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通勤電車でひらめいた! コンビーフ、自虐ツイートが見事な宣伝に
ツイッターで盛り上がっている「#自社製品を自虐してみた」を使って、知名度を上げた企業があります。
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ツイッターで盛り上がっている「#自社製品を自虐してみた」を使って、知名度を上げた企業があります。
【ネットの話題、ファクトチェック】
ツイッターで盛り上がっている「#自社製品を自虐してみた」を使って、知名度を上げた企業があります。「ノザキのコンビーフ」で知られる川商フーズ(東京都)です。「ぶっちゃけ肉より高い」「パッケージから得られる商品の情報、ほぼゼロ」などと自虐的に紹介すると、芸能人をはじめとした多くの人が好意的に反応したのです。つぶやいた「中の人」に話を聞きました。
今月12日、ノザキの公式アカウントが、こうつぶやきました。
「今朝、情報番組で、自虐キャッチコピーが流行っていると見かけました。自社製品を自虐するなんて、信じられません…!!!」
一緒に投稿された4枚の画像には、それぞれ自社商品「ノザキのコンビーフ」が写っていて、異なる4つのキャッチコピーが付けられています。
この投稿に対して、有吉弘行さんは「良いです!」、カンニング竹山さんも「よし!コンビーフを買いに行こう」と反応。リツイートは9万3千、いいねは12万を超えています。
そもそもコンビーフとは、どんなものなのか?
コンビーフとは「CORNED BEEF=塩漬けした牛肉」のことで、塩漬けした牛肉を煮沸してほぐした後、食用油脂、塩、調味料などを配合してつくられます。
「枕缶」と呼ばれる独特の形をした缶を採用しているのは、なぜなのか? 面積が大きい側から肉を詰めることによって缶の中の空気を抜き、肉の酸化を防ぎ、保存性を高める効果があるからだそうです。
川商フーズでは、1988年から丸型の缶を採用したコンビーフも販売していましたが、枕缶の人気が圧倒的に高かったといいます。
今回、話題になった投稿は、どうやって生まれたのか? ツイッターの「中の人」は、こう説明します。
「朝、自宅で情報番組を見ていたら、自社製品を自虐するキャッチコピーが盛り上がっていると放送していたんです。うちも普段は、いいところアピールばっかりなので、新たな一面を見せるべくやってみようと思いました」
4つのフレーズは、通勤途中の電車の中で約10分ほどで完成させたといいます。
「『肉より高い』と『開け方、初見殺し』はパッと思いつきました。ツイッターは画像が4枚まで投稿できるので、『なんとかあと2つ』と頭を絞りました」
並び順は、これまで公式アカウントを運営していて、よく寄せられる意見を参考に決めたそうです。
ここまで自虐的なフレーズを並べることに、ためらいはなかったのか?
「怒られるか、バレないか、どっちかだと思いました。想像以上に反響があったので怒られるかな、と思いましたが、上司からは『あれ、わかるわ』との言葉をもらいました」
ツイッター、インスタグラム、フェイスブックのいずれの公式アカウントも今年4月に開設したばかりで、ここまで多くの反響が寄せられたのは初だといいます。
「今回はたまたまウケましたが、いつも面白いことばかりつぶやくわけではありません。コンビーフにまつわる情報を今後もつぶやきますので、期待しないで見てください」
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