連載
#23 #となりの外国人
【やさしい日本語】熱中症(ねっちゅうしょう)をしっていますか?

日本(にほん)は、今(いま)、夏(なつ)で、とても暑(あつ)いです。「熱中症(ねちゅうしょう)」になると、気分(きぶん)が悪(わる)くなって、死(し)ぬこともあります。熱中症(ねっちゅうしょう)にならないように、気(き)をつけてください。暑(あつ)い日(ひ)に、外(そと)でたくさん歩(ある)いたり、運動(うんどう)をしたりすると、熱中症(ねっちゅうしょう)になりやすいです。気分(きぶん)が悪(わる)いときは、涼(すず)しい場所(ばしょ)で休(やす)んだり、病院(びょういん)に行(い)ったりしましょう。(withnews編集部・神戸郁人)
外国人が驚く「日本の暑さ」のしのぎ方 熱中症対策「三つの情報」
「熱中症(ねっちゅうしょう)」とはどんなものですか?
熱中症(ねっちゅうしょう)になると、体(からだ)が(1)~(7)のようになります。
(2)手(て)や足(あし)を、うまく動(うご)かすことができない。
(3)とても疲(つか)れた感(かん)じがする。気分(きぶん)が悪(わる)くなる。
(4)汗(あせ)が、ずっと止(と)まらない。逆(ぎゃく)に、暑(あつ)いけれど、全然(ぜんぜん)汗(あせ)が出(で)ない。
(5)体温(たいおん)が高(たか)くなり、体(からだ)がかわく。
(6)他(ほか)の人(ひと)に、うまく返事(へんじ)ができない。まっすぐに歩(ある)くことができない。
(7)水(みず)をふつうに飲(の)むことができない。


熱中症(ねっちゅうしょう)にならないための休(やす)み方(かた)
休(やす)むときは、次(つぎ)の(1)~(3)に気(き)をつけてください。
(2)ベルトを外(はず)して、服(ふく)を脱(ぬ)ぐ。氷(こおり)で、わきの下(した)や首(くび)をひやす。
(3)水(みず)や、スポーツドリンク(塩=しお や 砂糖=さとう が入=はいった 水=みず)を、たくさん飲(の)む。



水(みず)を飲(の)むことができなかったり、話(はな)したいことを話(はな)すことができなかったりするときは、すぐ病院(びょういん)に行(い)ってください。
熱中症(ねっちゅしょう)について、もっと知(し)りたい人(ひと)は……
熱中症(ねっちゅうしょう)のことをもっと知(し)りたい人(ひと)は、次(つぎ)のところを見(み)てください。
日本人の読者の皆さんへ
熱中症になっている外国人と出会ったら、次の点を意識して、話し掛けてみてください。
(例)「暑いですか?」
「大丈夫ですか?」
「気分が悪いですか?」
・以下のような言い方で、涼しい場所へ行くよう促す。
(例)「ここは暑いです。向こうは涼しいですから、向こうに行きましょう」
※「向こう」と言うときは、移動する方向を、指で指し示す。
その後も症状が改善されない場合、救急車を呼ぶなどして、対応してください。
<記事の監修者>
◆庵功雄(いおり・いさお)さん:一橋大学国際教育交流センター教授。日本語教育の専門家。主な著書に『やさしい日本語――多文化共生社会へ』(岩波新書)、『<やさしい日本語>と多文化共生』(ココ出版・共編著)など。
外国人が驚く「日本の暑さ」のしのぎ方 熱中症対策「三つの情報」
◇ ◇
もうすぐ防災の日(9月1日)。withnewsでは日本で暮らす身近な「となりの外国人」に対して、いざというときに伝わりやすい「やさしい日本語」を考えるトークイベントを行います。Twitter Japan社と共催し、伝わる日本語を拡散させていきます。ぜひお立ち寄りください。後日、詳細な告知文を公開します。
・8月30日(金)昼12~13時
・場所:東京都中央区京橋3丁目1-1 東京スクエアガーデン前
・登壇者:スウェーデン出身で日本在住の漫画家 オーサ・イェークストロムさん、一橋大学・庵功雄教授