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「727」って何の看板? 新幹線沿線でおなじみ、模型パーツ化が話題

新幹線の車窓から「727」と書かれた看板を見たことはありませんか?

この看板が鉄道模型のパーツとして販売されます
この看板が鉄道模型のパーツとして販売されます 出典: セブンツーセブン提供

目次

 きょうは7月27日。新幹線に乗っていて車窓から「727」と書かれた看板を見たことはありませんか? あの看板を鉄道模型店がジオラマ用に商品化して、話題になっています。なぜ企画したのか? そもそも727とは何なのか? 2つの会社に取材しました。

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近くで見るとなかなかの大きさです
近くで見るとなかなかの大きさです 出典: セブンツーセブン提供

ツイッターで話題に


 今月3日、鉄道模型の店「ポポンデッタ」のツイッターアカウントが、こんなつぶやきを投稿しました。


 新幹線の車窓から見える???な看板。謎の727の文字……

 あの気になる看板を鉄道模型関連製品として製品化します!

 野立て看板『セブンツーセブン』です!

 株式会社セブンツーセブン様商標使用許諾済のお墨付き製品となります。

 8月発売予定。台座付き2枚入り1000円(+税)

 この投稿に対して、「これよく見るぞ」「目のつけどころがナイス」「鉄道模型はやらないが1つ所望したい」といったコメントが寄せられており、リツイート・いいねともに2千を超えています。


727ってどんな会社?


 そもそも「727」とはどんな会社なのか? 調べてみると、読みは「セブン・ツー・セブン」で、大阪市にある化粧品会社でした。

 主力は女性用化粧品、ヘアケア用品、美顔器など。全国約6900店の美容室で専売品として売られているそうです。

 社名の由来について、企画室の磯島裕介さんに尋ねると、こんな答えが返ってきました。

 「創業者・宮副武次の誕生日が7月27日だったことに由来します」

 誕生日にちなんでいるのは社名だけではありません。創立は1945年7月27日、本社と本社工場の電話番号も下4ケタが0727です。

 社名が書かれた看板を立て始めたのは1979年。ライバル会社と同じ媒体では埋もれてしまうと考えて、田畑や空き地に「野立て看板」を立てたそうです。

 現在の設置場所は新幹線沿線に特化。東海道・山陽・上越・東北の各新幹線の沿線にあります。その理由については、こう話します。

 「利用者数の多さです。東海道新幹線だけで、1日の利用者は約43万人と言われています。男性が圧倒的に多いイメージですが約3割は女性です。男性にも女性にも効果的だと考えています」

 看板の数については「公表していません。よく謎の看板と言われるので、数も謎の方が面白いのではないかというのが理由です」とのこと。

こちらが初代看板
こちらが初代看板 出典: セブンツーセブン提供
こちらが2代目
こちらが2代目 出典: セブンツーセブン提供

新幹線に乗って目視でチェックも


 一度立てたらおしまいというわけではなく、定期的に新幹線に乗って目視でのチェックも行っているそうです。

 「看板の前に家が建てられていたり、草木が成長して看板を覆い隠していたり、様々なことがあります。一番落ち着かないのが台風シーズンです。台風が通過すると、急いで新幹線に乗って看板をチェックします」

 社名しか書かれていない看板ですが、広告効果は上がっているのでしょうか?

 「効果を数値化することはできませんが、看板を見てご連絡をいただき、提案に来ていただける業者様もおられますので、効果は上がっているのではないでしょうか。鉄道模型として製品化もされますし」

 鉄道模型化が話題になったことについては、「製品化の打診があった際にも、鉄道ファンからの熱い要望と聞いておりましたので、大変うれしく思います」と話していました。

鉄道模型店に聞きました

8月発売予定の模型パーツ
8月発売予定の模型パーツ 出典: ポポンデッタ提供


 鉄道模型店のポポンデッタは、なぜ727の看板を商品化しようと思ったのか? 事業推進本部長の中瀬至さんは理由をこう説明します。

 「鉄道沿線の特徴的なオブジェとしてアイデアを出し合ったところ、会議メンバー全員から727の看板が出てきました。それくらい、鉄道沿線の風景にあるものとして真っ先に連想するものだったということです」

 商品化にあたっては、727の許諾を得た上で正確に再現。鉄道模型のジオラマ用としてだけでなく、卓上に置いて観賞できるオブジェとしても成り立つよう、Nゲージの縮尺(1/150)ではなく、少し大きいサイズを採用したそうです。

 当初、727にちなんで7月27日発売に向けて準備していましたが、製造の都合でどうしても間に合わず、8月にずれ込んだそうです。

 発売前から話題になったことについて、中瀬さんはこう話します。

 「ツイッターというデジタルツールの威力を改めて感じたのと同時に、727様の『看板』というアナログなツールの力も、依然素晴らしいものがあるのだなと痛感しました。皆様の記憶の片隅にある『そういえば』をくすぐったのではないかと思います」

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