お金と仕事
フランス産エリートの「1日の過ごし方」 激務とパン作りの日々
働き方改革が進んでいるとはいえ、日本は働き過ぎなイメージ。ところで、海外のエリート、中でもフランスのスーパーエリートはどんな感覚で働いているのでしょうか。来日したITベンチャーのCEOに聞いてみました。
起業当初は、業務時間外でもパソコンに向かってメールを返したり、自身でコードを書いたりして夜中の1時ごろまで働いていたそうです。話を聞いていると、しっかりめのワーカーホリックな感じがしてきました。
しかし、ある日ベッドに入っても寝ることができず、「寝るためにはどんなコードを書いたらいいのか」と自分の脳をプログラミングするような思考になってしまったキャロンさん。これはまずいと思い至り、仕事から離れて自分の時間も大切にするようになったといいます。
平日に集中して土日はきっちり休むのか……と思ったら、休日は「1カ月に1日くらい」とのこと。成長中の企業のCEOは、これが現実です。「仕事が趣味なんですね」と聞く私に、キャロンさんはすかさず一言。
「仕事とはいえ、仕事ではありません」
哲学的な言葉が返ってきました。「仕事が趣味」とはニュアンスが違うようです。
「情熱的で新しい出会いがある。幸せですし、自分が成長できます。多様性のある新しい刺激も受けます」
まっすぐ向けられた瞳から、働くことを楽しんでいるのが伝わってきました。
では、仕事とは何なのか。その問いには、「仕事という扱いがないと言いましたが、定義するのは難しいですね」と笑顔でした。
そんなキャロンさんの息抜きは「パン作り」。最低でも週1は朝早く起きて作るそうです。それも家には40種類の小麦粉を常備していて、パンを作るときには2種類の小麦粉を使うというこだわりっぷり。シリアルやフルーツを混ぜたり、グルテンフリーでも作ったりするそうです。「パンの香りはすばらしいです。作ることはとても楽しい」と話します。
パン作りだけではなく、運動も重視しています。週2回1時間のジョギング、週1回ボクシング。毎日筋肉トレーニングをしているそうです。
エリートCEOは超忙しい日々ですが、限られた自分の時間をとても大事にしていました。
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