【PR】進む「障害開示」研究 心のバリアフリーを進めるために大事なこと
先天性四肢障害(せんてんせいしししょうがい)。それが、今回出会った少女の病名ですぺぺ。
生まれつき、人よりも指の数が少なかったり多かったり、腕や足の形が少し違った形をして生まれてきた人たちですぺぺ。
◆先天性四肢障害
生まれつき、手足の指が1本、2本、3本、4本だったり、ひとりひとり様々な手足のかたちをもって生まれていること。
生まれつき人さし指、中指、薬指のいずれかまたは複数が無い場合、2万人に一人。全ての指が生まれつきない全指欠損は、数十万人に一人と言われる。
NPO法人「Hand&Foot」のホームページより
数万~数十万人に一人と言われていて、地球に来てからペペラは周りにそういった人がいたことや、接したことがありませんでしたぺぺ。ペペラは宇宙人だから地球にいると大変なこと多いですぺぺ。
だけどそんなペペラでも、多くの地球人とわずかな違いがある人と出会った時、どう接したらいいのか、正解がわかりませんでしたぺぺ。正解がないのは、なんとなく宇宙人のペペラでもわかりますぺぺ。
ただ、今回のように無自覚に人を傷つけてしま う可能性があるのも事実…。多くの人とはちょっと違う人と出会った時、どんなふうに接すればいいんだろう?
地球で人を傷つけたりしないために、こんなことを知りたいなとペペラ思いましたぺぺ。
「障害についてもっと知ってほしい」と、活動しているHand&FootというNPO法人がありますぺぺ。
そんなHand&Footの代表をしている浅原ゆきさん。ペペラと会ったら悩んでる様子だったので、何に悩んでいるのか聞いてみたところ、
「障害を見られるたびに驚かれたり、気を使われたりするのがわかる。だけど、『だからこうしてくれ』って言うのも、『特別扱いしてくれ』って言われているみたいで気が引ける部分がある。特別扱いをして欲しいわけではないんだけど、この症状を知ってもらおうとすると、そういう風に受け止められるような気がして…」
というジレンマがあるとのこと。
「知ってほしいんだけど、あんまり強く言うのも何か違う気がするし…」
この気持ち、地球では宇宙人扱いのぺぺラはなんかとてもわかりますぺぺ。
「Hand&Foot」の代表、浅原ゆきさん。先天性欠指症の娘がいる
宇宙人だから特別扱いしてくれって言うのも、なんか居候の分際で態度が大きい気がしますぺぺ。
だけど…だけどペペラ、歩いてるだけで警察につかまったり、いくら真面目でもバイ トに落ちちゃったりするのは、なんだか悲しいぺぺよ…。
とはいえ、周りの人からすると、どう接してよいかよく分からないのも事実。
何のキャラですか? 気持ち悪いんですけど。
その着包み…いつ脱ぐんですか?
なんかのアルバイトですか? ご苦労様です。
……etc。
とっても気まずそうに聞かれると、ペペラどうしていいか分からないですぺぺ。
そんな気持ち、先天性四肢障害の人たちも同じなんじゃないか?と思いましたぺぺ。
ということで、今回ペペラが先天性四肢障害の人たちに
①こういうふうに接してもらえてうれしかったこと
②ショックだった、悲しい気持ちになったこと
③当事者としては、どう接してもらえるとうれしい?
