IT・科学
ハローページ廃止? ピーク時7100万部、お年寄りの「意外な使い方」
最近、電話帳「ハローページ」の廃止が検討されていることが話題になりました。固定電話を使う人が減り、電話機の横に「ハローページ」があるという家も少なくなっています。かつては伊藤博文や徳川慶喜などの超有名人の名前や住所も載っていた電話帳。いったいどんな人が作っているのか。それでも、電話帳が必要な人は? NTTに聞きました。
NTT東日本によると、最初の電話帳が生まれたのは1890(明治23)年です。電話の開通とともに、当時の日本電信(現在のNTT東西日本)が電話帳「電話加入者人名表」を作りました。
1897年に「電話番号簿」と改名され、1908年の番号簿には、伊藤博文や徳川慶喜らの名前があったそうです。
1931年に電話番号簿に初めて広告を掲載し、1951年に職業別分類の電話番号簿が生まれました。
1983年に職業別電話帳を「タウンページ」、人名別の50音別電話帳を「ハローページ」とする愛称が決定されました。
ハローページの発行部数は、家庭用電話の増加とともに増えます。ピークは1997年で、その時の発行部数はNTT東西合わせて7100万部にのぼりました。
その後、携帯電話の登場に固定電話を使わない人が増え、発行部数は減少し、2015年度末には、NTT東西で2227万部にまで減りました。
掲載する人も減っています。プライバシーを気にする人が増え、電話帳への掲載拒否もあるそうです。
振り込め詐欺に悪用されることを心配する声があるのも事実です。そのため、現在の電話帳、特に個人の番号が載るハローページは昔と比べ、かなり薄くなっているそうです。
そんな時代でも、電話帳を使っている人がいるのも事実です。
NTTの広報によると「年配の方には、まだニーズが高いのではないかと考えています」といいます。
毎年更新されるハローページに名前が掲載されることが、知り合いの安否確認にもなっているそうです。
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