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なぜ復活?「オー人事、オー人事」 20年経てテレビCM、理由を聞いた
「オー人事、オー人事」で知られるスタッフサービス。テレビCMの新バージョンの放送が始まりました。
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「オー人事、オー人事」で知られるスタッフサービス。テレビCMの新バージョンの放送が始まりました。
【ネットの話題、ファクトチェック】
チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」の旋律に合わせて流れるフレーズ「オー人事、オー人事」。かつて話題になったスタッフサービス(本社・東京都)のテレビCMです。先週金曜日から新バージョンの放送が始まったのですが、なぜ復活させることになったのでしょうか? 担当者に話を聞きました。
1997年から2003年にかけて放映された「オー人事」シリーズのCM。
ゴルフ上で上司がショットを打った後、部下たちがグリーンを移動させてボールをカップインさせるなど、上司と部下をめぐる「ありえないけど、あってもおかしくないシチュエーション」が描かれた後、弦楽セレナーデが流れてきます。
「こんな職場では働けない」とばかりにスタッフサービスに電話をかけて、つながった後に安堵(あんど)の表情を浮かべる、というのが毎回の流れでした。
新たに制作されたテレビCMは、今月9日と13日の2回に分けて公開されました。
テーマは「試着」「オーケストラ」「ちゃぶ台」「意識高い系」「承認」「セキュリティ」。往年の展開を忠実に再現しつつ、SNSなど最近のネタを盛り込んだ内容になっています。
例えば「試着」は、店員のオススメ通りに次々に試着する女性客が登場。最後はそのまま自撮りをして何も買わずに帰って行くという内容で、最近の「インスタ映え」などを意識したストーリーになっています。
なぜ、今回復活させることになったのか? スタッフサービス・ホールディングスの広報担当者に話を聞きました。
――なぜテレビCMを作ることになったのでしょうか
1997年に初めて放映された当社のテレビCMは、世間の皆さまから多大な支持をいただくとともに、国内のみならず、海外でも数々の広告賞を受賞しました。
そして、昨年11月に初CMから20年を経て、現代ならではの「オー人事」を題材にWEB動画としてリバイバルしたところ、全篇合わせて約400万回再生を記録しました。
20年前のCMをご存じの方からは「懐かしい」「変わらず面白い」という評価をいただき、初めてご覧になったから方は「こういう人、私の職場にもいる!」「思わず共感してしまった」といったような好評を受けたことから、今回6本の新作をテレビCMとして公開することになりました。
――復活させるにあたって気をつかった点や心がけた点は
できるだけ過去シリーズのフォーマットを忠実に守るべく、制作に臨みました。ナレーションも20年前から変わらず五十嵐麗さんに読んでいただいています。
仕事や働き方の多様化により、過去のCMシリーズを放映していたときのような、いわゆる「普通の会社」の定義があいまいになっている現代ですが、そんな中でも可能な限り多くの人に、20年前と同様に「ありえない!とは言いきれないかも」と思ってもらえる映像を目指しました。
――6本のテーマはどのようにして決めたのでしょうか
昨年公開したWEB動画は、20年前にはなかった視点を入れてCMの内容を現代風にするという検討を続けた結果、SNS関連のテーマをより多く採り入れることになりました。日常生活でもはたらく場面でも、WEBやSNSが中心になりつつあるということが20年前との変化の象徴であるという結論になったからです。
今回はテレビで放映することを前提に制作に入ったため、普段SNSをあまり利用しないという方にも幅広く共感いただけるテーマを取り入ることを心掛けました。
例えば「ちゃぶ台」篇では、20年前と比べてダイバーシティーの取り組みが進み、外国人と一緒に働くことも多くなったり、開放感のあるオシャレな執務スペースや、和室の小上がりのような作りのイノベーティブな打ち合わせスペースを設ける企業が増えていたり、といった点を表現の中に取り入れています。
――これから見てみたいという人に向けてメッセージを
新たに作った6本のCM動画は、オフィス内の出来事にとどまらず、様々な場面の「はたらく」を切り取っていますので、より多く方に共感いただき、「ありえない……とは言い切れないかも!」と思っていただければ幸いです。
また、今回はCM動画だけではなく、「オー人事」の世界観をふんだんに取り入れた、ラジオCM・ご当地限定の交通広告・LINEスタンプも制作いたしましたので、存分にお楽しみください。
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