話題
GoogleがGgleに!? 世界からA・B・Oの文字が消えたワケは?
世界各国の街で見かける看板や企業ロゴから「A」「B」「O」のアルファベット3文字が消えてしまったら……。SNS上で、各国からのそんな投稿が話題になっています。実は全世界規模で展開されている「#MISSING TYPE」という献血推進キャンペーンで、SNS上で賛同する人が広がっています。
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世界各国の街で見かける看板や企業ロゴから「A」「B」「O」のアルファベット3文字が消えてしまったら……。SNS上で、各国からのそんな投稿が話題になっています。実は全世界規模で展開されている「#MISSING TYPE」という献血推進キャンペーンで、SNS上で賛同する人が広がっています。
世界から「A」「B」「O」のアルファベット3文字が消えてしまったら……。
ツイッターなどSNS上には、世界各地の街で見かける看板などから、この3文字を取り除いた画像が続々と投稿されています。でも何のために……?
実はこれ、15日から世界的に展開されている「#MISSING TYPE」という献血推進キャンペーンで、三つの文字を消すことでA型、B型、O型、AB型の献血者がいなくなったら、輸血が必要な人の命が守れなくなることを想像してもらう取り組みです。16日から日本でも始まりました。
Oh no!#MissingType #NZBlood pic.twitter.com/dnohXZI7CA
— Wellington Airport (@WLGAirport) 2016年8月14日
ツイッター上には、世界各地の公共施設の看板や案内標識などから「A」「B」「O」が実際に消されたもの、画像加工で除かれたものなどが盛んにアップされています。例えば、ニュージーランドのウェリントン空港(Wellington)は、「O」が消えた看板画像を「#MissingType」というハッシュタグを付けて投稿。
アイルランド鉄道は、一部の文字が消えた車両の画像に加え、本文からも「A」などの文字をアンダーバーに置き換えるこだわりのツイートを発信しています。
The signs _re th_t s_mething is missing. _ll will _e reve_led... #MissingType pic.twitter.com/wiQE2W4l85
— Iarnród Éireann (@IrishRail) 2016年8月15日
国内外の企業も、「A」「B」「O」を取り除いたブランドロゴを、「#MISSING TYPE」のハッシュタグと共にツイッターなどで発信しています。
Google Japanは、「O」を取り除いて「Ggle」となってしまったロゴ画像をツイート。アニメ制作で知られるタツノコプロも、英語表記の「TATSUNOKO PRODUCTION」から「A」と「O」を消したロゴを発信しました。
もし世の中から「A」「B」「O」が消えてしまったらGoogleロゴはこんな姿に…。献血でA,B,Oを守りましょう。詳細は日本赤十字社のページ https://t.co/N41Qw2FXQj をご覧ください。 #MISSINGTYPE pic.twitter.com/N2cYN6GCpw
— Google Japan (@googlejapan) 2016年8月16日
INTERNATIONAL MISSING TYPE~もしも世の中からA・B・Oが消えたら~
— タツノコプロ(公式) (@tatsunoko_pro) 2016年8月16日
タツノコプロはこのようになってしまいます...#MISSINGTYPE
詳細はこちら⇒https://t.co/5asZVXoHka pic.twitter.com/ctFOApwx0w
今回のキャンペーンは元々、英国で血液事業を取り扱う「国民保健サービス」(NHS)が昨年6月、約1週間にわたって実施したものでした。
ロンドンの首相官邸などがあるダウニング・ストリート(Downing Street)の通り名を記した実際の標識、大手書店「ウォーターストーンズ」(Waterstones)の店舗の看板など街の風景から突然、「A」「B」「O」の文字が消え、話題になりました。
マクドナルドやコカ・コーラなど1千以上の企業や機関もキャンペーンに協力し、ブランドロゴから「A」「B」「O」を除いた画像を公開するなどしました。また英紙デイリー・ミラー(Daily Mirror)紙は、題字から「A」と「O」の文字を消した新聞を発行。さらには、趣旨に賛同した人々がSNS上で自身の名前から「A」「B」「O」を消すなどキャンペーンは広がりを見せ、献血登録者が前年の3倍になるなど大きな効果があったそうです。
今年はキャンペーンを世界規模に拡大し、8月15日から米国や豪州、スイス、ブラジル、南アフリカなど21の国や地域で実施することに。ちなみに、今回参加する国や地域への調査では、新規献血者数は最近10年間で27・6%減っているとのことです。
アジアからは韓国、香港などと共に、日本も参加しています。国内で血液事業を取り扱う日本赤十字社は16日未明、タレントの友寄蓮さんらが出演するキャンペーン動画などを掲載した特設サイトをオープンさせました。
病気の治療などで輸血が必要な人は、国内で年間延べ100万人に上ります。日赤によると、昨年の献血者数は約491万人。献血量自体は現状では不足していないとのことですが、若い世代の落ち込みが問題で、昨年の30歳未満の献血者数は108万人で、最近15年間で半分以下に減っています。
こうした傾向が続けば将来的に十分な量の血液を確保できないおそれもあるため、今回のキャンペーンを通じて、若い世代へのアピールを狙います。
ただ今回は、国内での実施は初めてだったことなどから、実際に街で見かける「リアル」な看板から「A」「B」「O」の文字を消すまでには調整が付かず、協力してくれる企業などのロゴを画像加工してサイトに掲載する形に落ち着きました。
東京タワーは営業時間外に展望台直通のエレベーターホールに設置された実際の看板で「O」を消灯した形での撮影に応じてくれ、東京都港区の日赤本社周辺に店舗を置く企業や機関などは、実際の看板の写真を画像加工して特設サイトに掲載することを許可する形でキャンペーンに協力しています。
日赤広報室の山田祐一さんは「来年こそはリアルな世界で、このキャンペーンを実施できれば」と意気込んでいます。
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