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ホッチキス針、外す必要ない? 「古紙再生で支障なし」記載の真偽は
「ホッチキス針は古紙再生工程で支障ありません」。針が入った箱の裏面に書かれたこの一文が、ツイッター上で注目を集めています。
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「ホッチキス針は古紙再生工程で支障ありません」。針が入った箱の裏面に書かれたこの一文が、ツイッター上で注目を集めています。
「ホッチキス針は古紙再生工程で支障ありません」。針が入った箱の裏面に書かれたこの一文が、ツイッター上で注目を集めています。「取らなくてもよかったんか……」「ショックすぎて言葉を失いました」などと、これまで外していた人たちを中心に驚きの声が上がっているのです。本当に外す必要はないのでしょうか? ホッチキス針のメーカーや、再生紙を製造している製紙会社に話を聞きました。
ホッチキス本体や針の大手メーカー「マックス」(東京都中央区)。1000本入りの箱の裏面を見ると、「ホッチキス針は古紙再生工程で支障ありません」の文字が書かれています。
今月9日、この文字を写した画像がツイッターに投稿されると「俺の今までの苦労はなんだったんだ」「まさか箱に記載されていたなんて」「こんなに重要なことがなぜ周知されてないの」といった驚きの声が上がり、リツイートは6万2千を超えています。
マックスによると、裏面の記載を始めたのは2001年9月1日出荷分からだといいます。そのきっかけについて、IR・広報セクションの担当者は、こう説明します。
「ホッチキス針程度の金属であれば、古紙再生の過程において支障がないのですが、当時実施したアンケートによると、約8割の方が『ホッチキス針は古紙再生の過程で支障がないことを知らない』という結果が出ました。針を外す手間がかかることが原因で廃棄されていた書類などの紙資源がリサイクルに回ることによって、古紙再生が促進されることを期待して、メッセージを記載しました」
マックス製の針だけが特別なのでしょうか? この点については「弊社のホッチキス針が特別というわけではありません。弊社で訪問した製紙工場では、『古紙再生リサイクルに支障がない』ことを確認しておりますが、製紙工場の設備によっては条件が異なる場合もあります」とのことでした。
実際に再生紙を製造している王子製紙と日本製紙に聞いたところ、「再生紙を製造する過程で除去する工程があるので、そのままでも問題ありません。しかし、できる限り外していただいた方がありがたいです」との回答でした。
再生過程では、水とともに古紙を溶きほぐして繊維状にし、除去装置を複数組み合わせて、異物やインク粒子などを取り除いているそうです。除去作業の負担を軽くし、再生紙に混入する可能性をなくす意味で「できる限り外してほしい」としているそうです。
一方、公益財団法人・古紙再生促進センターは「再生紙を作る工場の設備によっては除去できない可能性もあります。やはりホッチキス針は外してほしい」としています。
多くの場合は支障がないようですが、外しておいた方がリサイクルが確実になり、再生過程での負担が減ることから、「できるだけ外した方がよい」というのが正解のようです。
ある古紙回収業者はこう話します。「ホッチキス針を外す、外さないがこれだけ注目されるということは、みなさんのリサイクルに対する意識がそれだけ高いということの表れなんだと感じます。でも、古紙に混ぜられると困るものが他にも多くあるので、そのへんにも注目してもらいたいですね」
古紙再生促進センターのホームページでは、「粘着物のついた封筒」「裏カーボン紙」「感熱紙」などが混ざると「紙を作る上で重大な障害が起こります」として注意を呼びかけています。
(リサイクルできない紙類の一覧は、この下にあるフォトギャラリーで確認できます)
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