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感動

仙台育英、佐々木柊野主将「野球はこれで最後」 感動呼んだその決意

全国高校野球選手権大会で準優勝した仙台育英の佐々木柊野主将。試合後に「野球はこれで最後」と言い切った姿が話題になっています。

準優勝盾を受け取る仙台育英の佐々木柊野主将=2015年8月20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場、高橋雄大撮影
準優勝盾を受け取る仙台育英の佐々木柊野主将=2015年8月20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場、高橋雄大撮影 出典: 朝日新聞

目次

 第97回全国高校野球選手権大会で準優勝した仙台育英の佐々木柊野主将。試合後に「野球はこれで最後」と言い切った姿が「じーんときて泣ける」「なんちゅうエエ話しや」など、ネットで話題になっています。

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「先輩たちの思いを自分が!」主将に立候補

 佐々木主将は、仙台育英の中等部である秀光中学から進学し、1年生の秋から外野手としてメンバー入りしました。昨秋には、新チームの主将に立候補しました。昨夏の宮城大会4回戦で東北学院に敗れ、甲子園出場を逃した試合。最後の打者として、先輩たちが悔し涙を流す姿を見て、「先輩たちの思いを自分が背負い、チームを甲子園に導きたい」という気持ちがわき上がったそうです。

 今春、佐藤世那投手(3年)が不調に陥ったときは、「いままで世那ががんばってきたから、みんなで支えよう」と呼びかけ、百目木(どめき)優貴投手(3年)の成長も促しました。一方で、バットの片付けなど地味な雑用も進んでこなし、100人を超す部員をまとめてきました。

佐々木柊野主将
佐々木柊野主将 出典: 朝日新聞
仙台育英の中等部である秀光中学から進学し、1年生の秋から外野手としてメンバー入りした。昨秋には、新チームの主将に立候補した。昨夏の宮城大会4回戦で東北学院に敗れ、甲子園出場を逃した。自分が最後の打者だった。先輩たちが悔し涙を流す姿を見て、「先輩たちの思いを自分が背負い、チームを甲子園に導きたい」という気持ちがわき上がったからだ。
宮城)仙台育英、輝く準優勝:朝日新聞デジタル
今春、佐藤投手が不調に陥ったときは、「いままで世那ががんばってきたから、みんなで支えよう」と呼びかけ、百目木(どめき)優貴投手(3年)の成長も促した。一方で、バットの片付けなど地味な雑用も進んでこなし、100人を超す部員をまとめてきた。
宮城)仙台育英、輝く準優勝:朝日新聞デジタル

けがの記憶振り切りキャッチ

 20日の決勝戦では、3点リードされて迎えた六回表にファインプレーを見せます。東海大相模の川地星太朗選手(3年)が放った打球をフェンス際まで追い、思いっきりジャンプしてキャッチ。背中をぶつけながらも、捕った球を離しませんでした。

 スーパーキャッチの瞬間、頭をよぎったのがケガの記憶でした。昨年の11月。練習試合でフライを捕りにいったとき、フェンスにぶつかって着地に失敗。左足の甲を複雑骨折し、日本一に輝いた明治神宮大会には出場できませんでした。だが、高校野球最後の試合。「そんなことは言っていられない」と恐怖心を振り切り、夢中でグラブを伸ばしました。波に乗った佐藤投手は後続も抑え、六回裏の猛反撃につなげました。

 六回裏、代打を送られて交代したため、あのスーパーキャッチが高校野球で最後のプレーに。4万人以上の観客の前での活躍を「自分がキャッチしたときの歓声、スタンドからの育英コールは一生忘れないと思います」と振り返りました。

東海大相模―仙台育英 六回表東海大相模無死、川地の飛球を右翼手佐々木柊がフェンスにぶつかりながら好捕する=2015年8月20日、杉本康弘撮影
東海大相模―仙台育英 六回表東海大相模無死、川地の飛球を右翼手佐々木柊がフェンスにぶつかりながら好捕する=2015年8月20日、杉本康弘撮影 出典: 朝日新聞
3点リードされて迎えた六回表。東海大相模の川地星太朗選手(3年)が放った打球は、右翼ポール付近に向かってグングン伸びた。仙台育英の右翼手、佐々木柊野(とおや)主将(3年)はフェンス際まで追い、思いっきりジャンプした。背中をぶつけながらも、捕った球は離さなかった。
宮城)仙台育英、輝く準優勝:朝日新聞デジタル
一瞬、あのときのことが頭をよぎった。昨年の11月。練習試合でフライを捕りにいったとき、フェンスにぶつかって着地に失敗した。左足の甲を複雑骨折し、日本一に輝いた明治神宮大会には出場できなかった。いまでもフェンスに怖さを感じる。だが、高校野球最後の試合。「そんなことは言っていられない」と恐怖心を振り切り、夢中でグラブを伸ばした。波に乗った佐藤世那投手(3年)は後続も抑え、六回裏の猛反撃につなげた。
宮城)仙台育英、輝く準優勝:朝日新聞デジタル

「人のためになる仕事がしたい」

 試合後、「野球はこれで最後」と言い切りました。将来は消防士をめざします。「野球で、ひとりではなにもできないと学んだ。周りの人と協力して、人のためになる仕事がしたい」。

 そんな佐々木主将の姿に、ツイッターでは感動の声が相次ぎました。

「やっばい泣ける」
「こんな清々しい若者もいるのだ」
「本当にお疲れ様でした」
「スゴいコだっ! こういうコはどの世界に行っても大丈夫!!」

 試合後、佐々木主将は「優勝したかったが悔いはない。選手、監督、スタンドが一つになれた」と語り、グランドを後にしました。

試合後、「野球はこれで最後」と言い切った。将来は消防士をめざす。「野球で、ひとりではなにもできないと学んだ。周りの人と協力して、人のためになる仕事がしたい」
宮城)仙台育英、輝く準優勝:朝日新聞デジタル
「優勝旗持ち帰る」選抜大会前に、知事を表敬訪問し決意を述べる佐々木主将
「優勝旗持ち帰る」選抜大会前に、知事を表敬訪問し決意を述べる佐々木主将 出典: 朝日新聞


 試合後、佐々木主将は「優勝したかったが悔いはない。選手、監督、スタンドが一つになれた」と語り、グランドを後にしました。

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