話題
なんでそうなるの? 同じペンなのに書く紙によって色が変化する理由
不思議なボールペンが、ネット上で注目を集めています。
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不思議なボールペンが、ネット上で注目を集めています。
「黒い紙と白い紙で書いたときに見え方が変わる」「見る角度によって色が変わる」――。そんな不思議なボールペンが、ネット上で注目を集めています。ぺんてるが発売した「Hybrid Dual Metallic」です。どのような仕組みなのか、担当者に話を聞きました。
先月から出荷が始まった「Hybrid Dual Metallic」。全12色で価格は1本150円(税抜き)です。白い紙におすすめの6色セットと、黒い紙におすすめの6色セットもあります(いずれも1セット900円)。
実はこのボールペン、2017年に限定品として8色が発売されています。好評だったため今回は4色を追加して、数量限定で販売されたそうです。
実際に使ってみた人たちが感想をツイッターに投稿。白い紙に書くと緑色、黒い紙に書くと赤色のように見える画像などもアップされていて、「買わなきゃ」「原理がわからない」と話題になっています。
見え方が変わるのはどのような仕組みなのか? ぺんてるマーケティング推進部プロダクトマーケティング課の中村理沙子さんに話を聞きました。
――この商品の特徴を教えてください
染料とラメ顔料の「特別な組み合わせ」です。鮮やかな発色の染料とラメ顔料を、異なる色同士の組み合わせで配合することによって、「黒い紙と白い紙で書いたときに見え方が変わる」「見る角度によって色が変わる」といったインキを実現しました。
今回新たに加わった4つの新色は、染料とラメの組み合わせをさらに発展させて、色相が大きく異なる色同士の組み合わせにより、大胆で魅惑的なきらめきの色の変化が楽しめます。
――黒い紙と白い紙で書いたときに見え方が変わる仕組みを教えてください
濃い色の紙では染料が染みこんで見えにくくなるため、ラメ顔料の色だけが見えるためです。
また、同じ色の紙に書いても見る角度によって色が変わって見えます。こちらはラメ顔料に当たった光の反射が見える角度か、見えない角度かの違いで、染料とラメ顔料のどちらが強く見えるかが異なるためです。
――発売までに苦労した点は
開発当時は国内市場でのニーズが見つからず、海外向けの予定でした。しかし、製品企画担当者と新しく入ったマーケティング担当者の後押しもあって国内販売が実現したんです。
国内市場は海外のようにグリーティングカードの文化がなく、文字書き用として細いボール径が人気で、ニーズは未知数でした。発売してみると、ボール径が1.0mmと太いので「ぬり絵などの塗りつぶしに最適」と大人の女性からの反響が大きく、ターゲットのみならず幅広い年代の方に支持され、国内でも大好評です。
――オススメの使い方は
色紙、スクラップブック、バースデーカード、ぬり絵のデコレ―ションや、ハロウィン、クリスマス、お正月、卒業シーズンのアイテムのデコレーションなどにお使いいただけます。
――前回同様、今回も数量限定なのでしょうか
量産が難しいため、直近での定番化は考えておりません。ただ、今回のユーザー様の反応や売れ行きを見て、何らかの形での企画は継続して行っていきたいと考えています。
――話題になったことについては
発売後すぐに、ツイッターやインスタグラムでイラストや手書き文字の投稿をしていただいています。
白と黒の紙で書き分けたり、角度を変えて撮影したりすることで、この商品の特長である2色の見え方を上手く表現してくださっている投稿もあり、とても感謝しております。2色という特性をキャラクターのカラーと結び付けるアイデアもあり、とても参考になりました。
これからもデュアルメタリックの不思議な魅力を、一人でも多くの方に体感していただきたいです。
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