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ありがとう、お母さん… 娘の結婚式場を埋め尽くした手作り粘土の花

ある結婚式場を写した画像が、ネット上で注目を集めています。

結婚式場に飾られた手作りのパンフラワー。すべて新婦の母が手がけました
結婚式場に飾られた手作りのパンフラワー。すべて新婦の母が手がけました 出典: 提供写真

目次

 ある結婚式場を写した画像が、ネット上で注目を集めています。新郎新婦が座るメインテーブルや、招かれた人たちの席上には、色とりどりの花々が飾られています。実はこれらの花すべて、新婦の母が粘土で手作りしたものです。準備に1年以上かけてブーケまで作ってくれた母と、「全世界に自慢したい」と話す娘。2人に話を聞きました。

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形だけでなく色までも本物のよう
形だけでなく色までも本物のよう 出典: 提供写真

投稿された3枚の画像


 5月下旬にネット上に投稿された3枚の画像。1枚目は新郎新婦が座るメインテーブル、2枚目は招かれた人たちのテーブル、3枚目は花嫁が手にするブーケが写っています。

 一見すると、普通の式場のようですが、写っている花はすべて「パンフラワー」と呼ばれる、小麦粉粘土や樹脂粘土で作られたものです。

 画像を投稿したのは、この結婚式の新婦。写っている花は、すべて新婦の母が手作りしたものです。

 投稿には「いつ思い出しても胸が熱くなるし、全世界に自慢したい」という文言が添えられています。

 これに対して「生涯の宝物ですね」「エピソードから愛が伝わってくる」といったコメントが寄せられています。

テーブルの花もすべて粘土で手作りされています
テーブルの花もすべて粘土で手作りされています 出典: 提供写真

ブーケに2カ月


 投稿した女性が結婚式を挙げたのは2014年9月28日。現在は自身も母として、仕事、家事、育児に追われているそうです。

 「友人の結婚式に出席したのをきっかけに、自分の式を思い出して、ほんの数人の友人に見てもらいたいなという気持ちでアップしました。こんなに話題になって驚いています」

 女性の母がパンフラワーを始めたのは15年ほど前。現在は資格を取って先生として教えるほどの腕前です。結婚式で作った花について、こう振り返ります。

 「装花準備は約1年かかりました。ブーケは2カ月くらいです。以前作った花も使いましたが、半分以上は新たに作ったものです」

このブーケも粘土で作られています
このブーケも粘土で作られています 出典: 提供写真

母の花づくりの集大成


 子どものころから母がパンフラワーを作る様子を見ていたという女性。母から「結婚式用に作ろうか」という提案を受けて、大喜びでお願いしたそうです。

 離れた場所に住んでいるので、制作の様子は見られませんでしたが、ドレスの色に合わせたブーケを作るため、早めにドレスの色を決めたり、キャンドルを手作りしてくれる友人と色合いを打ち合わせたり。

 迎えた当日。母が自ら、席上だけでなく式場のあちこちに手作りの花をセッティングしました。

 新婦が手にするブーケや、新郎の胸に挿した花、各テーブルの席札も持ち帰れるように花で飾られていました。

 「壮観で、とても嬉しかったです。母の花づくりの集大成!という感じでした。持ち帰りの花を家で飾ってくれている友人もいます。あまり主張しない母なので、良いお披露目の場になりました」

各テーブルの席札も持ち帰れるように花で飾られていました
各テーブルの席札も持ち帰れるように花で飾られていました 出典: 提供写真

娘の思い


 投稿が話題になったことについて、女性はこう話します。

 「こんなに拡散していただいたのでビクビクしていたのですが、コメント欄が温かいコメントばかりで嬉しかったです」

 そして、母への思いを語ってくれました。

 誰かに見せるためではなく、自分のためにコツコツと継続して作り続ける母を尊敬していました。私自身、ものづくりや絵を描くことが好きなのですが、子どもの頃から家で何かを作っている母がいい影響をもたらしてくれたんだと思います。

 私も母になり、創作の時間を作ることの大変さを実感しました。こんなに大変だったのなら、もっと色々と手伝ってあげればよかったな、と後悔もしました。結婚して気づけたことがたくさんあり、より深く母に感謝しています。

 母はいったん花づくりをペースダウンさせて、染色と織物の勉強を始めました。次は何に挑戦するのか楽しみですし、負けてられないな、とも思っています。
会場にある花すべて、母が粘土で作ってくれました
会場にある花すべて、母が粘土で作ってくれました 出典: 提供写真

母の思い


 式から4年近く経って、自らが手がけた花が話題になったことについて、母はこう話します。

 「母のわがままで好き勝手に飾らせてもらえたことは、娘に感謝しています。つたない作品ですが、皆様に見ていただき、温かいお言葉をいただき、感激しております。ありがとうございました」

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