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ついに決着、毛布の位置「布団の上か下か」論争 マスターに聞いた

目次

サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。54回目は「布団の位置」についてです。
城崎広告
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今回の登場人物

猫渕渉
42歳の企画部部長。長年の経験で築いた人脈とそつのない仕事ぶりに定評あり。趣味は読書、お酒、料理。

 

菅原数臣
37歳の事業推進部部長。経理担当として経験豊富なうえ、ソフトウェア分野にも精通。趣味は数学、ミルクパズル、資産運用。

 

千歳原教次
40歳の営業部部長。経験豊富で、他人に厳しく自分にはより一層厳しい。趣味はオーディオとバイク。

 気温が下がり始めて、いよいよ冬らしくなってきました。
 あなたの布団は快適ですか? 寒くて夜中に目が覚めてしまったり、逆に暑くて布団から出たりしませんか?

 

猫渕

毛布の掛け方にもコツがあるんだね。

 

千歳原

といっても、テレビで聞きかじった情報なので、俺も確証はないんですが。

 

菅原

従来の掛け方のイメージと異なりますので、根拠は気になるところですね。

 

猫渕

ちょっと意外な感じもするよね。
毛布にぴったりとくるまって上に布団をかける方が直感的には温かそうだし。

 

千歳原

それでは、そのあたりのコツも含めて、今回はこの冬快適に眠るための方法を取材してもらいませんか?
 どうすれば快適に寝られるのか?
 また、ネット上で延々と議論されてきた毛布をかける位置は、「布団の上」なのか「布団の下」なのか。寝具の製造・卸売業の大手、東京西川・日本睡眠科学研究所認定の「スリープマスター」富下 瞳さんに聞きました。
富下 瞳さん
 

快適な眠りは、温度と湿度の調整から

 

菅原

本日はよろしくお願いします。
やはり快適な眠りを手に入れるために、寝具にはこだわるべきでしょうか?

 

富下

よろしくお願いします!
夜中に目覚めたり、朝すっきりしなかったりすることはありませんか?
もしかしたら寝具や環境をちょっと見直すだけで改善するかもしれません。

 

猫渕

そうなんですか、なんとなく自己流でやってきたので、プロのお話をぜひ伺いたいです。

 

千歳原

理想的な睡眠環境に基準や目安はあるのでしょうか?

 

富下

一般的には寝室の温度が約22度、湿度が約50%の状態が快適だとされています。
部屋や設備の環境によって差はありますが、エアコンを活用して、寝室の温度を保ちつつ、乾燥が気になる場合は加湿器を使い調整しましょう。

 

猫渕

加湿器がポイントですね。
冬はどうしても乾燥が気になります。

 

富下

続いて布団の中ですが、温度は約33度、湿度は約50%に保つと快適になることがわかっています。

 

菅原

布団の中の環境にも目安があるんですね。
参考になります。
出典:東京西川

布団は気温に合わせて掛け方を変える

 

富下

では、そのような環境を作るためにはどのような布団の掛け方をするのが良いでしょうか?

 

猫渕

そこで寝具選びですね。

 

富下

はい!そうです!
季節や室温に合わせて掛け布団を使いわけたり、毛布を重ねたりすることがオススメです。

これからの季節は室温が10度以下になる日が続くと思いますので、掛け布団の下に毛布を重ねることをおすすめします。

 

千歳原

なるほど、やはり毛布は掛け布団の下が基本でしたか。
出典:東京西川

 

富下

毛布を重ねる位置に関しては、素材によって変えることをオススメします。

 

菅原

素材によって重ね方が異なるのですか?
詳しくお願いします。

 

富下

カシミヤ、ウールなどの動物性の繊維のものであれば、保温性と吸放湿性が強いので布団の内側がおすすめです。

逆に、アクリルやポリエステルなどの合成繊維のものであれば断熱性が高いので、布団の上にかけることで羽毛布団の吸放湿性を活かしつつ効率的に布団の中を保温することができます。

 

猫渕

保温性、吸放湿性と断熱性ですか。
素材によって長所が異なるんですね。

より快適な状態を保つため「パジャマ」を

 

富下

布団と毛布をしっかり準備しても、寝苦しい服装だと自然な寝返りがうてなくなるため睡眠の質が下がってしまいがちです。

 

千歳原

寝間着についてはあまり意識したことがなかったです。
ラクな格好であればそれでよしという感覚でしたが。

 

富下

就寝時には動きやすいジャージやスウェットを着ている人も多いのではないでしょうか?

 

千歳原

ええ、まさに部屋着の延長ですね。

 

富下

それらは運動着なのでゴムの締め付けが強かったり、生地が厚く寝返りの妨げになることがあります。
また、寝ている間の汗を吸いにくい素材のものが多いので、汗が吸収されずに残ってしまい寝冷えにもつながりかねません。

 

猫渕

そんな落とし穴が……!
おすすめを教えてください。

 

富下

おすすめなのが、シルクや綿などの汗を吸いやすい薄手素材のゆったりしたパジャマです。

それだと寒い…と思うかもしれませんが、厚着をすると就寝中の自然な寝返りの妨げになってしまったり、暑さから目覚めてしまうこともあるので、羽毛ふとんや毛布、敷きパッドを活用したりするなど寝具で補うことがおすすめです。

 

猫渕

ついつい寒いと着込んで寝る癖がついていましたが、寝間着はパジャマにして、寝具で調整すべきなんですね。

 

富下

休息する時間は非常に重要な時間です。
それによって次の日のパフォーマンスも大きく変わってきます。
寝具や寝る前の過ごし方を見直すことが良質な睡眠につながり、生活がより充実することを祈っています。

 

菅原

大変重要な示唆をありがとうございます。
休息をおろそかにすべきではありませんね。

 

千歳原

ああ、さっそく実践しよう。

 

猫渕

ぼくはさっそく自宅の毛布の素材を確認して、パジャマを用意します。
■今回話をきいた人
東京西川 スリープマスター 富下瞳(とみした ひとみ)
 
東京西川・日本睡眠科学研究所認定のスリープマスター。社内では主に販売員教育などを担当しているほか、全国で眠りに関するセミナーや寝具選びのコンサルティング、快適な睡眠環境づくりのアドバイスを行う。現在「磯山さやかのGoodナイト!Goodトーク!」(ニッポン放送)に出演中。
 

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