認可保育施設に申し込んでも入れない「待機児童」の問題がなくなりません。歴代政権はこの20年近く「待機児童ゼロ」を約束してきましたが、実現していません。子どもの数は少なくなっているのに、どうしてでしょうか。「待機児童」について超解説します。(朝日新聞文化くらし報道部記者・中井なつみ) 【動画で超解説】子どもは減っているのに…「待機児童」が減らない「二つの理由」 この春も「待機児童ゼロ」の見通しなく 政府が4年前に発表した計画では、2017年度末までに待機児童を「ゼロ」にするはずでした。ところが、厚生労働省が発表した昨年春の待機児童は全国で約2万6千人。3年続けて増えており、この春もゼロになる見通しはありません。 計画通りにならなかった原因の一つは、働く女性が予想を上回るペースで増えたことです。女性の社会進出の影響だけでなく、子育て世帯の平均所得が大幅に落ち込んだことなどが背景にあります。 もう一つの原因は、ニーズの多い都市部で保育園の整備がなかなか進まないことです。土地や家賃が高く、人手不足の保育士も集まらないためです。 保育課の窓口で、担当者から入園選考の結果を聞く保護者=2018年2月9日、東京・目黒区総合庁舎 出典: 朝日新聞 2020年度までには……? 政府は保育の受け皿を32万人分増やして、目標を3年遅らせて2020年度までに待機児童ゼロを実現するとしています。しかし、それでは足りないという分析もあります。 子どもたちが安心して過ごせ、働きたいと思う親たちの希望がなかうように、今度こそ、腰を据えた対策が迫られています。 注目記事 【イラスト解説】2次募集・定期利用…保育園落ちた「その後」の選択 疲弊する保育士「自分の子を預けたくない」 急増するニーズで負担増 働き方改革の闇「フリーランス保活」 出産後から仕事、でも内職扱い 夢見た「タワマン」は保活激戦区だった 人生設計を狂わされる人たち イチオシPR ICTで豊かな社会を 「デジタルトランスフォーメーション」に注目 テクノロジーをあやつるサムライの動画がシュールすぎると話題に 歌舞伎とICTが融合 舞台で超高臨場感を実現したのは「電話屋!」 0 見る twitter 0