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きのこ対たけのこ? 甘い!これぞ合戦だ 源氏パイと平家パイが話題
三立製菓の「源氏パイ」と「平家パイ」を知っていますか?
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三立製菓の「源氏パイ」と「平家パイ」を知っていますか?
明治のお菓子「きのこの山」「たけのこの里」。どちらがおいしいかを巡って、きのこ派・たけのこ派に分かれて論争になることがありますが、「それを上回る争い」と話題になっているお菓子があります。三立製菓の「源氏パイ」と「平家パイ」です。まさに源平合戦ですが、すでに大勢は決しているようです。三立製菓に話を聞きました。
今月3日にツイッター投稿された画像。写っているのは、ともに「お徳用」と書かれた「源氏パイ」と「平家パイ」です。
源氏パイが28枚入りなのに対して、平家パイは13枚入りと、数的には不利です。
この投稿に対して、「平家にはレーズンが付いている」「しかし源氏は量が多い」「長期保存は源氏パイが有利」といったコメントが寄せられ、リツイートは6万、いいねは12万を超えています。
1965年から販売されている源氏パイ。ヨーロッパで「パルミエ」と呼ばれるハート形のパイがもとになっています。
三立製菓の開発者がヨーロッパを訪れ、「このようなおいしいパイを作って日本の家庭でも食べてもらいたい」と開発が始まりました。
当初は形が整わず、商品にならないものも多かったそうですが、改良を重ねたことで、現在ではきれいなハート形になっています。
対する平家パイが発売されたのは2012年。幾層にも折り重ねたパイ生地に洋酒漬けしたレーズンをトッピングして焼きあげています。ふんわりソフトな点が、源氏パイとは対照的です。
比較的新しい商品の平家パイですが、実は「ある商品」を改名して誕生しました。元になったのは1993年発売の「レーズンパイ」。変わったのは商品名とパッケージデザインで、中身そのものは基本的に同じです。
なぜ改名したのか? 三立製菓の企画開発部の担当者に尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「もともとお客様からも『平家パイは無いのですか?』というお問い合わせをちょうだいすることがあり、ネットでも同様の声が複数ありました。そんななか、2012年のNHK大河ドラマが『平清盛』に決まったことを受けて、発売が決まりました」
お菓子の形を「源氏の放った矢を受ける平らな盾」と見立てており、飾りのレーズンは矢を受けた跡をイメージしているそうです。
パッケージについても、赤と白を基調とした源氏パイと並べても見栄えするように、紫色をメインカラーに採用しているそうです。
源平合戦の現状はどうなっているのか?
その点については「平家パイの売り上げは、源氏パイの2~3割ほどです。ただ、引き続き店頭では源平合戦を繰り広げて頂いている店舗もありますので、平家パイにも頑張ってもらいたいです」。
しかし、源氏パイに対して決定的に劣っている点が、平家パイにはあるそうです。
「現在、通常品の平家パイは休売中で、お徳用のみの販売となっています。でも、お徳用が生き延びているということは、平家は滅亡していなかったってことですね」
きのこ・たけのこの争いを引き合いに盛り上がっていることについては、こう話します。
「ひっそりやっていた企画が6年目にしてフィーチャーされるとは。便乗させてもらっている感じがして、明治さんに源平セットを贈りたい気持ちです」
話題になったことについては、「ただただうれしいです。この勢いで店頭でまた源平合戦を展開してくださるスーパーさんが増えてくださるといいなと思います」と話していました。
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