IT・科学
カリントウさんからの取材リクエスト
のんさんの瞳、なんであんなにキラキラしている?
キラキラ瞳になる方法 のんさん・専門医・カリスマ画家に聞いてみた
能年玲奈ちゃんの目は何であんなにキラキラしてるの?
透明感の秘訣は? カリントウ
NHKの朝ドラ「あまちゃん」に主演し、国民的女優となったのんさんの瞳、とてもきれいです。特に「あまちゃん」では、まっすぐで純真な役柄とも相まって、そのきらめきが一層まぶしかったです。のんさんみたいなキラキラした瞳になりたくて…その輝きの秘密を探りました。
まず、のんさん本人に聞きました。自身の瞳について、事務所を通じてコメントを寄せてもらいました。
「キラキラ、してますかね? すごくうれしいです。何度か言われたことがあるのですが、自分ではあまり分からないものですね」
「ひとつ考えるとしたら、黒目が大きいことがあるかもしれないです。目の大きさのわりに黒目の比率が多いのですが、瞳孔(どうこう)が開くと光をたくさん取り込むみたいに、黒目が大きい分、光をうまくキャッチできる、のかなあと」
「あとは……精神が子どもだから……しか思いつかない……。子ども心を大切にしたいと思っているので、その精神の幼さが目をキラキラさせているのかもしれないです。幼き心を大切に大人になっていきたいです」
のんさんは、11月12日公開の長編アニメ映画「この世界の片隅に」で、主人公の北条すずの声を演じました。
「声優の仕事は、体全部を使って演技をするときとはまったく違い、すべて声だけで表現しないといけないので、すごく難しかったです。でも、難しいからこそ面白くて、とてもいい刺激になりました」
「普通の暮らし、普通の家族、普通というのがとても切なく愛おしく感じる作品です。ぜひ、ご家族で観(み)ていただきたいなと。そして、大切な何かを共有するきっかけになればいいな、なんて思います」
「子ども心を大切にしている」と言うのんさん。まっすぐで純粋な気持ちが、瞳をキラキラさせているのかもしれません。
そもそも、「瞳がキラキラしている」「瞳に透明感がある」とは、どのような状態なんでしょうか。大阪大学医学部の高静花先生(眼科)に聞きました。
「目の表面の角膜(黒目)と結膜(白目)は、涙で覆われています。涙が量的にも質的にも問題がなく、角膜にも結膜にも傷がない、つるんとしたきれいな状態が、健康な目の表面です。お肌に例えれば、お化粧のノリがよい、きれいなお肌です」
「そのような目は、涙による潤いで角膜からの光の反射が強く、いわゆる『キラキラした瞳』となります」
小さな子どもの瞳は、大人に比べてよりキラキラしているように見えます。加齢による変化はあるのでしょうか。
「瞳を覆う涙は、外側の油の層と、内側の液の層でできています。油の層は水分の蒸発を防いでいるのですが、油の分泌は年齢とともに減ります。また、液の層は主に水分ですが、これも年齢とともに減少します」
「赤ちゃんの瞳を覆う涙の油の層は大人に比べて分厚く、安定した涙であることが知られています。赤ちゃんの澄んだ瞳は、この『涙が安定していて潤っている』ことと関係していると言えます」
やはり、赤ちゃんの瞳のキラキラに、大人はかなわないようです……。アラサ-の私はどうすれば。高先生は「瞳の透明感を出すには、目の表面の潤いを保つことが大事」と言います。つまり、目の表面の乾き、ドライアイを抑えるということのようです。
「ドライアイに注意が必要なのは『3コン』、パソコン、エアコン、コンタクトレンズです。パソコンやスマホを使うと、まばたきの回数が少なくなり、涙が乾きやすくなります。エアコンは部屋が乾燥するので、目の乾きに注意が必要です。コンタクトレンズをはめると、涙の量が減り、安定の度合いが悪くなるので、必ず眼科医の診察を受けて、目の状態にあったレンズをつけてください」
「目の表面が乾いて潤いを失うと、見え方の質も悪くなります。透明感のある瞳で、見え方も美しく!」
より深くキラキラ瞳の秘訣を探るため、画家の高橋真琴さん(82)を訪ねました。高橋さんは、きらめく瞳の少女画で知られ、少女漫画で瞳の中に星を描き入れる表現を完成させたとも言われています。
なぜ、目の中に星を描き入れようと思ったのでしょうか?
「人間って、純粋な気持ちで物事に熱中しているとき、目がきらっと光るでしょう。それを表現したかったんです」
最初は、小さな点々だったそうですが、瞳が大きくなるにつれて、描く点々が星に変わったそうです。
「こんなのは漫画じゃない」と批判されたそうですが、試行錯誤をしながら、新しい表現方法を築き上げました。
男ばかりの3人兄弟だった高橋さんが少女の世界と出会ったのは中学2年のころ。中原淳一の少女雑誌「ひまわり」をみて、「こんな世界があるんだ!」と、一気に少女画の世界に引き込まれたと言います。少女の世界を知るため、「若草物語」や「赤毛のアン」といった物語を読み、イメージをふくらませました。
少年時代に抱いた少女の世界への憧れは、70年たっても変わっていないそうです。精力的に創作を続け、いまも年100点近い新作を生み続けています。
「まだまだ描き足らなくて、『今度はこれを描きたい』というのが次から次に浮かんでくるんです」
高橋さんが思う、瞳のキラキラした人とはどんな人なのでしょうか。
「純真な人、自分の好きなことに熱中できる人。好きなことがあって、一生懸命になっているとき、瞳は輝いていると思います」
そう話す高橋さんの瞳はたしかにキラキラと輝いていました。
◇高橋さんの作品の詳細はホームページに。
真琴画廊 公式ウェブサイト。きらめく瞳、しなやかな指先、鮮やかに舞う花々──。繊細な描写と華やかな色彩を操る、画家・高橋真琴のバイオグラフィー、展覧会情報、ライセンスのご案内等の情報を掲載しています。
◇のんさんのチャリティートークショーが、11月19日(土)午後1時から静岡大学で開かれます。詳細は静大祭実行委員会ホームページに。
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