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「爆竹」が鳴り響く!長崎のお盆って本当?「50万円買う人もいる」
スーパーのセール品に爆竹!? カートに山ほど陳列された爆竹を撮影したツイートが話題です。撮影された長崎市のお店に話を聞くと、「お盆に合わせてよく売れる」とのこと。別の店では「50万円分買う人もいる」と話すほど、長崎の夏の風物詩には不可欠なものでした。
「あら、爆竹がお買い得だわ♪」ってなるのか?長崎の主婦は?! pic.twitter.com/wxVXssrM6r
— もも@九州 (@netbooker_momo) 2017年8月6日
九州を旅行中の人が、「『あら、爆竹がお買い得だわ♪』ってなるのか?長崎の主婦は?!」という驚きとともに投稿したツイートが、10日時点で5千以上リツイートされています。
販売している長崎市のスーパーによると、「精霊流し」に使われることが多いそうで、「ほとんどの人が『まとめ買い』していきます」と話します。
精霊流しは、初盆を迎えた故人の霊を船に乗せて西方浄土へ送り出す伝統行事。8月15日に「精霊船」と呼ばれる船が街を練り歩きます。
長崎市出身のさだまさしさんが歌う「精霊流し」は厳かなイメージですが、長崎の場合はとてもにぎやか。周囲を歩く人たちが手に持った爆竹の束を鳴らし続け、耳栓をしていないと鼓膜が破れそうなほどだということです。
長崎市の花火店「立岩商店」によると、爆竹は1箱に20連発式が10束入っているのが一般的。そして船を出す家族は、練り歩く際に鳴らすため300個入りの段ボール1箱(4万円前後)を買うことが多いそうです。船を何隻も出す家は、「50万円分ぐらい買っていく」と説明します。
さらに、「墓前でも鳴らされます。花火も一緒にやります」と爆竹は精霊流し以外にお墓参りでも。拡散したツイートにも「長崎のお盆は墓場で花火や火矢、爆竹は普通」といったコメントが寄せられています。
長崎歴史文化協会理事長の越中哲也さんによると、爆竹を鳴らす風習は17世紀ごろに中国から伝わったもので、「音で悪魔を振り払う」魔よけの意味があるそうです。「お墓でにぎやかに故人を迎え、精霊流しで送り出す風習ですが、観光化が進むにつれてお祭りの側面が大きくなっています」と話します。
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