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2017年11月24日

帰還困難区域、無人カメラが見た光景は…原発事故「誰もいない名月」

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中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅。家の前には子供用の自転車が残る=福島県双葉町

中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅。家の前には子供用の自転車が残る=福島県双葉町

 東京電力福島第一原発事故から6年半余りが経った今も、夜間の立ち入りが禁止されている福島県双葉町の帰還困難区域。震災当日の姿をとどめる同区域を中秋の名月の10月4日夜、無人カメラで撮影した。設置したカメラは20台。総枚数1万6166枚の写真には月夜に照らされる街の姿があった。(朝日新聞映像報道部・竹花徹朗、小玉重隆)

【動画】帰れぬ家照らす光

月明かりに照らされた双葉町の商店街。一部の建物は崩れたまま。イノシシの姿も写っていた=10月4日、福島県双葉町(30秒間露光)

月明かりに照らされた双葉町の商店街。一部の建物は崩れたまま。イノシシの姿も写っていた=10月4日、福島県双葉町(30秒間露光)

出典: 朝日新聞

JR双葉駅前には、雨よけのゴミ袋をかぶせたカメラを設置=福島県双葉町

JR双葉駅前には、雨よけのゴミ袋をかぶせたカメラを設置=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

JR常磐線の全線開通は、2020年に見込まれている=福島県双葉町のJR双葉駅

JR常磐線の全線開通は、2020年に見込まれている=福島県双葉町のJR双葉駅

出典: 朝日新聞

無人カメラ20台

 帰還困難区域は原則、夜間の人の立ち入りが制限され、警察官などごく一部の人しか入ることができない。今回、夜間の撮影にあたり双葉町や住民の協力を得て撮影が可能となった。

 今回の撮影では、カメラマン自身が夜間、撮影場所に滞在できないこともあり、無人カメラを設置することにした。その数、20台。それぞれのカメラが数十秒間ごとに自動でシャッターが切れるように設定し、町内10カ所ほどに数台ずつ置いた。

震災後、そのままの姿で残るトレーニングジム=福島県双葉町の「ヘルスケアーふたば」

震災後、そのままの姿で残るトレーニングジム=福島県双葉町の「ヘルスケアーふたば」

出典: 朝日新聞

町民に親しまれた中華料理店「一福屋」の店内=福島県双葉町

町民に親しまれた中華料理店「一福屋」の店内=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

町民に親しまれた中華料理店「一福屋」。震災前は、自宅の居間を開放し夜遅くまで宴会が開かれていた。写真には夜中、イノシシが部屋に入り込む様子が写っていた=福島県双葉町

町民に親しまれた中華料理店「一福屋」。震災前は、自宅の居間を開放し夜遅くまで宴会が開かれていた。写真には夜中、イノシシが部屋に入り込む様子が写っていた=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

天気を読む、光の動きを計算する

 撮影で一番難しかったのは天気との戦いだった。帰還困難区域に入る際には地元自治体に許可をもらうのだが、「明日お願いします」で入れるような簡単な手続きではなく、一定の期間と手続きを経てから許可が下りる。

 そのため、天気を読むことがとても難しかった。天気予報とにらめっこして、月の出方を考え、大体の光の動きを計算するも、雲に隠れてしまう可能性もあった。撮影当日、機材を全てセットした後、天気が持つか不安だったが、薄曇りの隙間に月が顔を出し、何とか撮影できた。

中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅の子供部屋には4台のカメラを置いた=福島県双葉町

中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅の子供部屋には4台のカメラを置いた=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅。家の前には子供用の自転車が残る=福島県双葉町

中間貯蔵施設の建設予定地で、間もなく取り壊される住宅。家の前には子供用の自転車が残る=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

2階の窓から見える、夜の新興住宅地。人の手が入らない庭は雑草に覆われている=福島県双葉町

2階の窓から見える、夜の新興住宅地。人の手が入らない庭は雑草に覆われている=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

月の光に照らされた「故郷」

 震災前、日が暮れた町には明かりがともり、人々の生活があった。4年しか住めなかった新興住宅地の家。夜遅くまで汗を流す人たちがいたジム。暗くなったホームのベンチで電車を待つ人の姿があった駅。夜遅くまで宴会が続いていた中華料理屋。

 双葉町だけではなく、多くの人たちの「故郷」の夜にも似たような風景があったのではないか。弱々しい月の光に照らされた街の様子を見ながらそう思った。

子供部屋に差し込む月明かりに照らされる子どもたちの写真=福島県双葉町

子供部屋に差し込む月明かりに照らされる子どもたちの写真=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

子ども部屋に差し込む月明かり=福島県双葉町

子ども部屋に差し込む月明かり=福島県双葉町

出典: 朝日新聞

日の出を撮影しようと、双葉町役場の屋上にカメラを設置した=福島県双葉町

日の出を撮影しようと、双葉町役場の屋上にカメラを設置した=福島県双葉町

出典: 朝日新聞


原発事故「誰もいない名月」帰還困難区域、無人カメラが見た光景は…
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月明かりに照らされた双葉町の商店街。一部の建物は崩れたまま。イノシシの姿も写っていた=10月4日、福島県双葉町(30秒間露光
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