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「やっと注目された…」 色彩豊かな小笠原、なぜ白黒パネルで宣伝?
世界自然遺産として知られる小笠原諸島(東京都)のパネル展示が、ネット上で注目を集めています。
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世界自然遺産として知られる小笠原諸島(東京都)のパネル展示が、ネット上で注目を集めています。
世界自然遺産として知られる小笠原諸島(東京都)のパネル展示が、ネット上で注目を集めています。海や山、独自の進化を遂げた動植物などはあえて使用せず、白黒の文字だけでその魅力を伝えようとした意欲作です。どんな狙いで作られたのか? 小笠原村観光局の担当者に聞きました。
これらは、小笠原を紹介するパネルに使われているフレーズです。
パネルは全9種類。いずれも島の写真は下に方に小さく使われているだけで、白黒の文字が大きく書かれているのが特徴です。
これらは22日まで、小笠原村観光局が入っている東京都港区にある島嶼会館にパネルとして展示されていました。それを見た人が画像をツイッターに投稿したことで、にわかに注目を集めていますが、実はこれ、2年前に作られたものです。
どんな狙いで制作したのか? 小笠原村観光局の事務局長・根岸康弘さんに話を聞きました。
――制作したきっかけを教えて下さい
「2011年に世界自然遺産になって注目を集めましたが、飛行機は飛んでいませんし、定期船も週に1便しかありません。広告に使えるお金が限られているなか、口コミで広がる、印象に残るものを作ろうと思ったんです」
――工夫した点は
「あえて世界自然遺産とうたわなかった点と、写真ではなく白黒の文字をメインにしたことです。文言だけでなくフォントの大きさなどにもこだわりました」
――あえて白黒にした狙いは
「島には自然や動植物など、プリンターでは再現できない色彩があふれています。どうせ再現できないのであれば、それを打ち出すのではなく、イメージしてもらうことで実際に足を運んでいただこうと考えました」
――2年たって話題になったことについては
「やっと分かっていただけたんだと、ただうれしい限りです。現地でしか見ることができない自然の色彩や、写真では表現できない現地の文化を、お越しになって体験してもらえればと思います」
◇ ◇ ◇
東京港竹芝客船ターミナルと父島を結ぶ定期船「おがさわら丸」は7月2日から新しい船に変わります。週1便は変わりませんが、所要時間が片道25時間半から24時間に短縮されます。出航時間が遅くなることで、ほぼ全国から前泊せずに乗船できるようになるそうです。
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