MENU CLOSE

話題

8582

DeNA守護神「遠ーい」と語る練習場、移動に人柄 ハマの番長は…

防具を着けてママチャリで移動する戸柱恭孝選手
防具を着けてママチャリで移動する戸柱恭孝選手

目次

 2月はプロ野球の春季キャンプが、各地で行われています。沖縄県宜野湾市でキャンプを張る横浜DeNAベイスターズは、今年からブルペンとサブグラウンドが遠くなりました。守護神も「遠ーい」とつぶやくほど。そこで移動に採り入れられたのが、レンタサイクルです。あえてママチャリの選手や「ハマの番長」は唯一、自前の自転車を使うなど、移動にも選手・コーチの人柄がにじんでいました。(朝日新聞スポーツ部記者・井上翔太)

自転車に乗ってブルペンを離れる山崎康晃投手
自転車に乗ってブルペンを離れる山崎康晃投手

記者のツイートに守護神も反応

 これまではメイン球場の右中間後方に、ブルペンとサブグラウンドはありました。しかし現在は、新しい室内練習場の建設工事が行われています。

 宜野湾市によると、完成予定は今年10月。その後、様々な検査を経て、実際に使われ始めるそうです。

建設中の新しい練習場=2019年1月30日撮影
建設中の新しい練習場=2019年1月30日撮影

 では、新しいブルペンとサブグラウンドはどこに?

 答えは、投手陣がランニングなどをする芝生「多目的広場」のさらに向こう側です。メイン球場のネット裏から、直線距離で約300メートル、歩くと4分ほどはかかります。

 私が下見などでキャンプ地を訪ねた1月30日、ツイッターでこれを紹介しました。すると抑えの山崎康晃投手から返信が…。実際に移動したとみられる動画が、「ブルペン遠ーいですね」というコメントとともに、届いたのです。



ルールは「余っていれば使う」

 そこで、練習中の移動手段に選手が使っているのが、球団が用意した「レンタサイクル」です。

 ただ、すべての選手に1台ずつ割り当てられているわけではありません。選手向けのスポーツバイクが10台ほどの他、球団職員用のママチャリも10台弱。1軍キャンプに参加している投手は19人。ブルペンで投球練習をするときは、3人の捕手もやってきます。

 計22人が「余っていれば自転車を使う」という運用。時として、自転車が足りなくなる場合があります。

ずらりと並ぶ選手向けのスポーツバイク
ずらりと並ぶ選手向けのスポーツバイク

あえて歩くルーキー、器用に乗る選手も

 東洋大から昨秋のドラフト1位で入団した上茶谷大河投手は、ブルペンで投げ終わった後、自転車が余っていたのに、芝生を歩いていました。新人だから、気を使っているのか「先輩のために残しているの?」と聞くと、首を縦に動かしました。

 その後、再びブルペンに向かう時に聞いてみると「荷物があるので、乗ると危ないと思って」。確かに、このときはシャドーピッチングのため、グラブとスパイク、タオルを持参。両手がふさがっていました。

ブルペンで投げ込むドラフト1位入団の上茶谷大河投手
ブルペンで投げ込むドラフト1位入団の上茶谷大河投手

 ただ、スポーツバイクには、かごが付いていないのに、上手に乗りこなす投手もいました。上茶谷投手と同学年の5年目、飯塚悟史投手です。
 
 その手法は、両方のスパイクをハンドルに履かせるように装着させるというもの。どんな状況でも臨機応変に対応する力は、プロでのキャリアの長さたるゆえん?

 他にはグラブとスパイクを片手で持ちながら、ハンドルを握る投手も。手が大きいプロ野球選手ならではの操作法です。

撮影時はスパイクを履いたままだった飯塚悟史投手。「自転車に乗ってるときの写真は恥ずかしいです」
撮影時はスパイクを履いたままだった飯塚悟史投手。「自転車に乗ってるときの写真は恥ずかしいです」

あえて「ママチャリ」も

 戸柱恭孝選手は、スポーツバイクに乗らず、あえてママチャリを使っていました。

 マスクなど、投手以上に荷物が多い捕手は、前かごがあった方が安心のようです。ただ、行きも帰りもプロテクターとレガースの防具は着けっぱなし。その姿は、何ともシュール。

 カメラを向けると「お、朝日新聞さん、いいの撮れましたか? 使ってくださいよ」と明るく話しかけられました。使ってますよ~。

防具を着けてママチャリで移動する戸柱恭孝選手
防具を着けてママチャリで移動する戸柱恭孝選手

自分用にストックする選手も

 使い方は、人それぞれ。

 雨が多かったキャンプ前半、国吉佑樹投手は自転車で移動していたところ、泥はねで背中が汚れてしまったそうです。そのため雨のときや、水たまりがあるときは、歩いて移動していました。

 話を聞きながら並んで歩いていると、自分用の1台を室内練習場のそばにあるテントに隠していた三嶋一輝投手が、追い越していきました。その背中には、はねた泥がいくつも付着していました。

芝のぬかるみなど関係なく自転車で移動する三嶋一輝投手
芝のぬかるみなど関係なく自転車で移動する三嶋一輝投手

「番長」だけ自前

 整ったリーゼントから「ハマの番長」と呼ばれ、今季から投手コーチに就任した三浦大輔投手コーチだけが唯一、自前の自転車を使用。黄緑色の1台は、他のスポーツバイクと並ぶと目立ちます。

 取材する立場としては、そのとき三浦コーチがどこにいるのかの目印になって、大変ありがたい存在です。

黄緑色の自転車で疾走する三浦大輔投手コーチ
黄緑色の自転車で疾走する三浦大輔投手コーチ

 ちなみにブルペンの近くに止まっていた自転車が黄緑色だけだったとき、山崎康晃投手が乗ろうとしていました。

 これは、もちろん冗談。笑みを浮かべながら、とことこと歩いて引き上げていきました。

関連記事

新着記事

PR記事

コメント
CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます