印象的でした。親しみが持てる人間性もにじませます。「へ~」と思い、「ワクワクする」と前向きに触れあうこと。伊吹さんの姿勢から、「お隣さん」に歩み寄るヒントをもらった気がします。

【入賞】「となりの友達」望月哲門著

とある保育所で、園児たちが大げんかした時のことです。それを見ていた先生は、止めずに見守っていたそうです。しばらくすると、別のお友達がスッと間に入って「○○君の方が背が高いから勝ち!」とジャッジしたそうです。大人としては「ええ!最後、背の高さかい!」と思いますが、子どもたちはそれで円満仲直り。

それぞれの関係性の中には、その関係性の中でのルールがある。それはキム君ととしあき君も一緒です。「それっぽい正解」で場を丸く収めようとする大人はたくさんいるけど、そんなの聞かなくていい。本当に大事なのは社会的で表面的な「正解」じゃなくて、僕らが納得できる、僕らの正解だ。

    ◇     ◇     ◇

withnewsは2018年10月から、マンガのSNSを運営する「コミチ」とコラボ企画を始めました。毎月のテーマに沿って、日常の生活や社会に感じる「モヤモヤ」を漫画で可視化し、「社会がちょっとよくなるかもしれない」アイディアを発信する作品を募集しています。

今回ご紹介できなかった応募作品は、コミチのサイトでご覧ください。

たくさんのご応募、ありがとうございました!

    ◇

この記事は朝日新聞・withnewsの企画「となりの外国人」と連動しています。
 

 日本で働き、学ぶ「外国人」は増えています。でも、その暮らしぶりや本音はなかなか見えません。近くにいるのに、よくわからない。そんな思いに応えたくて、この企画は始まりました。あなたの「#となりの外国人」のこと、教えて下さい。

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