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感動

注文をまちがえる料理店、資金集まり開催決定 一風堂・虎屋など協力

認知症の人が働く「注文をまちがえる料理店」、資金集まり開催決定 一風堂・虎屋など有名店が特別メニュー

目標額が集まった「注文をまちがえる料理店」
目標額が集まった「注文をまちがえる料理店」

目次

 認知症の人が注文を取る店員として働く「注文をまちがえる料理店」。実現に向けて支援を募っていましたが、目標の800万円がクラウドファンディング(CF)で集まり、9月16~18日に東京・六本木で開かれることが決まりました。発起人の小国士朗さん(38)は「『まちがえちゃったけど、ま、いいか』と言えるだけで、言ってもらうだけで、ふわっと楽な気持ちになれる。それがこの料理店の魅力です。ワクワクした気持ちでお越しください」と話しています。当日はラーメンの「一風堂」や和菓子の「虎屋」など、有名店の特別メニューが登場する予定です。

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認知症の人がホールスタッフとなり、接客をする「注文をまちがえる料理店」(写真は6月のプレイベントの様子)=「注文をまちがえる料理店」実行委提供
認知症の人がホールスタッフとなり、接客をする「注文をまちがえる料理店」(写真は6月のプレイベントの様子)=「注文をまちがえる料理店」実行委提供

認知症の人がスタッフ、プレイベントが反響

 「注文をまちがえる料理店」は、小国さんがテレビ局のディレクターとして認知症の取材をした時の体験がきっかけです。「間違えることを受け入れる、間違えることを一緒に楽しむ」をコンセプトに、認知症介護の経験が豊富な介護福祉士の和田行男さん(61)が委員長の実行委員会が企画しました。

【料理店ができるまでのエピソードはこちら】
「注文をまちがえる料理店」一般にも! 間違えても笑顔絶えない空間

 当日は、和田さんが関わるグループホームの入所者や通所者がホールスタッフとして働きます。6月にあったプレイベントでは、同じ人に水を二つ運んだり、ホットコーヒーにストローをつけたりと、3人に2人には何らかの間違いがありましたが、ほとんどの人が「気にならない」とアンケートに答えました。

 客として参加した会社員の西田尚子さん(31)も「スタッフの方もお客さんも朗らかに笑っていたのが印象的で、とても癒やされた」。9割以上が「また来たい」と答え、参加者の感想はSNSなどを通じて拡散。国内だけでなく、海外メディアからも取材や問い合わせが相次ぎました。

認知症の人がホールスタッフとなり、接客をする「注文をまちがえる料理店」(写真は6月のプレイベントの様子)=「注文をまちがえる料理店」実行委提供
認知症の人がホールスタッフとなり、接客をする「注文をまちがえる料理店」(写真は6月のプレイベントの様子)=「注文をまちがえる料理店」実行委提供

料理の質にもこだわり、有名店が協力

 レストランを開くにあたっては、料理の質にもこだわっています。アレルギーや食中毒対策など安全の問題はもちろん、味についてもイベントの楽しみになるよう企画。数種類のメニューから選ぶようになっています。

 そのメニューは、会場を提供するレストラン「RANDY」のほか、「一風堂」「グリル満天星」「虎屋」「カフェ・カンパニー」「サントリー」が提供。いずれもこのイベントに合わせた特別メニューです。

 数年前から「高齢者を大切にする企業の実現」をテーマに掲げているという虎屋は「いずれは誰もが高齢者となり、認知症になる可能性を持っています。大切な人や自分自身が、いつまでも楽しく豊かに暮らす世界をワクワクしながら考える和が広がることを願っています」とコメントしています。

運営の「ひな型」作りも

 今回のCFは、イベントに必要な費用だけでなく、その後の展開も見据えて支援を募りました。プレイベントの反響から、すでに複数の自治体や韓国・オーストラリアの団体から「自分の住む街でもやりたい」という要望があり、こうした団体も実施ができるよう、実行委は運営の「ひな型」を作ろうとしています。

 目標額には達成しましたが、CFは8月31日まで行われます。出資額に応じて返礼(リターン)がある「購入型」で、料理代金を含めた当日の参加チケットの9割が、CFのリターンになります。残り1割は当日券の予定。出資額は3千円から。

 「注文をまちがえる料理店」は9月16~18日、東京都港区六本木1丁目のレストラン「RANDY」を借りて、11~17時半の予定で開かれます。リターンの内容や企画の詳細は「Readyfor」のページで。

「注文をまちがえる料理店」の詳細はこちらから(READYFOR)
「注文をまちがえる料理店」のアイデアを考えた小国士朗さん
「注文をまちがえる料理店」のアイデアを考えた小国士朗さん

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