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美しい熊本取り戻したい 地震前オール熊本で撮った映画が残した風景
地震被害によって大きく風景が変わった熊本。その地震発生前の熊本を舞台に撮影した短編映画「うつくしいひと」のチャリティー上映会が有楽町マリオンでありました。メガホンをとった熊本市出身の行定勲監督は、「熊本の本来の美しさ、情緒を取り戻すために、この映画を携えて全国を回り、募金を集めたい」と話します
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地震被害によって大きく風景が変わった熊本。その地震発生前の熊本を舞台に撮影した短編映画「うつくしいひと」のチャリティー上映会が有楽町マリオンでありました。メガホンをとった熊本市出身の行定勲監督は、「熊本の本来の美しさ、情緒を取り戻すために、この映画を携えて全国を回り、募金を集めたい」と話します
地震被害によって大きく風景が変わった熊本。その地震発生前の熊本を舞台に撮影した短編映画「うつくしいひと」のチャリティー上映会が17日、東京都千代田区の有楽町マリオンであり、約600人の来場者が集まりました。
メガホンをとった熊本市出身の行定勲監督は、「熊本の本来の美しさ、情緒を取り戻すために、この映画を携えて全国を回り、募金を集めたい」と話しました。
「うつくしいひと」は約40分の短編映画。熊本の良さをアピールしようと行定監督と地元自治体などで製作委員会をつくり昨年10月に撮影、1月に完成しました。
政治学者の姜尚中さんや橋本愛さん、高良健吾さん、米村亮太朗さん、石田えりさんら熊本出身者が出演。
スタイリストの馬場圭介さん、主題歌を歌うバンド「忘れらんねえよ」のボーカル柴田隆浩さんも熊本出身と、「オール熊本」の陣容で制作されました。
映画には被災前の熊本城や夏目漱石旧居、上江津湖、菊池渓谷、阿蘇の草千里など、熊本を代表する風景が映し出されます。
上映会には行定監督のほか、橋本愛さん、姜尚中さん、高良健吾さん、米村亮太朗さん、熊本県のキャラクターで営業部長「くまモン」が駆けつけました。
熊本市内で被災した行定監督が地震直後、高良さんらとともに水の配給などボランティア活動に参加したときのこと。
ある避難所で「うつくしいひと」を見たという高齢女性から「私が生きている間にあの美しい熊本城は二度と見ることはできない。映画を見て思い出がよみがえってきた。ありがとう」と話しかけられたそうです。
行定監督は「どうやってこの映画を見せていこうか考えていた時期だった。純粋に『ありがとう』という言葉をかけてもらって、映画ってすばらしいなと感じたし、全国の映画館で募金活動をやろうと思った。そのおばあさんに背中を押された」と話しました。
今後、全国100カ所以上でチャリティー上映会を計画しているそうです。
また、家族が被災したという橋本愛さんは「本業を通じて被災された方の心の復旧の手助けを続けていきたい」と話しました。
一方、高良健吾さんは「このピンチをチャンスにしないと。この経験をこれからの熊本に必ず生かしていかなければと感じた。絶対にできる。作品で勇気や元気を届け続けていきたい」と熱く語りました。
トークショー後は、映画の主題歌「うつくしいひと」を柴田隆浩さんがギターの生演奏で歌い終了。
上映会後は、出演者らが募金箱を手に来場者に支援を呼びかけました。
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