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「香港」をひっくり返すと「和平」に 視点を変えて見ることの大切さ
香港のデモの映像を見てアンビグラム作品を制作した日本人がいます。
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香港のデモの映像を見てアンビグラム作品を制作した日本人がいます。
「逃亡犯条例」改正案に反対する若者らのデモが世界中から注目を集める香港。その映像を見てアンビグラム作品を制作した日本人がいます。「視点を変えてものを見ることの大切さ」について語る彼に話を聞きました。
刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」改正案。
これに反対する香港の若者らのデモは、主催者発表で200万人に達したとされています。
その様子を見て、アンビグラム作品を制作したのが野村一晟さん。
アンビグラムとは、異なる方向からも読み取れるようにしたグラフィカルな文字のことです。
一見すると「香港」という文字ですが、180度回転させると「和平」という文字になります。
「6月中旬、デモが過熱して血まみれになった人の映像を見て、早く民主的に解決してほしいという願いを込めて作りました」と野村さん。
香港の文字に合わせやすい形で、なおかつ、平和や解決を意味する熟語を探すのに苦労したというこの作品。
今回の香港のデモに限らず、今後も平和で、誰も傷つかない社会が作られていくことを願って制作したといいます。
「アンビグラムは社会問題や、世界への願いを込めることができる素晴らしいアートだと思います。視点を変えてものを見ることの大切さを教えてくれます」と野村さん。
中国のSNS上で「香港加油(香港頑張れ)」が検索できなくなっている中、「香港」を反時計回りに90度回転させると「加油」になるアンビグラムを台湾人のデザイナーが公開し、注目を集めました。
このことについて野村さんは、こう話します。
「台湾地震の時にメッセージとして作った私のアンビグラムと似たトリックだったので驚きましたが、アンビグラムで社会を変えられると信じる人が増えることを嬉しく思います」
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