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子ども用「つり革」が人気、その使い方は? 子育て世代から共感続々
子育て世代を中心に「我が家にも欲しい」「気が利いているオブ・ザ・イヤー」と話題になっている商品があります。

子育て世代を中心に「我が家にも欲しい」「気が利いているオブ・ザ・イヤー」と話題になっている商品があります。木製の輪っかに革ベルトが結ばれた「つり革」です。いったい何のために使うか、あなたは分かりますか? 企画したプロジェクトメンバーに話を聞きました。

「こわっか」といいます
今月11日にツイッター投稿された画像。そこに写っているのは、木製の輪っかに革ベルトが結ばれた「こわっか」という商品です。
一緒に添えられているしおりには、こんな文言が書かれています。
おとなと手をつなげたら、出番はなくてもいいのですが、おとなの手が荷物でいっぱいのときなどに、この小さなつり革をおかあさんのかばんやおとうさんのベルトなどにくっつけてみてください。
こどもが大きくなったら、タオル掛けとして使ってもらえるとうれしいです。

誕生のきっかけは
この投稿に対して、「めちゃくちゃいい!」「ナイスなアイデア商品」「子どもが小さいとき知りたかった」といったコメントが寄せられ、リツイートは2万、いいねは7万を超えています。
税抜き3700円で販売している「アシストオン」のホームページには、こわっかのデザイナー・小野里奈さんのコメントもあり、誕生のきっかけについてこう話しています。
電車に乗っている時に、ベビーカーや荷物を持って手がふさがっているお母さんとこどものやりとりを見た時、お母さんの手がふさがって手がつなげない時に子どもがつかまっていられる「ちょっとした場所」があればいいのになと思いました。
また、小さなこどもがお父さんにだっこされてつり革を握っているのを見て「つり革に興味があるのかなぁ」と思ったことなどが、「こわっか」を考えるきっかけになりました。

10年前に発表
「コド・モノ・コト」は、デザイナーや制作者を中心としたプロジェクトです。
子どもが暮らす日常の「モノ」や「コト」について考えて、提案するために、ワークショップや展示会などを開催しています。
こわっかが発表されたのは、今から10年前の展示会「もってくてん こどもといっしょのおでかけにもっていくモノは何ですか」の時でした。
「出展した10人のデザイナーのうちの1人が小野さんでした。来場された方たちの間でも『こういうのないよね~』といった感じで、笑いや喜び、驚きの声が上がり、とても好評でした」
そう話すのは、コド・モノ・コトの共同主宰者のひとり、増田多未さんです。

注文が殺到
2009年にはコド・モノ・コトのオンラインショップを立ち上げ、こわっかの販売も開始。
同じタイミングでアシストオンでの販売も始まり、その後、徐々に販売店が増えていったそうです。
安定した人気を誇るこわっかですが、今回ツイッターで話題になったことで注文が殺到。
手作業の部分が多く、材料も吟味しているため急に数を増やすのは難しく、商品が届くまでに数カ月かかることもあるそうです。
「発売から10年が経ちますが、ここまで話題になったのは初めてで、時代に関係なく現在子育て中の方々にも『助かる』『うれしい』といった声をいただけたのがうれしいです。このプロジェクトを続けてよかったなと感じています」