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2018年06月28日

お中元は「新しいギフト文化」 プチサプライズで最高の思い出を


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サラリーマンの日々をキャラ化した「城崎広告」のメンバーが日頃感じている疑問を、withnews編集部がフカボリ取材する「会社員のモヤモヤ」。34回目は「お中元」についてです

出典:城崎広告

今回の登場人物

大神勇人
営業部所属の24歳。物怖じせずに相手の懐に飛び込む姿勢とフットワークの軽さが自慢。趣味はカラオケと祭。

 

水上芳樹
企画部所属の33歳。妥協を許さぬ審美眼の持ち主で、広報やアートディレクションでも手腕を発揮。趣味はおうちエステと観劇。

 

千歳原教次
40歳の営業部部長。経験豊富で、他人に厳しく自分にはより一層厳しい。趣味はオーディオとバイク。


 

大神

お中元って正直よくわかんないんすよね……ウチの実家、あんまそういうの縁なかったんで。

 

水上

個人同士のお中元は、互いを気遣い思いやる美しい文化だと思うけど、ビジネス上でのやりとりは正直どうかな、と思うところがあるよ。

 

千歳原

俺はむしろこういった贈答の習慣は仕事上でしかおぼえがないんだが……いい機会だ、今回はこれについて取材をお願いしよう。

そんなお中元、そもそも贈るべきなのか? 贈る場合は誰に何を贈るのが良いのか? 千葉商科大学国際教養学部専任講師(労働社会学)で、働き方をテーマに執筆、講演を行う常見陽平さんに話をききました。。
常見 陽平さん
 

無理して贈る必要は「ない」

 

大神

よろしくお願いしまっす! お中元について詳しく教えてください!

 

常見

季節の風物詩の一つとして、お中元という文化があると思います。
一昔前までは、この季節になると上司や親族に、感謝の気持ちを物に代えてビールやゼリーの詰め合わせなどを贈っていました。

 

水上

うん、僕の実家はそんな感じだったな。親戚から毎年贈られてくるゼリーを姉と楽しみにしていたよ。

 

常見

しかしながら、現代においてはあまり贈らなくなってきているというのが実情のようです。

 

千歳原

最近は、社員同士でも会社間でも、こういった贈答を禁止する会社もあるようですしね。

 

常見

以前、お世話になっていたある企業に贈ったところ、
「気持ちはうれしいし、迷惑ではないんだけれど…」と、素直に喜んでもらえなかったことがありました。

 

大神

えっ、そういうこともあるんすか?

 

常見

話を聞いたところ、コンプライアンスの関係で接待になりかねない物品の受け渡しは、特に利害関係がなかったとしてもセンシティブに扱われているということでした。

 

水上

近年のコンプライアンス意識の高まりを如実に反映していますね。社会が変化しつつあるということなのかもしれません。

 

常見

そんな社会の変化を受けて、お中元はどうすべきでしょうか?

 

千歳原

慣例を優先するあまり、贈ることで先方にいらぬ手間や苦労をかけてしまうのは本末転倒ですね。

 

常見

私は、これまでの慣例ではなく、自分の意思で相手を考え、プレゼントをチョイスして贈る、「新しいギフト文化」として捉えて、貰う方も贈る方もお互いが楽しめるようにするのが良いのではないかと思います。

 

常見

今のような時代だからこそ、逆に新鮮に感じられるのではないでしょうか。

 

水上

僕もその意見に賛成です。
お中元をいただいて家族で笑顔になったあの気持ち、贈り物自体のすばらしさは変わらないと思います。

 

大神

けど、そうなると結構ちゃんと考えないとってことっすよね?
正直そこまでやるのはしんどいって人もいるんじゃないっすか?

 

常見

もちろん、自分の意思が根幹になりますので、慣習や義務感で贈っているようであれば、やめてしまってもいいと思います。

 

千歳原

贈る贈らないの判断も含めて、自分の意思を大切にすべきということですね。

あげるときは、「らしさ」と「プチサプライズ」を

 

常見

では、選ぶ際にはどのような点に気をつけると良いでしょうか?

 

大神

おっ、そこが気になるところっす!
よろしくお願いします!

