連載
#14 コミチ漫画コラボ
青春は残酷だ!くだらないけど気になるチョコの数 漫画で描く黒歴史
マンガのSNSを運営するコルクBooksとのコラボ企画、2月のテーマは「#バレンタインの黒歴史」です。
最近は自分へのごほうびや友達のためにチョコレートを買うことが主流になってきていますが、まだまだ気になるあの子からもらうことを期待する人も多いかもしれません。
集まったマンガはのべ32作品。ほとんどが多感な学生時代のお話でした。青春って意外と残酷……。
もらう側・あげる側それぞれが共感できること間違いなしです。大賞・入賞に決まった3作品を、withnews編集部の寸評と共にご紹介します。
痛いほど感情が伝わってきました。そして、ひっぱり方が秀逸です。主人公と同じ時間・空間にいるようでした。
バレンタインに誰からもチョコレートをもらえない状況には慣れていても、周囲からの容赦ない嘲笑や哀れみにおびえる主人公。でも、ひねくれることなく、笑顔で「ツキ」を呼び寄せることを誓います。そこへ願ってもない展開が…!
これが「非モテ」の現実、とでも言うのでしょうか? チョコレートを持ってきた女の子も、まさか主人公にこんなにダメージを与えているとは考えないでしょう。えらいトラウマになりそうですが、毎年ネタにして笑い飛ばしてもらいたいです。笑顔は「ツキ」を呼ぶ近道ですもんね。
不思議な世界観に引き込まれました。個性的なイラストとストーリーがぴったりです。
義理チョコ文化がなくなった社会。主人公クミコは、せっかく用意した義理チョコ(それもゴミ袋いっぱい!)を捨てるために奔走します。やっと見つけたゴミ箱に捨てたときの快感は、相当なものだったんでしょう。これでもか! というくらいほかの「義理」も捨て続けます。
「義理」ってチョコレートだけではないんですよね。海外旅行のお土産でもらったキーホルダーや置物、お下がりでもらった子ども用の洋服……。探したらきりがないくらいの「義理」がありそうですし、それはモノに限らないのかもしれません。
しかし、これを「黒歴史」と言っていいのか……最後まで悩みました笑
オチへの展開に気持ちよさを感じました。
くだらないとわかっていても、つい友達が何個チョコレートをもらうのかを気にしてしまう学生時代。主人公は、少なくとも2年連続(いや、きっと何年も連続して)、同じ人から1つだけチョコレートをもらっています。終始冷静な表情ですが、強がりを通り越して達観しているように思えました。
毎年もらっているという安定感の先にある展開は、ベタと言われればベタです。…が、このベッタベタを求めていた!! かゆいところに手が届いた感のあるマンガでした。
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