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ドラえもん「ド曜日」号外が話題に どこでもドア使って金→土を表現

「ドラえもん」が金曜から土曜の放送枠に引っ越したことを知らせる「号外」について取材しました。

今月4日と5日に新橋駅や新宿駅、二子玉川駅などの周辺で配布された「特報新聞」
今月4日と5日に新橋駅や新宿駅、二子玉川駅などの周辺で配布された「特報新聞」

目次

 テレビ朝日系で放送中のアニメ「ドラえもん」。金曜から土曜の放送枠に引っ越したことを知らせる「号外」が先日配布され、ネット上で注目を集めました。「どこでもドア」を使ったこの号外の制作に関わったクリエイターたちに話を聞きました。

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中を開くとこんな感じ
中を開くとこんな感じ

引っ越し前日・当日に配布


 長らく金曜夜に放送されてきたドラえもん。今月5日から土曜午後5時に引っ越しました。

 前日の4日と当日の5日、新橋駅や新宿駅、二子玉川駅などの周辺で「特報新聞」が配布されました。

 表に描かれているのは、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」。

 中を開くと、大きく「ぼく、土ラえもん。」「10月5日(土)から。アニメ『ドラえもん』は、土曜日ごご5時にお引越し!」と書かれており、下の方にはこんなキャッチコピーがあります。

 「ド曜日」「もう、ただの『土曜日』じゃない。」

 裏面にもどこでもドアが描かれていて、「はじまるよ。」と添えられています。

右が表、左が裏面
右が表、左が裏面

制作者に聞きました


 配布当日から受け取った人たちがツイッターで紹介。さっそくメルカリでも売りに出され、高値で取引されているものもあります。

 「平成から令和に変わった時に号外が出たように、ドラえもんの放送日時が変わることを大きな出来事として伝えようと、号外という手法をとりました」

 そう話すのは、今回クリエイティブディレクターを務めたADKクリエイティブ・ワンの加藤悠さんです。

 依頼があったのは放送日が変わる2カ月ほど前。チームメンバー5人で「粘土をこねる」ようにしてアイデアを出し合ったそうです。

 「ド」ラえもんが「土」曜日に引っ越すということで、伝えるべき内容を「ド曜日」に。

 見開きのある号外なので、開くといえば「どこでもドア」というところまで、すんなり決まったそうです。

制作にかかわったチームのメンバー。左から加藤洋平さん、川瀬真由さん、金子義幸さん、加藤悠さん、中村快さん
制作にかかわったチームのメンバー。左から加藤洋平さん、川瀬真由さん、金子義幸さん、加藤悠さん、中村快さん

伝えたいことをシンプルに


 「ド曜日」のロゴを担当したのがアートディレクターの金子義幸さん。「ドラえもん」のロゴを参考に眺めていて、こんなことに気付いたそうです。

 「ひとつひとつの文字を見ると複雑なのに、ちゃんと読めるんです。すごく完成度が高い」

 ドラえもんの目や鈴、ブルーとピンクの配色など「本家」の要素を生かしながらロゴを作ることに。

 活字だけでは伝わりにくかった「ド曜日」が、ひと目でドラえもんだとわかる仕上がりになりました。

 この号外には、ドラえもんを含めてアニメのキャラクターが登場しません。理由について金子さんはこう話します。

 「ドラえもんを入れたパターンも制作しましたが、メンバーで『伝えたいことをシンプルに、どんどんそぎ落として行こう』と決めていました。結果、それが採用されたんです」

「ド曜日」のロゴ
「ド曜日」のロゴ

日曜じゃなくてよかった


 「もう、ただの『土曜日』じゃない。」のキャッチコピーを考えたのが川瀬真由さん。

 「みんなが知っているドラえもんなので、ド曜日に説明を加える必要はないと思いました。ツイッターで“もう、ただの『土曜日』じゃない。”のハッシュタグがついた投稿がたくさんあってうれしかったです」

 「お引っ越しが日曜じゃなくて土曜で本当によかった。ド曜日が成り立たないので」と笑うのは、プランナーの加藤洋平さん。

 ド曜日の「ド」を使ったツイッター用の動画を制作。4パターン作って、すべて採用されました。

 テレビ朝日や藤子・F・不二雄プロとの渉外を担当したのが、ADKエモーションズの中村快さん。

 所属は「ドラえもん事業局ドラえもんグループ」で、「365日ドラえもんのことを考えています」と話します。

 国民的なキャラクターであるドラえもんだけに、どこまでOKかを確認しながら、号外をきっかけにSNSでの拡散を狙った企画を交渉しました。

ド曜日をよろしくね


 まとめ役の加藤悠さんは「若いチームでフラットに動けたのがよかった」と振り返ります。

 「キャラクターを出さずに、いろんなものをそぎ落としたチャレンジでした。反応を見ていて、それが受け入れられたのがうれしいです。これから土曜日のドラえもん、ド曜日をよろしくお願いします」

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