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駅に貼り出された「お礼」 ホームから客が転落→連携して救護 JR西
駅に設置された「お礼」と書かれた掲出物が、ネット上で注目を集めています。

駅に設置された「お礼」と書かれた掲出物が、ネット上で注目を集めています。マナー啓発や広告などが多い中で珍しいというこの文章について、JR西日本を取材しました。

「お礼」と題した掲出物
山陰本線の円町駅(京都市)に、2月19日から月末まで掲出された「お礼」と題した掲出物。書かれている文章は以下の通りです。
その際、付近におられたお客様がホームの「非常ボタン」を押して下さり、また、列車を停車させようと運転士に向かって手を振って頂いたことにより、入駅中の電車は直ちに停車することができ、線路に転落されたお客様は電車と接触することなく無事でした。本当にありがとうございました。
その他にも、転落されたお客様の救護をお手伝い頂きましたお客様にもお礼申し上げます。
今後とも、駅で列車を緊急に停止させる必要がある場合には「非常ボタン」を押していただけますよう、皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
二条駅長

珍しい掲出物の狙いは
円町駅を管轄する二条駅の駅長名で掲出されたこの文章。
ツイッター上で紹介されると「初めてこのような形の掲示を見ました」「こういうことこそ取り上げるべき事案」といったコメントが寄せられ、話題になりました。
JR西日本近畿統括本部の広報担当者によると、「お礼」という形で貼り出すことは珍しいといいます。掲出理由についてはこう説明します。
「駅員はお客様の救護手配や救急車の手配などに追われたため、ホームの非常ボタンを取り扱っていただいたお客様や、救護をお手伝いいただいたお客様の連絡先等をお聞きできなかったため、ポスターでお礼の気持ちをお伝えするため掲出させていただきました」

また、お礼にあわせて「危ないと思ったら非常ボタンを押してほしい」ということも付け加えたそうです。
「もし、ホームで列車をお待ちの際に、線路への転落など列車との接触の恐れがある場合は、ホーム非常ボタンを取り扱っていただきますようお願いします。なお、その際も線路内には絶対に降りないでください。みなさまのご協力をお願いします」