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お金と仕事

多すぎて選べず…「ビジネス書」は教養重視に 具体的にこれ読んで!

目次

サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。50回目は「ビジネス書」についてです。
城崎広告
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今回の登場人物

大神勇人
営業部所属の24歳。物怖じせずに相手の懐に飛び込む姿勢とフットワークの軽さが自慢。趣味はカラオケと祭。

 

倉知蓮
事業推進部所属の26歳。独特のセンスを発揮するビジュアルデザイナー。趣味はネットサーフィンとアイドル。

 

菅原数臣
37歳の事業推進部部長。経理担当として経験豊富なうえ、ソフトウェア分野にも精通。趣味は数学、ミルクパズル、資産運用。

 書店で見る機会が多い「ビジネス書」。特定のスキルを身につけるためだったり、ベーシックな知識を求めるためだったりなどテーマは色々。様々な悩みや問いに答える形で、多種多様な本が出版されています。種類が多すぎてどれを読んでいいかわからない…という人も多いのではないでしょうか。

 

大神

漫画のビジネス書があるなんてオレ知らなかったよ。

 

倉知

意外。話題になったりすると最近は結構早く漫画版がでるようになったと思うけど。

 

菅原

おや、2人で読書休憩ですか?

 

大神

か、数臣サン!
いや、借りたビジネス書を読もうとしたんすけど……

 

倉知

はやくも挫折したところみたいです。

 

菅原

それは残念ですね。
しかし、大神君がビジネス書に興味をもってくれたことは素晴らしい一歩です。
この機会をふいにしないためにも、今回はこのテーマについて取材していただきましょう。
 今回は、最近のトレンドやおすすめのビジネス書を丸善 丸の内本店の担当者に聞きました。

読み物より図解

 

菅原

本日はよろしくお願いします。
さっそくですが、最近のビジネス書のトレンドはどうなっているのでしょうか?

 

丸善 担当者

よろしくお願いします。

 

丸善 担当者

最近のビジネス書の傾向ですが、しっかりとした読み物としての本よりも、求めているテーマやスキルの内容が簡潔にまとめられているものが増えている印象です。

 

大神

そうなんすね!
数臣サンに借りたのががっつり系だったんで、希望が見えてきたっす!

 

倉知

おれがよく読む漫画みたいなのも、簡潔にまとめるって流れに乗ってるのかも。

 

丸善 担当者

文章が少なく、図解で視覚的に理解がしやすいものです。
次に紹介する2冊は、今まさに売れている本です。
ビジネスモデル2.0図鑑
(近藤哲朗 著、KADOKAWA)
出典:ビジネスモデル2.0図鑑
ビジネスフレームワーク図鑑
(株式会社アンド 著、翔泳社)
出典: ビジネスフレームワーク図鑑

 

菅原

図鑑、と名がついているとおり、図式が多いのですね。

 

丸善 担当者

まずは「ビジネスモデル2.0図鑑」ですが、実在する企業がビジネスや経営をどのように進めているかを図解したものとなっています。
従来型との違いを解説しており、定説や理念も含めて図解しています。

 

大神

おお、これならオレでも理解できるかも!?

 

倉知

すごい、いろいろな業界の事例があるんですね。

 

丸善 担当者

普段接することの無い業界の事例も掲載されており、自分のビジネスに関連しない企業のものでも楽しんでみることができるのではないかと思います。
事例が多数紹介されているので、業界研究に限らずいろいろなビジネスシーンで活用ができるのではないでしょうか。

 

菅原

切り口を揃えて異なる業界や企業を比較するという視点、興味深いです。

 

丸善 担当者

「ビジネスフレームワーク図鑑」は戦略を立てる際の思考法に関する解説本となっています。
「PDCA」「SWOT」など、ビジネスシーンで多用される言葉の内容を端的に知ることができるようになっています。

 

大神

PDCAもSWOTも教次サンから言われたことあるっす!
こういう意味だったんすね……!

 

丸善 担当者

様々な種類のフレームワークが紹介されているので、ひととおり読んでみて、必要なものを深掘りするという使い方が良いのではないかと思います。

 

倉知

ビジネスの考え方のヒントがいろいろ詰まってる本なんですね。

 

丸善 担当者

フレームワークの本は他にもありますが、ここまでの数を図解しているものはないのではないでしょうか。

「教養」も重視

 

丸善 担当者

さらに、最近の傾向としては「教養」を重視しているように思います。

 

菅原

「教養」ですか。
正直個人的には手薄な分野という自覚があります。

 

丸善 担当者

ストレートなビジネスのノウハウ話ではなく、基礎知識として海外のビジネスパーソンが身につけているような美術や絵画に関する知識を身につけるためのものです。

 

倉知

美術に関する知識が教養になるんだ、意外……

 

大神

蓮にとっては専門分野だもんな!

