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コラム

小銭を見たら「ありがとう」 あなたに贈る〝1分間スピーチ〟

ひきたよしあきさんによる「1分間スピーチ」。今回のテーマは「小銭を見たら、ありがとうと言え」です。

今回の「1分間スピーチ」のテーマ(書・矢野優子)
今回の「1分間スピーチ」のテーマ(書・矢野優子)

 広告会社「博報堂」のクリエイティブ・プロデューサーで、スピーチライターでもある、ひきたよしあきさんによる「1分間スピーチ」。今回のテーマは「小銭を見たら『ありがとう』」です。

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本日の〝1分間スピーチ〟

今日から1分間スピーチを始めます。

かた苦しい話ではありません。

読んだらすぐにやりたくなるような「ちょい知恵」。

これを語っていこうと思います。

さて初日の今日は、「小銭を見たら、ありがとうと言え」というちょい知恵。

と言っても、100円や10円玉に感謝しろというのではありません。

ご存知の方も多いでしょう。

「ありがとう」をたくさん言うと人生が好転するというお話。

実証データは全くありませんが、感謝は元々ポジティブなもの。

それを人に対して言い続ければ、周囲をなごませ、自分もちょっといい気持ちになれる。

これは間違いなさそうです。

ところが実践してみると、案外むずかしいのです。

「ありがとう」という機会がない。

あってもすぐには声がでない。

無理していうと、スットンキョウな声になる。

日頃いかに、感謝を忘れ、傲慢な生活をしていたかを思い知らされます。

そこで考えたのが、毎日の生活の中で、小銭を出す瞬間に必ず「ありがとう」というクセづけでした。

タクシーから降りるとき、コンビニでおつりをもらうとき、飲み会の席で幹事から釣り銭をもらうとき、しっかりと「ありがとう」ということ。

これなら躊躇しないですみます。

最近は、コンビニや病院で、店員や会計係の人たちに心ない言葉を言う人が増えている。

それが社会問題にまでなりつつあります。

そこまでいかなくても、忙しいとつれない態度をとってしまいがちです。

こうしたちょっとした独りよがりが生活のあちこちにでてくると、なんとなく人が遠ざかり、運気もきっと落ちてくる。

まずは見知らぬ人との間で、小銭のやりとりがあったなら、しっかりと「ありがとう」と言う。

そのクセをつける。

やがてあなたの「ありがとう」は、小銭を離れて、生活のあらゆる場面で使うことのできるようになる。

あなたは日本語の中でも最強の言葉「ありがとう」の使い手になれるはずです。

小銭をみたら、ありがとうと言え。

今日の言葉のちょい知恵をお試しあれ。

ご清聴、ありがとうございました。
ひきたよしあきさん
ひきたよしあきさん


 広告会社「博報堂」のクリエイティブ・プロデューサーで、スピーチライター。朝日小学生新聞で毎週火曜日に「大勢の中のあなたへ2」を連載中。著書は「机の前に貼る一行」「大勢の中のあなたへ」(いずれも朝日学生新聞社)、「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)など。

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