漫画「子どもを作るメリット」=作・吉谷光平さん
戦後、子育てをめぐる社会の状況は大きく変わってきました。高度成長期に農村部から都市部へ人口が移動し、急速に核家族化が進行。サービス産業の増大など産業構造の転換に伴い、女性が働く機会が増えていきました。1986年には男女雇用機会均等法が施行。当時主流だった専業主婦世帯の数を90年代半ばに共働き世帯が追い越しました。重要な仕事を担い、結婚や出産をしても働き続ける女性が増えています。
漫画「子どもを作るメリット」の一場面=作・吉谷光平さん
一方、高度成長を支えた「夫が働き、妻は家庭で子育て」という性別役割分業意識は、いまも根強く残っています。2016年版の男女共同参画白書によると、6歳未満の子を持つ夫の約7割が育児をしていません。実際に夫が家事や育児に費やす時間は1日67分。先進国で最低水準です。
漫画「子どもを作るメリット」の一場面=作・吉谷光平さん
背景には、男性中心の長時間労働を前提とした働き方の問題が指摘されています。週60時間以上働く人の割合は、子育て期と重なる30~40代の男性で高いことが分かっています。その中で、独りで育児不安を抱えたり、保育園の順番待ちが続いたりという負担が、女性たちにのしかかっています。15年度の雇用均等基本調査によると、育休取得率は女性が81.5%、男性が2.65%。国立社会保障・人口問題研究所の調査では、妊娠時に働いていた女性で、育休をとって復職した割合は正社員でも約6割です。
漫画「子どもを作るメリット」の一場面=作・吉谷光平さん
こうした不安は子どもを授かること自体に影を落としています。1人の女性が一生に産むと見込まれる子どもの数を示す合計特殊出生率は15年で1.46。同年の出生動向基本調査によると、妻の年齢が50歳未満の夫婦に尋ねた理想的な子どもの数は2.32人、実際に持つつもりの数は2.01人と過去最低になりました。ひとり親家庭も増えています。男女問わず、それぞれのライフステージや価値観にあわせて望む子育てができる社会を実現するには、どうしたらよいのでしょうか?
漫画「子どもを作るメリット」の一場面=作・吉谷光平さん
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