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どーりで美味そうなわけだ!「みをつくし料理帖」黒木華のプロ根性
「みをつくし料理帖」(NHK)は、大坂から江戸に下って料理の腕をふるう女料理人・澪(黒木華)の人生を描く時代ドラマです。江戸料理が次々と登場し、「おいしそう」と話題になっています。第1回では、黒木さんがカツオをさばくシーンも。実際に黒木さんがさばいたのでしょうか。(ライター・坂口さゆり)
ドラマで描かれる料理のシーン。城谷厚司プロデューサーは「吹き替えなどではありません。すべての料理はご本人の手でつくっているところを撮影しています」と教えてくれました。
黒木さん自身、料理は好きだそうですが、澪は超一流の料理人という役柄。「リアリティーがあるように腕を上げるのは、かなりの練習が必要だったと思います」と城谷プロデューサー。
昨年11月から週2回、1回3~4時間近く、料理を監修する柳原尚之先生の料理教室へ通ったそうです。
最初は大根のかつらむきや、アジを開いて三枚におろすなどの基本練習から。脚本ができると、そこに登場する料理を作りながら練習しました。
柳原先生も、例えばひたすら大根のかつらむきだけ特訓するよりは、自分で作ったものを食べるというところまでやった方が身につくという考えだったので、具体的な目標を持って取り組めたそうです。
作る前には食材について学び、料理しながら江戸料理のコツを学び、完成したらそれを器に盛り付けすることを学び、そして食べ、最後は包丁を研ぐまでやったそうです。
途中から黒木さんは実際に和服を着、たすき掛けをして練習しました。練習を重ねるごとに、より実践的にやっていました。
カツオをおろす場面がドラマの第1回にありましたが、それも、実際にカツオを1尾用意して、ドラマと同じように練習したとのことです。
練習の様子はすべて録画して、自宅でもその映像を見ながら毎日練習したので、撮影開始の3月には準備は万全でした。黒木さんの料理について、柳原先生も筋がいいし覚えが早い、とほめていたそうです。
「やはり料理を作ったり食べたりする場面は大きな見どころ」と城谷プロデューサー。料理のアップは「通常のカメラよりも発色の良い、特別なカメラを使って撮影しています」。
でも、料理が一番おいしく見える状態で撮影するために、撮影のタイミングを見計らって料理を用意するのは大変だったとも。
「澪は、常に食べる人のことを考えて料理を作っている。だからそのおいしさが人の心を打つ。心が満たされる料理を画面から味わって欲しいです」と城谷プロデューサーは話していました。
記事は朝日新聞「はてなTV かつお、実際にさばいてる?」に寄せられた質問を元に作成しました。寄せられた質問はこちらです。
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