連載
#14 城崎広告「会社員のモヤモヤ」
マスクは思いやり!相手のためのマナー
千歳原教次
40歳の営業部部長。経験豊富で、他人に厳しく自分にはより一層厳しい。趣味はオーディオとバイク。
菱乃木賢悟
事業推進部所属の32歳。新たな価値とガジェットを創造し続ける天才肌のメカニック。趣味は工作と家電新製品チェック。
大神勇人
営業部所属の24歳。物怖じせずに相手の懐に飛び込む姿勢とフットワークの軽さが自慢。趣味はカラオケと祭。
千歳原
大神
菱乃木
大神
千歳原
大神
菱乃木
千歳原
この季節は特に職場で咳やくしゃみをしている人が多くなりがちですね。健康管理も仕事のうち、と毎年意識はしているものの、結果が伴わないことも多いのではないかと思います。特に、年度末に向けて仕事が忙しくなる季節だけに、できるだけ体調を崩すことは避けたいですよね。
職場で咳、くしゃみをしている人が居たら、「マスクを…」と思う方がほとんどだと思います。自発的に着用してくれればいいものの、なかなか言い出せないというのが本音ではないでしょうか?
企業300社以上のマナーコンサルティングを行ってきており、収益の上げるためのビジネスマナー研修でも成果を出してきたマナーの達人、西出ひろ子さんに話を聞きました。
相手にマスクをしてもらいたいと思ったときに、どう伝えるか? 言い換えると、どうお願いし、それを聞き入れてもらうか? という視点で考えることが大事です。
ストレートに伝える人もいれば、遠回しにやんわりと伝えようとする人もいます。人それぞれ方法があると思いますが、今回おすすめする方法は「遠回しにやんわり」のパターンです。
まずは、相手の体調を心配する声をかけましょう。
「大丈夫ですか?」「風邪ですか?」等の声をかけてあげること。続いて、そこに念押しをしましょう。「くしゃみや咳が辛そうですね。」「熱もありそうですね。」といって相手の体調の気遣いましょう。
最後に、相手が楽になるための配慮としてマスク着用の提案をします。「マスクを付けられた方が楽になるんじゃないですか?」といった言い方、伝え方が良いのではないかと思います。
大神
菱乃木
大神
「遠回しにやんわり」が、おすすめなのは、社会人が押さえておきたい「マナー」の考え方の延長にあるからです。
「マナー」というと形式を重視した堅苦しいルールを思い浮かべる人もいるのではないかと思います。
しかし,実はマナーの根本の考え方は決められた形式やルールではなく「相手の立場に立って考えること」です。相手の立場に立って考え行動することで、警戒心をほどき本音を聞き出しやすくなります。そうすると、人間関係をスムーズにすることができます。
まずは相手を幸せにしてあげて、自分も幸せになるという考え方です。
今回のケースですと、風邪という相手の辛い状況に寄り添います。相手が楽になる為の方法としてマスク着用を薦めることによって、相手の体調に配慮することで自分の目的であるマスク着用を達成するのです。
仮にストレートに「マスクを着用してくれませんか?」と言った場合どうなるでしょうか。
「マスクを着用してほしい」という要望だけになってしまうので、言われた側からすれば言ってきた相手が自分自身のメリットのために要望を伝えてきているように認識されがちです。
「体調が悪い中で、なぜあなたのために対応しなければいけないのか?」となってしまい、マスク着用はしてくれたとしてもあまり気持ちのいいものではなくなるかもしれません。
千歳原
菱乃木
千歳原
菱乃木
営業職などの職業柄、顔が見えなくなると困る職種があるかと思います。その際には、冒頭に相手にしっかりと「今日はマスクを着けたままで失礼致します。」と伝えるようにしましょう。
この時に、相手の名前を呼んでお伝えすると受け入れてもらいやすいです。名前を呼ばれるということは社会的な報酬を得ることにつながるため、その後に心を開いてもらいやすく、受け入れられやすくなります。
ビジネスシーンにおけるテクニックは多種多様にありますが、デキるビジネスパーソンほど相手の立場に立った言葉遣いや行動を取れる人が多いです。今回のマスクは一例であり、他の課題にも同様に相手の立場に立って考え方で臨むことでスムーズに問題解決できるのではないでしょうか。
大神
千歳原
大神
千歳原
大神
菱乃木
千歳原
大神
千歳原
菱乃木
大神
菱乃木
千歳原
大神
千歳原
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千歳原
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