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五輪エンブレム、地方も困った…太田市長「ロゴがなくても開館可能」
五輪エンブレム問題は、地方にも飛び火しています。太田市では、佐野氏が手がけた施設ロゴをめぐり議論が続いています。富山市のポスター展では、画像検索による調査をする事態に。
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五輪エンブレム問題は、地方にも飛び火しています。太田市では、佐野氏が手がけた施設ロゴをめぐり議論が続いています。富山市のポスター展では、画像検索による調査をする事態に。
五輪エンブレム問題は、地方にも飛び火しています。群馬県太田市では、佐野研二郎氏が手がけた来秋開館予定の「おおたBITO 太田市美術館・図書館」のロゴをめぐり、今も議論が続いています。富山市で始まったポスター展では、画像検索による作品の調査をする事態に。名古屋市の東山動物園でも、すでにグッズなどに使われているマークについて、同様の「疑惑」が指摘されました。
「おおたBITO」は、太田市に開設予定の美術館と図書館を併設する新施設です。太田市は、設計を発注する際、東京の設計事務所にロゴの作成も委託しました。佐野氏はこの事務所に依頼され、下請けの形でロゴのデザインを担当しました。
市によると、ホームページでロゴを公表した今年夏以降、米国やインドネシアに類似のデザインがあるといった指摘がメールやソーシャルメディア経由で寄せられるようになりました。
五輪エンブレムをめぐる騒動も大きくなり、元請けの設計事務所に意見を求めたところ、「佐野さんは模倣などしない」と返答されたそうです。
清水聖義市長は9月24日の記者会見で、「ロゴがなくても開館は可能。保留にすることもあり得る」などと述べ、結論を先送りする可能性を示唆しました。市は30日まで意見を募集、来月早々に集約し、結果を参考に方針を決める考えです。
富山市の富山県立近代美術館の「第11回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2015」では、入賞作品を決める審査会で類似した作品がないか調べることになりました。
インターネット上の画像検索システムを利用します。調査は、展覧会が始まった1985年以降、初めての取り組みだそうです。
富山県によると、同展は最先端のポスターを世界から募集する日本で唯一の国際公募展。今年は57の国と地域から3845点の応募があり、入選作品と審査員の作品計約380点が展示されます。入選作品の中には、五輪エンブレム制作者の佐野研二郎氏の作品もあります。
名古屋市の東山動植物園のシンボルマークを巡っては、一部が中米・コスタリカ国立博物館のロゴに酷似していると指摘されました。市が同園のPRを委託する会社に調査を要請。9月11日に使用を続けることを発表しました。
調査に対して、佐野氏側は「模倣の事実は一切ない」と回答しました。PR委託会社は「著作権も著作者人格権も侵害していない」と判断し、市に報告。コスタリカ国立博物館からロゴの模倣とみるかどうかについて回答はないが、市の照会に対し「法的措置をとるつもりはない」と11日に連絡がありました。
同園のマークは職員の名刺やグッズなどに使用。動物と植物のデザインを組み合わせたマークのうち、植物の方が博物館のロゴと酷似しているとネットなどで指摘されていました。
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