を、アンケート形式で聞きましたぺぺ。
Hand&Footには、障害がある方や家族や親しい人にいる人を含め400家族以上が参加されています。今回協力していただいた浅原さん自身も、指が3本で生まれてきた先天性欠指症の娘さんがいますぺぺ。
そんな彼らの本音を知ることで、「多くの人とは少しだけ違う人たちと、どう接したらいいのか?」を考えるキッカケになれば嬉しいですぺぺ。
先天性四肢障害について紹介する「Hand&Foot」の動画
【右手人差し指と中指の欠損に加え、親指の著しい機能障害がある30歳】
《うれしかったこと》何も聞かずにただ友人として接してくれていたこと。友人に初めて右手の話をしたら「だから何? もう知ってるよ。障害があるから付き合ってたと思ってたの?」と言ってもらえたこと。
《悲しかったこと》幼少期に「さぼてん」「おばけ」とからかわれたこと。友達と思っていた人に「右手気持ち悪い」と陰口をいわれていたこと。握手してもらえなかったこと。
《どうしてほしい?》障害があることに気付いたら、驚くのは仕方ないこと。その後に疑問なら聞いてほしいし、 知っても変わらず付き合ってほしい。またこちらも正してもらうだけでなく、説明するし、相手が困った時には手伝えること を探します。
【右手全指欠損の7ヶ月のお子さんを持つ両親】
《うれしかったこと》友達に話した時、「クラスに同じような子がいたけど、『何かができない』という記憶はなくて、みんなと普通に同じだったよ」と言ってくれたこと。初めて半袖デビューした日に「活発ですね~」と普通に話しかけてくれたこと。
《悲しかったこと》親としては一度手の事を話せたら、スッキリして付き合いやすいです。聞かれて傷つくことはないと思うので、聞きたい事があればなんでも聞いて欲しいです。
《どうしてほしい?》子供の反応は素直なので、傷つくことも出てくるかもしれません。ただ、 小さいお子さんであれば大抵親が一緒でしょうし、子は親の行動をよく見ていますので、親の反応が大事なのではないかと思っています。親が変な気を使って距離を置くのではなく、積極的に普通に接してくれれば、お子さんも自然と普通に接してくれるのではないでしょうか。
手を見て子供が疑問に思ったら、色々な人がいることを話すきっかけにしてもらえたらいいなと思います。もしも、「気持ち悪い」とネガティヴな発言をするようであれば、「それは違う」ときちんと伝えてもらえたらとても嬉しいです。
【両手両足多指症の1歳2か月のお子さんを持つ両親】
《うれしかったこと》一度だけ「可愛い小指ですね」と6番目の指をつままれて言われたことがあり、実はそれは小指ではないと伝えると「そっかぁ~!」と言われてその後普通に別の会話が続いたこと。特別なリアクションが何にもなくて安心しました。
《悲しかったこと》産院に入院している時、息子の手が隠されていたこと。配慮と言われて悲しい気持ちになりました。
《どうしてほしい?》私は指のことを特別扱いして欲しくないと思っています。なので特別なリアクションとかはあんまりして欲しくないな、と思っています。例えば目立つ位置にホクロがあるとして、それにいちいちツッコミを入れないと仲良くなれないですか…? 私の中で息子の指が多いのは一人一人顔が違うようなもののうちの一つと考えているので、どう接して欲しいかを特別考えたことがないです。
【絞扼輪症候群の3歳10か月のお子さんを持つ両親】
《うれしかったこと》保育園では「手がこうだから」と最初から敬遠するのではなく、チャレンジさせてもらえた。 難しいと感じたらどうしたらできるかを一緒に考えてもらえました。
《悲しかったこと》子供に対しては「かわいそうに」と言われるのが一番いやでした。でもかわいそうと言う人の大半は悪気はなく好意的であるのでつらいところです。 母親としては薬のせいと決め付けられるのが悲しかったです。
《どうしてほしい?》初めてみる形に驚くのは当たり前のことだと思っています。その時に直接聞いてもらえるとうれしいです。そしたらきっと自分と変わらないことを理解してもらえるはずです。
