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ガーナにもバレンタインってあるの?「独りはつらい日」は同じだった
チョコレートの原料のカカオの生産国として有名なアフリカのガーナ。日本には「ガーナ」の名前を冠したチョコがあるほどですが、ガーナにおけるバレンタインやチョコレート事情はどうなっているのでしょうか? ガーナに住んだことがある人に日本との共通点、違う点を聞いてみました。
日本のお菓子メーカー・ロッテの代表的なチョコレート菓子が「ガーナミルクチョコレート」です。発売は1964年の定番お菓子です。
ロッテによると、発売当時、国内のチョコレートはアメリカ式の軽い味わいのものが主流だったと言います。そんな時代に、ミルクチョコレート発祥の地・スイスの味をコンセプトとした「ガーナミルク」を世に送り出しました。
公式サイトの紹介ページには「まろやかな口溶け、すっきりとした舌触り、ベーシックなおいしさ」が消費者の心をつかんだと書いています。
では、カカオの生産地・ガーナのバレンタイン事情やチョコ事情はどうなっているのでしょうか?
2013年から1年間、ガーナ大学に留学し、『ガーナNOW!女子大生は見た』を出版した矢達侑子さん(24)によると、バレンタインデーを祝う習慣はガーナにもあるそうです。
男性が女性をデートに誘い、チョコなどプレゼントを贈るパターンが基本。ただ、女性から男性にプレゼントするケースもあるそうです。
矢達さんが留学していたガーナ大学は「日本の東大のようなもの」で富裕層やエリート層が通う大学でした。
ガーナ人の学生に聞いたところ、恋人がいる人はプレゼントや映画、食事などを含めて、50セディ(当時のレートで約1700円)~200セディ(約7000円)を使っていたそうです。
矢達さんの周りの学生の1カ月の生活費が100セディ~200セディだったといい、「プレゼントとしては相当高価という印象でした」と驚いたそうです。
「ひとりで過ごすバレンタインデーが寂しいのは、日本もガーナも同じだと思います」と矢達さん。恋人のいない男女は、友だち、または仲の良い異性と出かけることもあったそうです。
2004年~2006年に青年海外協力隊としてガーナ滞在。現在は児童労働をなくす活動をしているNPO法人ACEの職員の近藤光さんにも聞きました。
近藤さんはガーナのバレンタインについて「愛する人に感謝を送る日という感じでした」と振り返ります。
「大切に思っている人に贈り物をする日とされていて、師弟関係だったり、孫からおじいちゃん、おばあちゃんみたいな感じでプレゼントをしていました」
ところで、ガーナのチョコってどんな感じなのでしょう?
近藤さんによると、日本とは食感がだいぶ違うようで、熱帯のガーナの炎天下でも溶けないのが特徴。口に入れるとあまり口溶けはしなかったそうです。
「どちらかというとクッキーとかビスケットみたいな感覚でしたよ」
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