お金と仕事
「広辞苑」60周年、ふわふわ版登場? コットン製、枕にも使用可
刊行60周年を迎えた岩波書店の「広辞苑」をリアルに再現した実物大のポーチが登場しました。本物と同じオレンジの紙帯を付けるこだわりぶりです。
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刊行60周年を迎えた岩波書店の「広辞苑」をリアルに再現した実物大のポーチが登場しました。本物と同じオレンジの紙帯を付けるこだわりぶりです。
今年刊行60周年を迎えた「広辞苑」といえば、総項目数24万を誇る、いわずと知れた日本を代表する辞書です。そんな岩波書店の「広辞苑」に「ふわふわ版」が登場しました。コットン製で枕にも使えるというこの一冊。中を開くと……。
「ふわふわ版」の「広辞苑」は、「広辞苑」をリアルに再現した実物大のコットン製ポーチです。ただポーチにもかかわらず、よりリアルにということで、本物の「広辞苑」で使っているのと同じオレンジの紙帯を付けるというこだわりぶり。販売元は「使い道は買った人次第」と語ります。
ポーチは、8月中旬からネットや一部の書店などで販売されています。
手がけたのは、オリジナル雑貨の企画・販売をしている「ヘミングス」(東京都渋谷区)。岩波文庫そっくりのいわゆる「岩波文庫ポーチ」で本好きの人々の心をくすぐったあの会社です。
岩波書店を代表する「広辞苑」が今年刊行60周年を迎えるタイミングで、これまでの両社のつながりから、新たなコラボ商品が実現しました。
ポーチは、2種類のサイズをラインナップ。
まずは、実物大の「広辞苑リブレポーチ/リアル」(税抜き5千円)。本物の「広辞苑」より一回り大きく、タテ22.5センチ、ヨコ17.5センチ、厚さは7.8センチ。ポーチにしてはかなり大きく、内側にファスナー付きを含めて3つのポケットを備えて収納力抜群。もちろん本物の「広辞苑」もぴったり収まります。
辞書を枕に昼寝というのはありがちなシチュエーションですが、実際に枕にすると硬すぎて寝付きが悪い。でもこのポーチに入れれば、ちょうど良い枕にもなるのかも……。
ヘミングスの担当者も「部屋に飾っていただいても、抱えて持ち歩いていただいても使い方は買った人次第です」。
もう一つのサイズは、「広辞苑リブレポーチ」(税抜き3500円)で、こちらは文庫本サイズ。岩波文庫を忠実に再現した同社のいわゆる「岩波文庫ポーチ」と同じサイズで、ポケットなど内側の仕様も同じです。使い勝手の良いサイズからか、最初に作った数百点の在庫ははけてしまい、早くも増産にとりかかっているそうです。
それぞれのポーチの裏側には、岩波書店のシンボル、ミレーの絵画が元になった「種まく人」をプリント。
さらには本物の広辞苑に近づけようと、「ポーチに必要なの?」と思われる外装の紙ケースまで付けるこだわりようです。しかも実物大のポーチで使っているオレンジの紙帯は、本物の「広辞苑」で使われてるのと同じものを岩波書店からわざわざ分けてもらったとのこと。
なぜ、そこまで……。
担当者に聞くと、「どうせ作るならより本物に。やはり紙帯も付いてないとリアルさが出ない」とのこと。ただコストの関係もあり、外装の紙ケースの組み立てや紙帯を巻く作業は、ヘミングスの社内で手作業だったとのこと。
さらにトートバッグまで作ってしまいました。
「広辞苑帆布トート」で、価格は税抜き2900円。A4判の書類や雑誌が楽々入るサイズで、もちろん裏側に画「種まく人」。男性が肩掛けできるように持ち手を長めにするなど使いやすさにも工夫を凝らしています。
表側にはデカデカと「広辞苑」の文字が入り、日常使いにはなかなか勇気が要りそうです……。
ポーチもトートもどんな人をターゲットに……。
ヘミングスの担当者は「『広辞苑』が好きな方や大事に保管したい方はもちろんですが、漢字がデザインされているのでインバウンド(訪日外国人)の方にも受け入れていただければ」と話します。
なるほど、実は新たなクールジャパンのポテンシャルを秘めた新商品ともいえるかもしれません。
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