 

常見

まず1点目に「らしさ」を感じられる物を選ぶということです。
私は北海道出身なので、六花亭のお菓子や地元の水産食材の詰め合わせを贈ったり、石川県のUIターン応援団長なので、県内で有名な天狗ハムの詰め合わせを贈ったりします。

 

水上

素敵ですね。
「らしさ」のうかがえる贈り物なら、もらった相手も贈り主の気持ちを受け取りやすいですし、会話が弾むきっかけにもなりそうです。

 

常見

せっかく選ぶ物なので、自分らしいものを選んだ方が受け取る側としても贈り主のキャラクターが見え、愛着を持って受け取ることができます。

 

千歳原

愛着か、重要なキーワードですね。
様々な物があふれる現代だからこそ、愛着を持って受け取れる物の貴重さが際立つはずです。

 

常見

2点目に「プチサプライズ」を用意するという点です。
年配の方にあえて若者向けの物を贈ったり、逆に若い人に向けてトラディショナルな物を贈ったりといったイメージです。

 

大神

それは面白そうっすね!
具体的に教えてください!

 

常見

例えば、とらやの定番の羊羹を年配の人に差し上げる、となるとノーリスクですが、特にサプライズは無いギフトになると思います。
そんな場面で、あえて定番を外した、小分けの食べ物だったり、季節限定の商品を選ぶというチョイスを相手に合わせてできると、喜んでもらえると思います。

 

水上

なるほどね……年配の相手ほど、つい定番で間違いのない物を贈ろうと考えがちだけど、あえて外すことで驚きと喜びを演出できるかもしれない。
失礼がないように意識しつつも、贈り物だからこそできる遊びを大切にするということですね。

 

常見

また、本来であれば高級食材に分類されることが珍しいレトルトカレーでも、その最高級を贈る、といった既成概念では「安いモノ」の高級品を贈る、という外し方もテクニックの一つとしておすすめです。

 

千歳原

プレミアム商品やプチ贅沢のブームもありましたよね。
たしかに、自分では購入しないようなものであればあるほど、贈り物ならではの驚きと嬉しさを届けられるかもしれない。

 

常見

方法は相手や場面によって様々ですが、受け取った際に「えっ、こうきたか…!」だったり、「あ、なるほど-!」といったりするリアクションを相手が取ってくれることを目指すのが良いでしょう。

 

大神

なんかワクワクしてきたっす!
せっかく贈るんだからいいリアクションもらえるようなものにしたいっす!

 

常見

最後に、お中元は「おいしいものなのでぜひ!」と言って渡すようにしましょう。

 

千歳原

それは意外です。お渡しする時はへりくだって謙遜するのがマナーだと言われてきましたが。

 

常見

確かに、これまでですと、「つまらないものですが…」と言って渡すことが多かったと思います。
ですが、自分にとって大切な人に、その人が喜んでくれそうなものを選んで渡しているのに、「つまらないもの」という言い方をするのは大変もったいないですし、楽しくないと思います。

 

水上

まったくもってその通りですね。心を尽くして、自信をもって勧められるものを贈りたいと思いますよ。

 

大神

ですよね! 絶対おいしいとか最高だって言って渡すのってハードル上がるっすけど、高いハードルこそ越えたくなるもんすから!

 

千歳原

ほう、それは良い心がけだな。俺も今後は見習うことにしよう。

 

常見

渡し方まで考え、お互いが「お中元」という文化を現代っぽく楽しめるようになることを願っています。

 

水上

ありがとうございました。というわけだけど、今年のお中元、どうするんだい?

 

千歳原

リストを精査しつつ、贈り物も相手ごとに考えることにしよう。大神、お前に仕切りを頼めるな?

 

大神

まかせてくださいっす!
いろいろ教えてもらったおかげで、やる気でてきたところっすから!

■今回話を聞いた人

常見陽平(つねみようへい)
千葉商科大学国際教養学部専任講師/いしかわUIターン応援団長
北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。リクルート、バンダイ、クオリティ・オブ・ライフ、フリーランス活動を経て2015年4月より千葉商科大学国際教養学部専任講師。
専攻は労働社会学。働き方をテーマに執筆、講演に没頭中。

お中元は「新しいギフト文化」 プチサプライズで最高の思い出を
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出典:(C)BNEI
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