IT・科学
肉まん買う客もくっきり 防犯カメラ映像丸見え 「想定外の状況だ」
世界中の防犯カメラの映像が見られるとうたうインターネットサイトが話題になっています。監視カメラの映像が、日本だけで約6000カ所登録されています。
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世界中の防犯カメラの映像が見られるとうたうインターネットサイトが話題になっています。監視カメラの映像が、日本だけで約6000カ所登録されています。
世界中の防犯カメラの映像が見られるとうたうインターネットサイトが話題になっています。パスワードがきちんと設定されていない監視カメラの映像が、世界中で2万5000カ所以上、日本だけで約6000カ所登録されています。
スーパー、老人ホーム、飲食店、街頭……さまざまな映像が並ぶなか、目立ったのがコンビニ店内の映像です。
「どこの店舗のカメラ映像か、まだ分かっていません」
22日午前、大手コンビニ「サークルKサンクス」の広報担当者が、困惑した声で答えました。
記者の手元のパソコンには、赤と青に塗り分けられた制服の店員2人のレジで働く姿が鮮明に映っています。男性客が缶コーヒーを買い、釣り銭を受け取る姿まで、はっきり見て取れました。
「サークルKサンクス」によると、問題に気づいたのは1月20日夜。加盟する日本フランチャイズチェーン協会から連絡がありました。
映像には、レジや肉まんの並ぶ棚が映っていますが、全国で共通のものを使っているため、店舗の特定にはつながりません。問題のサイトにはカメラの所在地は「TOKYO」とあるだけです。
関東地方だけでも約1400店舗。どの店舗なのか営業部隊が確認に走りましたが、見つかりません。広報担当者は「お客様にも迷惑がかかってしまう。店舗の特定を急いでいます」。
問題発覚から2日近くたった、22日夕。「今、東京都内の店舗だと判明しました」。そう告げる声には、安堵の色がありました。
コンビニ最大手のセブンイレブンでも、関東地方を中心に、全国5店舗の映像が漏れていました。
21日に全国にある約1万8000店舗を、2500人の社員が手分けして確認。担当者は「サイトにある映像は、すべて止められた」と話します。
「防犯カメラは、お客様の安全を確保するためのもの。外部に出すことは決してない。全く想定外の状況だ」。
サークルKサンクスも、セブンイレブンも、防犯カメラの設置は各店のフランチャイズオーナーの判断でおこなっているといいます。両社では防犯カメラの設定など、各店への指導を徹底するとしています。
問題のサイトでは、映像で使われている監視カメラのメーカー名も表示しています。その一つ、パナソニックの担当者は「防犯カメラは、必ずIDとパスワードを設定して欲しい」と強調します。
同社では、防犯カメラの敷設業者向けに説明会を開くなど対策に力を入れていますが、通信販売など把握できない販路も拡大しています。「今回のサイトの映像も、氷山の一角の可能性がある」と話します。
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