 

菅原

ですが、私たちにとっては縁遠い分野ですね。

 

丸善 担当者

日本の教育課程においては、受験科目に比べ、美術などの芸術科目は重視されていない傾向があるように思います。

 

菅原

たしかにあまり印象に残っていませんね……

 

丸善 担当者

実際に日本のビジネスパーソンで美術に詳しい人は、個人的に美術が好きな人がほとんどでしょう。
そんな日本のビジネスパーソンに向けて幅広い内容をコンパクトにまとめたものが多いようです。

 

大神

コンパクト!
ありがたいっす!

 

丸善 担当者

そんな中、アメリカでベストセラーになった1冊を紹介します。
1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
(デイヴィッド・S・キダー&ノア・D・オッペンハイム  著小林朋則 訳、文響社)

 

 

丸善 担当者

この本はシンプルに言うと、教養として知っておいた方が良いことを教えてくれる本です。
なかなか日常で接することがないかもしれない、歴史・文学・科学などの世界基準の教養が1日1ページ読むだけで身につくとされています。

 

菅原

なるほど、手軽に幅広い教養に触れることができそうですね。

 

丸善 担当者

「聞いたことあるけど、内容は知らない」といったような日常のあるあるをカバーすることにもつながります。

 

倉知

こういうの、おれ結構読み出すと止まらないタイプかも……

 

丸善 担当者

全部を読まなくても、自分が気になる部分だけ拾い読みしても楽しめます。
また、全く知らない項目から知識を広げるきっかけにすることも出来る本だと思います。

コミュニケーション論も人気

 

大神

今人気のテーマとかってあるんすかね?

 

丸善 担当者

コミュニケーションや人間関係に関するテーマの本は近年多々出版されていますが、次の2冊はビジネスパーソンに留まらず、大学生まで広く読まれているようで現在まで売れ続けています。
言葉にできるは武器になる
(梅田悟司 著、日本経済新聞出版社)
伝え方が9割
(佐々木 圭一 著、ダイヤモンド社)

 

 

丸善 担当者

どちらもコピーライターをしている人が書いています。
人にものを「伝える」という点において技術的に分析して書いている本です。

 

倉知

コミュ力、大事ですもんね……

 

丸善 担当者

共通する内容としては、伝え方一つでも「技術」が必要で、技術によってある程度伝えることができるようになる、といった内容です。

 

菅原

コミュニケーション能力、という定義が曖昧な概念に対して、技術的にアプローチしているのですね。

 

丸善 担当者

はい、そうです。
コミュニケーションに関する本は近年多々出版されていますが、『伝え方が9割』は2013年2月に出版にもかかわらず、現在に至るまで売れ続けています。

 

丸善 担当者

また、『言葉に出来るは武器になる』は2016年8月刊行ですが、こちらもまだまだ売れています。

 

丸善 担当者

「伝え方が9割」は図もあって読みやすい内容になっています

 

大神

ありがたいっす!

 

丸善 担当者

一方、「言葉にできるは武器になる」は技術的な詳細な解説が多く、読み応えのある内容となっています。

 

菅原

では私はまずそちらを読ませていただきましょう。

 

丸善 担当者

 また、「健康」に関するものも増えていると思います。

 

倉知

ああ、本屋でよく見かけますよね。

 

丸善 担当者

実用書として出版されることの多い「良い睡眠」や「疲労回復」といった内容であっても、ハーバード大やスタンフォード大などでの研究を根拠にして書かれた書籍は読者層をビジネスパーソンに想定している書籍が多く、ビジネス書売場に置かれることでより売れる傾向があります。

 

大神

ハーバード大の研究結果ってきくと、もうなんか効果抜群な気がしてくるっす!

 

丸善 担当者

今回紹介した本は「入り口」となっているものが多く、様々な内容を浅く広く網羅している本でした。
必要なものや興味が持てるものを深掘りしていくことで、深みにつなげていっていただければと思います。

 

菅原

ありがとうございました。
さっそく本日の終業後、書店に立ち寄ってみたいと思います。

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