話題
時に静岡おでんの黒さより腹黒く! テレビ局の「超ドS憲章」とは?
静岡新聞社と静岡放送の「超ドS憲章」とは?
話題
静岡新聞社と静岡放送の「超ドS憲章」とは?
「静岡県民は、動け、動きまくれ。動岡県民になれ」「のぞみが無くても、ひかりを信じろ」「3,776mの上から目線でいけ」――。これらは静岡県民に対するメッセージ「超ドS憲章」の一文です。作ったのは、静岡新聞社と静岡放送(SBS)。今年1月から始めたキャンペーンの一環ですが、ツイッターを通して今月になって突然話題になっています。企画の狙いを担当者に聞きました。
15歳で株式会社を設立した「女子高生社長」として知られる大学生の椎木里佳さん。そんな彼女のつぶやきがネット上で話題になっています。
「静岡のテレビ局、SBSの広告が攻めすぎてて笑った。」という文言とともに、「超ドS憲章」と書かれた10カ条の画像が添付されています。その10カ条とは、以下の通りです。
一、静岡県民は、動け、動きまくれ。動岡県民になれ。
二、静岡県民は、自らウナギを鞭打ちながら前進あるのみ。
三、静岡県民は、弱音を吐露する暇があれば登呂遺跡を守れ。
四、静岡県民は、己を蜜柑の大器と信じ決して諦めるな。
五、静岡県民は、のぞみが無くても、ひかりを信じろ。
六、静岡県民は、3,776mの上から目線でいけ。
七、静岡県民は、嫌なことはお茶に流して次へ行け。
八、静岡県民は、時に静岡おでんの黒さより腹黒くあれ。
九、静岡県民は、空気ばかり読もうとせず静岡新聞を読め。
十、静岡県民は、テレビをSBSにしたままリモコンを破壊せよ。
ネット上では「すごい破壊力」「かなりの自虐ぶり」「バカも真剣にやると腹が立たない」といった声が上がっています。
「超ドS憲章」は、静岡新聞社とSBSが今年1月から始めたキャンペーンのようです。どんな経緯でこのような名称になったのか? SBSの広報担当・奈良岡将英さんに聞きました。
――「超ドS」キャンペーンについて教えて下さい
「今年が静岡新聞創刊75周年、来年がSBS(静岡放送)開局65周年を迎えるのに合わせて展開しているキャンペーンです。もともと、静岡新聞社・静岡放送のブランドキャンペーンとして、2014~2015年に『ドS』キャンペーンを展開していました。そのときは、『ドはド真ん中のド。超とかSUPERの意味。Sはもちろん静岡新聞SBSを指す』としていました」
「今年は、当社はもちろんのこと、まことに勝手ながら、静岡と、そこに住む人たちを対象に含めさせていただきました。『一人ひとりがこれまでの自分を超える』ことで、静岡がより良くなることにつながるという思いで、『超ドS』としました」
――どなたが考案したのでしょうか
「静岡新聞社・静岡放送と、10年来のつきあいがある広告会社とが一緒になって、あれこれ考えています」
――超ドS憲章について、10カ条について補足説明をお願いします
「一、静岡県民は、動け、動きまくれ。動岡県民になれ。」
→静かなのは名前だけにしておけ、ということです
「二、静岡県民は、自らウナギを鞭打ちながら前進あるのみ。」
→ドMではないです。決して(静岡はウナギの産地です)
「三、静岡県民は、弱音を吐露する暇があれば登呂遺跡を守れ。」
→吉野ケ里に負けるな!(有名な遺跡です)
「四、静岡県民は、己を蜜柑の大器と信じ決して諦めるな。」
→永遠に完成しないのです。超え続けることが大切(静岡はみかんの産地です)
「五、静岡県民は、のぞみが無くても、ひかりを信じろ。」
→静岡県民はひかりを信じます(新幹線「のぞみ」は停車しません)
「六、静岡県民は、3,776mの上から目線でいけ。」
→国内ではこれ以上の上から目線はないでしょう(富士山の高さです)
「七、静岡県民は、嫌なことはお茶に流して次へ行け。」
→ちなみにお茶でうがいするのもいいんですよね(静岡はお茶の産地です)
「八、静岡県民は、時に静岡おでんの黒さより腹黒くあれ。」
→静岡のはんぺんは黒いのが当たり前です(静岡おでんは黒いので有名です)
「九、静岡県民は、空気ばかり読もうとせず静岡新聞を読め。」
→もっと自分を出してもいいです
「十、静岡県民は、テレビをSBSにしたままリモコンを破壊せよ。」
→ズバリ、SBSの宣伝ですから
――スローガンだけでなく、実際の取り組みは
「毎日の紙面や番組を通じて『今までの自分を超えろ』というメッセージを、ことあるごとに発信しています。今月から、メッセージを発信するテレビCMの放送も始めました。こちらもたいへん好評です」
「また、清水エスパルスともコラボレーションしています。J1に復帰するためには『これまでを超える』必要があるため、夏のホームゲーム4試合を『超ドSシリーズ』と銘打って展開中です。その他、各種コラボレーションも企画中で、『超える』広がりをつくり出したいと考えています」
――読者や視聴者からの反響は
「『静岡新聞SBSは攻めてるな!』という反応が大半です。『新聞社なのに超ドSだなんて!』と、お叱りのお電話をちょうだいすることもたまにありますが、まだ『今までの自分を超えろ』という真の意味が浸透しきれていないことは真摯に受け止めているので、さらにメッセージを発信していきます」
――今回、椎木さんのツイートをきっかけに話題になっていますね
「このタイミングで話題になったことに少々驚いています。というのも、この超ドS憲章を発表したのは、今年の1月4日、静岡新聞をラッピングしてお届けしたときだからです。とはいえ、タイムラグはあっても、私たちからの強い意気込みは感じていただけたのではないかとうれしく思っています」
――今年も半分以上終わりましたが、残り約半年の意気込みを教えて下さい
「厳密に言いますと、今年が静岡新聞創刊75周年、来年がSBS開局65周年です。当社はグループとしてやっていますので、周年も2016年~2017年の2年間と設定しています。このため、まだまだこれから繰りだそうとしている楽しい取り組みがたくさんあります。私たちがこれまでの静岡新聞SBSを超えることをやっていくのはもちろん、それが県民一人ひとりが自分を超えるきっかけになってくれたらという意気込みで今後も取り組んでいきます」
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