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2019年09月21日

愚痴る相手いない夫のぼやき……「パパ友いない」父親の孤独を考える


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「パパ友がいない……」。父親が抱える孤独とは

「パパ友がいない……」。父親が抱える孤独とは

出典: pixta

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#父親のモヤモヤ
※クリックすると特集ページ(朝日新聞デジタル)に移ります。

「長期育休中の旦那が孤独に見える」「パパ友がいない」。育児と仕事の両立に葛藤する父親の本音を書いた「#父親のモヤモヤ」の記事に対し、読者からそんなメールが届きました。男性も育児をするのが当たり前になってきましたが、一方で、その悩みを率直に話したり、共有したりする機会はあまりないのかもしれません。考えてみると、「ママ友」という言葉はあっても、「パパ友」という言葉はあまり聞きません。育児と仕事をめぐる「父親の孤独」を考えました。(朝日新聞記者・武田耕太、高橋健次郎)

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夫のぼやきに孤独感じた妻

メールを寄せてくれたのは、神奈川県に住む30代女性です。

40代の夫は最初の子どもが生まれたときに5カ月、2人目の子どもが生まれたときに1年の育休をとりました。
 
夫も本格的に家事や育児を担う「ツーオペ」家庭です。

2人目の育休も後半に入ってきたころ、夫婦けんかが増えてきました。あるとき、夫は「『なんでもかんでも嫁がうるさくてさー』って誰かと言えたらいいのに」とぼやきました。

その姿を見て、女性は「ああ、旦那は家庭内のことを愚痴る相手がいなくて孤独なのだな」と思った、といいます。

「旦那も孤独なのだなと思いました」とメールにつづった女性

「旦那も孤独なのだなと思いました」とメールにつづった女性

「長期育休第一世代」ゆえのあきらめ

子どもをもつことになった後の男女の違いを、女性は「カテゴライズ」という言葉で説明します。

「女性の場合は出産後、『育児をしていて大変な母親』と自然とカテゴライズされ、まわりもそういう目で見てくれるように思います。『育児、大変だよね』という暗黙の了解がある。ちょっと愚痴れば、『わかるー』と誰かが言ってくれる。それに比べ、父親のモヤモヤした気持ちは誰かがカテゴライズしてくれるわけでもなく、愚痴る先もないのかもしれません」

長期の育休を取得する男性は、まだ珍しいのが実情です。長期育休、復帰、その後の仕事と育児の両立……。「そうした見本を持てない旦那は、すべて試行錯誤するほかなく、孤独なように思えます」

女性のような横のつながりも乏しい。ほかの家庭の情報も少ない。展望や悩みの共通化もできない。

「長期育休に入る男性がたくさんいたら、もしかしたらこのモヤモヤへの対処方法も確立していたかもしれないなあと思うと、『長期育休第一世代』なのかな、というあきらめもありますが、ぜひ記事を通して、ほかのツーオペ家庭のみなさんの悩みを知りたいです」

「ワンオペ」になってみて

大阪市在住で教材出版社に勤める田中俊亮(しゅんすけ)さん(32)は、2015年に中国人の妻(33)と結婚しました。夫妻は共働きで、長男(2)と3人で暮らしています。

「パパ友がいない」と強く感じるようになったのは、今年の5月、「ワンオペ育児」が始まってからだと言います。妻は、母親が交通事故に遭ったため、中国に一時帰国したのです。

長男は、ちょうどイヤイヤ期。ごはんを食べようと誘うと「イヤイヤ」。お風呂に入ろうと言えば「イヤイヤ」。物事がまったく進みませんでした。「妻がいれば、『大変だよね』といたわり合えます。でも、1人だとそれができない。しんどい気持ちを共有できませんでした」

田中俊亮さんと長男。保育所から自宅に向かった(画像の一部を加工しています)

田中俊亮さんと長男。保育所から自宅に向かった(画像の一部を加工しています)

同じような立ち位置いない

妻が日本に戻るめども立たず、終わりの見えない生活でした。長男のイヤイヤに途方に暮れ、号泣したこともあるそうです。

気持ちを誰かに受け止めてもらえたら、ずいぶんと状況は違うだろう。

そう思いましたが、ママ友の輪に1人で入ることには抵抗もありました。その点、パパ友ならば気負いはありませんでした。仕事と家庭と、どうバランスを保つかなど、父親が抱えがちな話題も共有できそうです。それでも、職場や周囲を見渡した時、同じような境遇の人はいなかったそうです。

「家庭への関わり方は、父親によってまだまだ温度差があります。家庭に深く関わる私自身は、周囲にロールモデルがいません。同じような立ち位置の人が近くにいないことが、パパ友を作りづらくしているのだと思います」

体験の共有が難しい?

こうした父親の孤独について、ジェンダー論が専門で、「揺らぐサラリーマン生活」(ミネルヴァ書房)の編著者、関西大学の多賀太教授は「女性に比べ、家庭の関わりに濃淡がある男性の方が、家事や育児の悩みを語る時のテンプレートのようなものが少ない」と指摘します。背景事情が異なると言うのです。

「『既婚』『家事、育児をやっている』。ちょっと聞くと、同じような状況の父親がいたとします。でも、表面的なところでは共感できても、話すと違いが際立つことは往々にしてあります」

一方、私(武田)自身は長女(2)の誕生にあわせて6カ月の育休をとりましたが、孤独を感じることはありませんでした。6カ月という期間、妻と同時に取得したことなども影響しているかもしれません。

ただ、男性で長期育休の経験者は周囲にたくさんいるわけではなく、その意味では、体験を共有したいと思ったときに、その機会は母親に比べると少ないのは事実だと思います。

仕事も家事育児もこなす、いわゆる「イクメン」が称賛されるたびに、冷めた気持ちになるのも正直なところ。育休を取得した場合は別ですが、父親になったからといって仕事量が減るわけでもなく、新たに育児、家事がそこに乗っかるだけ、という人は多いでしょう。時間の使い方や仕事との向き合い方の見直しを迫られ、戸惑ったときにどうするか。

「父親の体験の共有化」はまだこれから、なのかもしれません。 みなさんは、どう思いますか?

「『父親の体験の共有化』はまだこれから、なのかもしれない」とつづった武田記者

「『父親の体験の共有化』はまだこれから、なのかもしれない」とつづった武田記者

出典:pixta

父親のモヤモヤ、お寄せください

記事に関する感想をお寄せください。母親を子育ての主体とみなす「母性神話」というキーワードでも、モヤモヤや体験を募ります。こうした「母性神話」は根強く残っていますが、「出産と母乳での授乳以外は父親もできる」といった考え方も、少しずつ広まってきました。みなさんはどう思いますか?


いずれも連絡先を明記のうえ、メール(seikatsu@asahi.com)、ファクス(03・5540・7354)、または郵便(〒104・8011=住所不要)で、朝日新聞文化くらし報道部「父親のモヤモヤ」係へお寄せください。朝日新聞デジタルの「フォーラム」では、「イクメン」に関するアンケートを実施しています。


 

この記事は朝日新聞とYahoo!ニュースによる連携企画記事です。共働き世帯が増え、家事や育児を分かち合うようになり、「父親」もまた、モヤモヤすることがあります。それらを語り、変えようとすることは、誰にとっても生きやすい社会づくりにつながると思い、この企画は始まりました。今回は「パパ友」をテーマにした記事を配信します。

みんなの「#父親のモヤモヤ」を見る

 

赤ちゃんとの関係、恋人に例えると… 漫画から伝わる、育児の過酷さ
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出典:平八さんのツイッターより
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