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『過剰な注釈』への皮肉を漫画に 「世の中がんじがらめ、より緩く」

テレビ番組などで時々見かける注釈。「そこまで言わなくても……」と感じたことはありますか?

『過剰な注釈』への皮肉を描いた漫画
『過剰な注釈』への皮肉を描いた漫画 出典: 横山了一さんのツイッターより

目次

【ネットの話題、ファクトチェック】

 「※すべての人に効果がある訳ではありません」「※この後スタッフがおいしくいただきました」――。テレビ番組などで時々見かける注釈の数々。「そこまで言わなくても……」と感じたことはありませんか? このことに対する皮肉を込めた漫画が、ツイッターで話題になっています。描いたきっかけは、自分の投稿に対する「いちゃもん」でした。

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こんな漫画です


 今月9日、「各方面に気を使いすぎておかしな事になったヘンゼルとグレーテルを描きました」という文言とともにツイッター投稿された漫画。

 グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」をベースに、各コマに赤字で注釈が入っています。

 ■森をさまよう2人の場面
 →危険なので決してマネしないでください

 ■目印として道にパンくずを落とす場面
 →この後スタッフが美味しくいただきました

 ■おかしの家が登場する場面
 →消費期限内にお召し上がりください

 ■魔女に太らされそうになる場面
 →全ての方が太るわけではありません

 ■魔女をかまどに突き飛ばす場面
 →この物語はフィクションです

 タイトル「ヘンゼルとグレーテル」にも、「※ネタバレ注意」と添える徹底ぶりです。

 ツイッター上では「世知辛い世の中ですねぇ」「現代のやるせなさ」「こんな感じな気がしなくもないな」といった反応が寄せられています。

『過剰な注釈』への皮肉を描いた漫画
『過剰な注釈』への皮肉を描いた漫画 出典: 横山了一さんのツイッターより

描いたきっかけは


 描いたのは、オタクが戦国時代にタイムスリップする漫画「戦国コミケ」などで知られる横山了一さん。妻で漫画家の加藤マユミさんと一緒に注釈を考えたそうです。

 きっかけについて、横山さんは「ブログやツイッターに時々寄せられる、すごい角度からの『いちゃもん』でした」と話します。

 「漫画の投稿を続けていると、どんな内容であっても『不謹慎じゃないですか』『必ずこうとは限りませんよね』といったコメントを一定程度いただくことがあります。これにいちいち反応するのではなく、漫画として活用して発散したいと思ったんです」と横山さん。

「戦国コミケ」の一場面
「戦国コミケ」の一場面 出典: 横山了一さんのツイッターより

世の中がんじがらめ


 「※この後スタッフが美味しくいただきました」という注釈から思いついたのが、ヘンゼルとグレーテルのパンくずを落とす場面。そこで、この物語をベースに夫婦で注釈を考えていきました。

 横山さんが最も気に入っているのが「※全ての方が太るわけではありません」の注釈。テレビ番組などで見かける「※すべての人に効果がある訳ではありません」といったテロップに対し、「わざわざ、そこまで言わないといけないのかな」と思っていたそうです。

 「世の中が、がんじがらめになっているなって感じることがあるんです。もうちょっと緩やかになったらいいのにという思いを込めて、描きました」

 戦国コミケほどリツイートが伸びなかったことについては、「読み手を選んだのかもしれません。でも、ツボに入った人にはかなり刺さったみたいで、よかったです」と横山さん。

 「戦国コミケだけでなく、たまにはこんな皮肉のきいた漫画も描いていきますので、楽しんでもらえたら嬉しいです」

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