一度理解してもらえれば違う場所で同じような手足の子に出会った時、今度は驚きもせず「普通」に接してもらえるかなと思っています。 母親として聞かれる事は悪い事ではないことを伝えていきたいと思っています。
【先天性の左前腕 切断・上肢低形成3歳のお子さんを持つ両親】
《うれしかったこと》同じような障害がある人に「お腹のなかに忘れ物(手のこと)をしてしまったんだよ」と説明してくれた人がいた。「忘れ物」という言葉に柔らかさを感じ、とても嬉しく感じました。知的障害の小学校高学年の子に説明をしたら「そうなんだね、しょうがないよねえ」と言ってくれたことが、「ああ、やっぱりしょうがない事なんだなあ」と思いつつ、小学生の彼が気を遣わず、避ける事もせず真正面から話しをしてくれて嬉しく思いました。
《悲しかったこと》子供を紹介すると、具体的な反応よりも「どう接すれば良いか分からない」ということ自体が嫌だなあと感じましたが、 自分も最近、「僕、障害があるのです!」と知り合いに告白されて、どう接すればよいか分からず、一瞬固まってしまいました。当事者の親も他の人に対する接し方を分かっていない状態を思い知り、固まってしまった自分が悔しく感じました。
あと、嫌ではない事なのですが、両足が低形成の子供さんがいる親御さんから「自分のお腹の中で事故が起きて、この子の足が無くなってしまったんだと思います」という説明を受けて、「事故」という言葉が強く感じ、自分も「事故」が起きてしまったのかもしれないと心の中では感じていたようで、泣いてしまいました。
他の親御さんの正直な悲しみの気持ちを聞いて(正直な気持ちを聞けて、それは悪い事ではないのですが)自分の心を知り、悲しい気持ちになってしまいました。
《どうしてほしい?》出会う前に「知ってもらう」ことで驚きは減るのではないかと思っています。「知ってもらって」からであれば、人それぞれの気持ちの良い対応が見つかるのではないか、と感じています。
ここからは、ペペラが印象的だった回答をまとめていますぺぺ。
もしかしたら同じようなことが書かれているように感じるかもしれませんぺぺ。
これは同じような回答がとても多かったので、ご了承くださいぺぺ。
なお、「どの意見を今回掲載するか?」を選び方について、ある特定の意見や考え方を強く採用するような選び方はしておりませんぺぺ。
と、少し長くなりましたが、以上となりますぺぺ。
ペペラてっきり、気を使ったり、特別優しくした方がいいのかと思ってたけど、実は普通に接するのが一番に感じる人が多いんだなぁと思いましたぺぺ。
今回のアンケートを全て載せているわけではありませんが、全部と言っていいほど、みなさん同じような意見を答えて下さりましたぺぺ。
もちろん、全員が今回聞かせていただいたような意見をお持ちだとはペペラも思いませんぺぺ。
アンケートの結果を受けて、浅原さんは「多くの人が考える『普通』と、指が少ない当事者側が考える『普通』が一致することはなかなか難しいことなのかもしれません。だけどきっと、『あぁ知ってる、そういう人は他にもいるよね』という人が周りにたった1人でもいれば、多くの人と違う形の手足でうまれてきた彼ら・彼女らの世界は大きく変わるのではないかと思います」と話してくれました。
また、「人によって『普通』は違うとすると、『普通に接する』こともまた難しいことなのかもしれません。だけどそれを叶えるために、たくさんの人たちに『まずはこの手足を知ってもらいたいな』と考えています」とも打ち明けてくれました。ペペラはちょっと知らないふりとかして、恐る恐る聞くくらいがちょうど良いのかと想像してたけど、実は全然そういうわけでもないことにびっくりしましたぺぺ。
お互い気を使い合いすぎて、逆にギスギスしちゃうこともあるんだなぁと思いましたぺぺ。
人間関係は本当に難しいぺぺ!
今回のペペラみたいに、「良かれと思ってしたけど気まずい雰囲気になってしまった」「自覚しないでひどいことを言ったり、心を傷を負わせてしまう」ことが、すこしでも減ればいいなと思って今回NPO法人Hand&Footの代表浅原さんと、その参加者の方々にご協力いただきましたぺぺ。
Hand&Footの活動内容もぜひ見てみて下さいぺぺ!