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直感で映画レンタル 「NOTジャケ借」ツタヤ支店長の提案、全国拡大
レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」の支店長が発案した「NOTジャケ借」が、ネット上で話題になっています。
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レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」の支店長が発案した「NOTジャケ借」が、ネット上で話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェックしました】
レンタル大手「TSUTAYA(ツタヤ)」の支店長が発案した「NOTジャケ借」が、ネット上で話題になっています。映像作品のパッケージのビジュアルや作品名、あらすじ、俳優などの情報を排除し、支店長が考えたひと言メッセージのみを元にレンタルしてもらおうという企画です。都内の1店舗で始まった取り組みでしたが、ネット上での反響を受けて全国50店舗近くまで拡大しています。どういった経緯で始まった企画なのでしょうか? 発案者に話を聞きました。
東京都世田谷区にある「TSUTAYA馬事公苑店」。この店舗内の一角に「NOTジャケ借」のコーナーがあります。
レンタルする際、通常であれば作品名やビジュアルなどを頼りに借りる人が多いと思いますが、このコーナーでは「全員フルボッコの最強パパ」「まぶしすぎる青春を過ごしてない人へ」「人間の腐った部分を詰め込んだらこうなる」といった、支店長が考えたひと言メッセージのみが記されています。
「NOTジャケ借」というネーミングは、内容や出演者をあまり吟味せず、ビジュアルなどをもとにレンタルする「ジャケ借」を元に名付けられています。
現在このコーナーに並んでいるのは53作品。映画レビューサイト「フィルマークス」で★3.7以上のものに限定されていて、レンタルする際には作品名を教えてくれるため、過去に借りた作品を再び借りてしまうことはありません。
今月5日、この棚の画像がツイッターに投稿されると「いやぁおもしろい企画ですねぇ」「情報が少ないせいなのか想像力をかきたてられます」といった反応が寄せられ、リツイートは8万2千を超えています。
どのような経緯で始まった企画なのか? 発案者であるTSUTAYA東京カンパニー東京直営支店長の小野達也さんに話を聞きました。
――いつ、どこの店舗でスタートしたのでしょうか
「2016年10月にTSUTAYA馬事公苑店で始めました」
――実施しようと思ったきっかけは
「世の中には日々新しい情報・コンテンツがあふれ返っているので、右脳的かつ直感的な切り口での作品の提案が必要だと思っていました。本当に面白い作品を、とんがった言葉で伝えることで、お客様の捉え方も変わってくるのでは? と考えて実験的に取り組んだ施策です」
――文言を考える上で工夫した点や苦労した点を教えてください
「作品の情報を幅広く集めて、作品の代名詞として最も適した言葉を選ぶのに時間がかかりました」
――何人で文言を考えたのでしょうか
「私一人です」
――ツイッターで話題になる前、お客さんの反応は
「常に誰かしらコーナーの前にいて、一部のお客様には好評を頂いていると感じでいましたが、駅から遠く、近隣にお住まいのお客様が多い馬事公苑店の立地の関係もあり、今ほどの反響はありませんでした」
――話題になってから変化は
「お客さまから『他のお店でもやっているのか?』といった問い合わせや、他店舗の店員から『自分のお店でもやりたい』といった声などが上がっています」
――他店舗への拡大は
「反響を受けて、1月11日から渋谷・新宿・三軒茶屋でも展開を開始し、全国50店舗ほどで実施中です」
――話題になったことについて感想は
「素直に嬉しいです。アイデア次第で、お客様に喜んでもらえる企画はまだまだあると自信になりました。これに負けない企画を準備中ですので、ご期待下さい」
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