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みんなペテルテナトのせい? 漫画『終末の惑星』が話題、作者に聞く
地球に向かって近づいてくる星・ペテルテナト。破滅から逃れられない状況で、人々はどんな日常を送るのか。
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地球に向かって近づいてくる星・ペテルテナト。破滅から逃れられない状況で、人々はどんな日常を送るのか。
地球に向かって近づいてくる星・ペテルテナト。破滅から逃れられない状況で、人々はどんな日常を送るのか――。漫画『終末の惑星』がツイッター上で注目を集めています。家族のあり方を考えたり、現代社会への風刺だと捉えたり、読む人によって様々な感じ方がある作品です。作者に話を聞きました。
今月6日、計10回に分けてツイッター投稿された『終末の惑星』。
主人公のアリサが朝目覚め、空に浮かぶペテルテナトを見上げる場面から始まります。
「何食べたって同じよ どうせ死ぬんだから」と言う母。
「生きるって大変なの でも死ぬって案外大したことじゃないのよ ただ生きることをやめれば済む話なの」と教える教師。
教師の発言に対して、「(引っ越した人たちは)ペテルテナトが墜ちてくる前にシェルターに入ったんだ。シェルターに入れる人数は決まっているから……」と反発する男児。
拡声機で「命の選別が行われているなんて 一体彼らは何様のつもりなのでしょうか」と訴え、警察官に連れて行かれるアリサの兄。
淡々と、でも確実に近づいてくる破滅の日。登場人物それぞれの生き方を紹介しながら物語は進み、本編の最後は、年老いたアリサが話す場面で終わります。
この作品に対して、「書籍化してほしい」「お金を払いたい」といったコメントが寄せられ、リツイートが5万、いいねが14万を超えているツイートもあります。
どのような思いを込めて描いたのか? 作者の大家(@ksyjkysk)さんに詳しく聞きました。
――いつごろ描かれた作品でしょうか
2017年の6月から7月ごろに描きました。
――今回が初公開ではないそうですね
昨年、Twitterにだいたい一週間に一回のペースで3~4ページずつアップしていました。pixivとnoteには全ページ描き上げた後にまとめてアップしました。
――このテーマで描こうと思ったきっかけは
もともと終末モノが好きで、読み切りで何か描いてみたいなと思っていました。ただ、ポストアポカリプス的な退廃的な世界観ではなく、終末を受け入れて穏やかに暮らしている、一見病的な人間模様が伺える世界観を表現してみたいと思い、描き始めました。
――ストーリーや構成はどのように考えたのでしょうか
主人公のアリサが、自身の感情を吐露して成長を遂げることが物語の軸と考え、アリサにとって一番ショックなラストを迎えられるよう、舞台設定を肉付けしていきました。
――描く上で心がけたことは
誰か一人でもキャラクターに感情移入してもらえればと思い、キャラクター作りにこだわりました。
――大家さんが一番気に入っている場面やセリフは
アリサとセナがペテルテナトについて話しているシーンが一番好きです。救いようのない世界にささやかな希望を見いだす、純真な少女を描くことができました。
――「ここに注目して読んで」という点があれば
ぜひ「自分が終末世界にいるとしたら何をしたいか、誰といたいか」を想像しながら読んでみてください。
――話題になったことについては
すごくありがたいと思います。今まで創作活動をしていて、これほど反響をいただいたことがなかったので、嬉しい気持ちでいっぱいです。思い入れがある作品なのでたくさんの方に読んでいただけてよかったです。
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